確かな目で厳選したジュエリーを紹介するプロ後藤貴俊

確かな目で厳選したジュエリーを紹介するプロ

後藤貴俊

卸ならでの品ぞろえ、価格が強み

　身に着けるだけで人々の心まで魅了するジュエリー。山梨市一町田中の後藤商会は宝石輸入・貴金属卸から加工、小売り販売、リフォームまで、ジュエリーに関わる業務を一貫して行っています。卸ならではの豊富な品ぞろえとリーズナブルな価格が強みで、プロの確かな目で選んだ多彩な商品を提供しています。
　専務取締役の後藤貴俊さん（39）は「お客さまに夢を与えるような気持ちで仕事をしています。宝石は見るだけで楽しく、選ぶのも、購入するのも楽しいもの。さらに、身に着けて街に出てほめられると喜びになるでしょう」と、ジュエリーの魅力を語ります。

　「宝石の街」甲府市を中心に、山梨県にはジュエリー企業や工房が数多くあることは全国的にも知られています。一方で、「業者は多いが小売店が少ない」という事情があり、「宝石ってどこで買えばいいのか分からない」という地元の声が聞かれることもしばしば。そこで同社は、事務所にショールーム「Eclat Puissance（エクラ・プシャンス）」を併設し、気軽に来訪できる環境を整えました。

　ショールームに一歩足を踏み入れると、静かに流れるジャズのサウンド。落ち着いた雰囲気の中で、ネックレスやリングをはじめ、ブローチ、イアリング、ピアスなどのジュエリーを間近に見ることができます。後藤さんは「一つ一つ手に取って、お気に入りの品を選んでいただけます。中には、3、4時間かけて、じっくり見て回るお客さまもいますよ」と笑顔を見せます。

天然の黒蝶真珠の面白さ伝えたい

　後藤商会は創業して50年近くたちます。当初は主にエメラルドの輸入卸を専門としていました。その後、事業の幅を広げながら、18年前にエクラ・プシャンスをオープンし、小売り販売を始めました。幼い頃から宝石が身近にある環境に育ったことから、後藤さんも迷うことなく同社に入社。父の元で修業を積みました。

　同社が特に力を入れているのが、南洋真珠と呼ばれる黒蝶真珠です。黒蝶真珠はタヒチでしか採れないパールで、後藤さんも通常なら年に3、4回、現地へ買い付けに出向いています。自社で選別、加工しているので、ネックレスだけでも1000本近い商品を用意しているといいます。
「黒真珠」ともいわれますが、色味は黒だけでなく白、赤、緑、青、黄とバラエティーに富んでいます。また、「『真珠といえば丸型』と考える人が多いと思いますが、きれいに丸いのは採れた内の半分ほど。あとは、ゆがんだり変形したりしています。ユニークな形をデザインに組み入れたペンダントも作っているので、そういった面白さも広く伝えていきたいです。一般的に日本でパールというと、フォーマルな場で身に着ける人が多い印象ですが、カジュアルなシーンでどんどん使ってほしいですね」と話します。

要望に沿った、納得のジュエリーを提案

　「ジュエリーは毎日身に着けてこそ生かされる」が、後藤さんのモットーです。女性憧れのブライダルジュエリーについてアドバイスを求められる時も、「毎日使える物」「似合っている物」を見極めて提案しています。
「今は、エンゲージリング（婚約指輪）とマリッジリング（結婚指輪）を重ねて着けるのが人気です。2本がぴったり合うようにデザインされているので、婚約指輪だけをはめるよりも、日常使いしやすいのではないでしょうか。ダイヤモンドだったら、そのサイズや品質、デザイン、価格など、結婚する二人の要望を聞き取り、納得していただけるリングを提案しています」

さらに、同社でブライダルリングを購入すると、結婚写真の前撮りや結婚式当日に、ティアラやネックレス、ピアスなどを無料でレンタルするサービスも実施しています。
　エクラ・プシャンスには、愛犬をモデルに制作されたというダイヤモンドのブローチ、イタリアから直輸入したゴールドのリングといった個性的なデザインのジュエリーも並べられ、特有のきらめきを放っています。後藤さんは「世間にはデザイン性が高く、安価なアクセサリーがあまたありますが、高い品質のジュエリーの良さは、使っていくうちに分かっていただけます」ときっぱり。「手にした人にとっては文字通り宝なので、一生大切にしようという気持ちが生まれ、祖母から母へ、母から娘へというように、受け継がれていくのではないでしょうか」
「参考のために見てみたい」という人も歓迎していて、スタッフが気さくに相談に応じています。

（取材年月：2020年10月）

ジュエリーのきらめきを毎日の暮らしに

卸ならでの品ぞろえ、価格が強み

天然の黒蝶真珠の面白さ伝えたい

要望に沿った、納得のジュエリーを提案

専門家プロフィール

Other Interview