外側と内側からのアプローチで女性の美しさを追及する専門家大原絢香

外側と内側からのアプローチで女性の美しさを追及する専門家

大原絢香

女性専用のサロンとしてメニューを提供するほか、インナービューティーに関するスクールを開校

　「プロと名乗るからには、お客さまの質問には正確に答えられなければなりません。外見をお手入れする美容はもちろん、体の中から調子を整えるインナービューティーも踏まえ、幅広い知識を身に付けるため常に勉強です」

　そう話すのは、名古屋で女性専用のトータルビューティーサロン「Ilus（イルス）」を運営する大原絢香さん。店名はエストニア語で“美しい”という意味を持ち、女性を輝かせるために“美”を追求し続けています。

　シェービング、フェイシャル・ボディトリートメント、ハリウッドブロウリフト、ヘッドスパなど多彩なメニューを展開。大原さん一人で切り盛りすることで実現できる低価格も魅力の一つ。個々のニーズに合わせた丁寧なサービスと気さくな人柄が口コミで広がり、新規の来客数も増やしています。

　かつて、結婚式場と提携したエステサロンに勤務し、スキルを磨いたことからブライダルシェービングには特に自信を持っているそう。
　「月に120人ほどの花嫁さんの施術を行っています。挙式当日はお顔だけでなくボディメイクも施すので、産毛を処理しておけば、肌の透明感もアップしますよ」

　近年は、体の外側だけでなく内側にも目を向ける人が増え、食生活を見直すなど健康意識が高まっています。大原さんは上級内面美容指導士の資格を取得、酵素栄養学や腸内細菌学といった理論を取り入れ、インナービューティーについて体系的に学ぶスクールを2023年3月に開校しました。
　「少人数制で、きめ細やかに指導いたします。マンツーマンでも受講できますので、美容関係者だけでなく興味がある方はぜひお問い合わせください」

女性を美しくしたいと思ったのは、「かわいくなりたい」という少女との出会いがきっかけ

　幼い頃は警察官になりたかったという大原さんですが、当時は身長や体重、視力などの身体条件の規定が厳しく断念します。

　進むべき道を模索し、18歳で飛び込んだのが理容の世界。腕を磨き、指名を多く獲得すれば給料が上がるという実力社会に面白さを感じたとか。
　「こんな理容師になりたいという理想像がなかったから、葛藤もなくて。それが逆によかったのかもしれません。おかげで二十余年も続けています」とほほ笑みます。

　女性を美しくしたいという思いが芽生えたのは、理容室で見習いをしていた時にある女子中学生に出会ったことがきっかけです。
　「男性しかいないような店に女の子一人で来るのはかなり勇気がいったはず。『好きな子がいるのでかわいくなりたい』という、けなげな気持ちを聞いて、女性をきれいにしたいと考えるようになりました」

　その後、美容室やプライベートサロン、シェービング専門店で実績を積み、2017年に開業しました。
　「毎日施術をしているといろんな発見があって飽きることがないんです。そして何よりお客さまと接している時間が楽しいですね。休むと体調を壊してしまうんじゃないか、というくらい仕事が好きです」

　日々忙しく過ごす大原さんを気遣ってくれる顧客もいて、励みになっているそう。
　「以前の勤め先から10年以上お付き合いがある方もいて、知り合った時は学生さんだった方は昨年結婚をされました。晴れの日に向けてケアをさせていただいたことがとても感慨深く、冥利に尽きます」

独立を目指す女性を支援。フランチャイズ化でビジネスモデルや経営ノウハウを提供

　多くの顧客に技術を認められ、慕われている大原さんですが、「お客さまが来てくれることが当たり前ではない」ということを肝に銘じています。

　「おごり高ぶらず、感謝を忘れずに、お客さま一人一人に真摯（しんし）に向き合っていきたいですね。私が培ってきたノウハウや、健やかな体づくりに関する情報をお伝えすることで、皆さまのお役に立ちたいと考えています。Instagramを通じて、妊活に必要なこと、腸内環境の整え方やサプリの摂取方法などを定期的に発信していますので、参考にしてもらえればうれしいですね」と大原さん。Instagramの内容については、電子書籍が出版されています。

　働き方が多様化し、自分のサロンを持つなど起業する女性が増えていることにも着目。自店を開き、事業を営んできた経験があるからこそ「いきなりサロンを出して成功するのは難しいし、一人でやっていくのはなかなか大変」と苦労をのぞかせます。

　「自分の店が軌道に乗ってきた今だから、独立を目指す女性を支援することができるのではないかと思っています。まずは『Ilus』をフランチャイズ化してビジネスモデルを共有し、経営のノウハウを提供していきたいですね」と意気込みます。

　「私がシェービングを得意としているように、開業にあたっては、自分にしかない強みを明確にすることが重要。当方がインナービューティーのスクールをスタートしたのも、そのためです。知見を広げれば、仕事の幅も広がりますから」と大原さん。女性の美しさだけでなく、女性の夢を応援するために奮闘しています。

（取材年月：2023年5月）

シェービングやエステだけでなく内面から女性を輝かせるための美容法を提案

女性専用のサロンとしてメニューを提供するほか、インナービューティーに関するスクールを開校

女性を美しくしたいと思ったのは、「かわいくなりたい」という少女との出会いがきっかけ

独立を目指す女性を支援。フランチャイズ化でビジネスモデルや経営ノウハウを提供

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