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「すべての野球人のために」をモットーに、アマチュアからプロまでサポート

アマチュア野球大会運営の専門家

吉川達雄

吉川達雄 よしかわたつお
吉川達雄 よしかわたつお

#chapter1

小中学生や社会人の野球大会を企画・運営。夢の甲子園球場で決勝戦も開催

 「野球が好き過ぎるゆえに、会社までつくってしまいました」。笑顔でそう話すのは、愛知県名古屋市に拠点を構える「BSO」の代表、吉川達雄さん。小中学生や社会人のためのアマチュア野球大会を企画・運営するなど、「すべての野球人をサポートします」をスローガンに掲げ、各種事業を展開しています。

 「当方が手掛けるのは、地元チームだけが集まる小規模なものではなく、各地の強豪が数多く参戦する本格的なものです。社会人の大会であれば、約500チームが勝敗を競います」

 参加する人たちが熱戦を繰り広げ、夢のある大会にしたいと考えている吉川さん。全国大会決勝のような大舞台では、プロの球団が公式戦で使用するスタジアムを借りているそうです。

 「2013年の社会人大会では、高校球児の聖地であり、阪神タイガースの本拠地として知られる『阪神甲子園球場』で準決勝と決勝を開きました。グラウンドに足を踏み入れた選手たちが涙を流して喜んでくれたあの光景は、今でも忘れられません。『この会社を立ち上げてよかった』と心の底から思いましたし、『これからもずっと継続させなければ』と気を引き締めました」

 当時、創業から2年しかたっておらず、実績も十分ではない状態でしたが、知り合いのつてをたどって関係者と交渉し、実現にこぎつけました。以来、毎年甲子園球場で全国大会を開催。「プレーする人はもちろん、観る人、周りで支える人たちにとっても理想的な環境を用意したい」と、審判員やウグイス嬢、現地スタッフなどの派遣も行っています。

#chapter2

野球に携わる仕事をしたいと独立。球界に新しい風を吹かせたい

 吉川さんは、1976年、名古屋市に生まれました。5歳の頃から野球に夢中で、公式戦のテレビ中継などは毎回かじりつくように見ていたと言います。

 小学生になると、地元の少年野球団に入団。中学校に入ってからボーイズリーグのチームで硬式野球に親しみ、大学まで続けました。卒業後は中京コカ・コーラボトリングに入社。ナゴヤドームの配属となり、試合中、ベンチ内へドリンクを供給する業務に従事します。「ずっと野球をしていたと話したところ、任せてもらえました。憧れの選手を間近で見る機会に恵まれ、本当にラッキーでしたね」

 その後、証券会社を設立した両親を手伝うために退職しますが、大好きな野球に携わりたいという思いを日に日に強くします。そこで、2008年から個人事業主として社会人向けの大会を催すように。徐々に手応えをつかみ、2011年に満を持して法人化。「BSO」として発足しました。

 「社名は、スコアボードのカウント表示『ボール、ストライク、アウト』に由来します。2011年は、日本で使われていた『SBO』の順番が『BSO』に変わった年です。古いものが新しいものに変わるように、私も業界に新しい風を吹かせたいという意味を込め、命名しました」

 仕事以外でも、休日は草野球に興じるほか、少年野球の監督や審判も務め、まさに趣味と実益を兼ねた日々を送る吉川さん。「おいしいものを食べるのも楽しみ。球界の著名人とお食事をすることもあり、それが最高のぜいたくです」と朗らかに笑います。

吉川達雄 よしかわたつお

#chapter3

ベースボール教室や講演会など、プロ野球選手のセカンドキャリアも支援

 吉川さんが今後取り組みたいのが、旅行会社や自治体と協力して「野球ツーリズム」を催行すること。野球を通じて、地域活性化につなげることが目的だとか。

 「まず、大会を開きたい自治体と、参加を希望するチームを募集します。試合は4~5日と数日かけて実施し、旅行会社が宿泊するホテルや旅館を案内します。開催地となる自治体にはたくさんの人が訪れますし、メンバーやご家族の方たちも、その土地の名産品を味わったり、名所旧跡を巡ったり、観光することができます」

 もう一つ、力を入れていきたいと語るのが、プロ野球選手のセカンドキャリア支援。例えば、高校卒業と同時に球団に選抜され、華々しいスタートを切っても、けがやスランプなどを理由に、道半ばで断念せざるを得ない人も少なくありません。「第一線で活躍することを夢見て、いちずに練習に打ち込んできた方が、別の進路を見つけるのは簡単ではありません。私どもが培ったネットワークが、少しでもお役に立てばと思っています」

 吉川さんの元では、元プロ野球選手が監修するベースボールスクールも主宰。講演会や懇親会など、イベントのゲストとして手配もしています。
 
 「野球の面白さは、最後まで何が起こるか分からないことです。9回2アウトまで負けていても、あきらめなければ逆転できるかもしれない。これは人生にも通じることです。私は、どんなことでもあきらめずに成功を目指すと決めているんです」。野球に魅了された男の挑戦はこれからも続きます。

(取材年月:2022年10月)

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専門家プロフィール

吉川達雄

アマチュア野球大会運営の専門家

吉川達雄プロ

野球大会の企画・運営

BSO株式会社

小中学生や社会人のアマチュア野球大会を企画・運営しています。社会人大会は全国から500チームが参加する大規模なもの。準決勝や決勝は、甲子園球場をはじめ、プロが公式戦を戦う球場で開催しています。

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