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華やかなバラの香りに包まれた和風古民家で、癒やしの時間と自分と向き合う体験を

バラの恵みを取り込み、心身を癒やすローズ蒸しのプロ

名取雅代

名取雅代 なとりまさよ

#chapter1

バラの持つパワーを全身に取り込むローズ蒸しで、非日常感を味わうサロン

 「香り高いバラの花束をもらって、不愉快になる女性は少ないのではないでしょうか。花を愛でる時の高揚感や充足感だけでなく、もっとバラの持つパワーを取り入れたいと思いませんか」

 そう投げかけるのは、甲府市内、昇仙峡グリーンライン近くの閑静な住宅地の一角にたたずむローズ蒸しサロン「ふぇありーぶーけ」のセラピスト・名取雅代さん。

 純和風建築の玄関引き戸をくぐり、8畳ほどの部屋へ進むと目に入るのが、天井近くから降ろされたピンク色の天蓋(てんがい)。素肌にピンクのマントだけを身に付け、専用の椅子に掛けると、芳醇な香りに心身が満たされます。

 サロンでは約30分間の“ローズ蒸しコース”を用意。ダマスクローズの花びらから精製した蒸留水を温め、霧のような水蒸気にして体全体を包み込みます。
飲むローズウオーターで水分を補給しつつ、天蓋越しに聞こえてくるクリスタルボールの音に耳を傾けながら、非日常の世界に身をゆだねます。

 「体の冷えは慢性的な疲労感や便秘、不眠、血色不良などの原因にもなると言われています。芯から体を温めることによって血流を促し、体の隅々まで行き渡らせます。体の表面や粘膜から吸収された上質な香りのエッセンスは、固くなった筋肉や神経をゆっくりと解きほぐします」

 床の間のある別室にはカフェも併設。名取さんが白あんでバラの花の形に仕上げた和菓子「お花しぼり」も味わえます。

 「心ゆくまで異空間を堪能できるよう完全予約制。施術前後には、お客さまの体調のこと、日頃の心のつかえをお話しいただく時間も用意しています」

#chapter2

人に寄り添う大切さを知り、「思いを贈る花束のように人を癒やす存在」へ

 「周りの人の笑顔を見るのが好き。お客さまをはじめご縁を結んだ皆さんには、幸せでいてほしいんです」とほほ笑む名取さん。
 
 結婚を機に、22歳で生まれ育った岡山県を出る際、おしゃれと旅を楽しむ“アンノン族”と呼ばれる若者の一人だった名取さんが甲府に抱いたイメージは「清里高原のペンション村のようなメルヘンな町」だったそう。
 
 その後3人の子どもに恵まれるも、離婚。経済的にひっ迫するなかでの愛息との死別、自らも心のバランスを崩すなど、思い描いた生活とはどんどんかけ離れていったと言います。

 「子育てしながらいくつものアルバイトを掛け持ちし、生活に追われる毎日でした。そんな時、ママ友の一人が率直に悩みを打ち明けてくれたんです。黙って耳を傾け背中をさするしかできなかったのに、少しずつ晴れやかな表情になっていくのを見て、人として寄り添うことの大切さを知りました」

 「人を癒やす仕事ができたら」と未来に目標を抱けるようになり、サロンの名前だけを心に浮かべて、傾聴やカウンセリングのほか、まだ情報が少なかったローズ蒸しについて学びはじめました。
 「それが“ふぇありーぶーけ~妖精が贈る花束”です。花束は誰かに思いを贈るためのものでしょう。若き日に思い描いていたこの地のイメージを、ようやく形にできたような気がします」

 ダイエットカウンセラーとして美しさも追求し、2022年には「ミセス・グローバル・アース」の地方大会で準グランプリに。自らの人生にも“花”を添えることになりました。

#chapter3

サロンに足を踏み入れた時のドキドキ感を、ありのままの自分を見つける衝動に変えて

 バラの恵みで心と体を癒やし、健やかな日々を送る力を呼び起こすローズ蒸し。名取さんはローズ100%の精油をぜいたくに30リットルも使用し、バラの持つパワーをできる限り取り込める環境を用意。それぞれの人が最も心地よいと感じる温度に調節しながらリラックスした状態へと促し、静かに言葉をかけつつ見守ります。

 「たっぷりとミストを吸収していただくと同時に、普段の生活とは異なる空間に身を置いて自分の内面と向き合い、望む姿に変わっていこうとするのを感じてほしいですね。サロンに足を踏み入れた時からのドキドキ感を、ありのままの自分を見つける衝動に変えましょう」

 希望や状況により、時間延長も可能。サロンもカフェも一人で、また親しい人とだけで、プライベートなひと時を過ごすことができます。

 コース終了後には、リクエストに応じて利用者の深層心理を引き出すメッセージツールとして「アロマカード」を活用することも。植物由来の精油が持つ特徴から、その日選んだ1枚の意味を読み解き、自己理解のきっかけを提供しています。

 「のどかな田園風景や山の緑、美しい眺望を求めて遠方から訪れる人にも、古民家での非日常感を味わってほしい」と、旅行や観光の道すがら、体験スポットとして利用してもらうのも歓迎しているとか。
 
 さまざまな人生経験を経て、現在のような“バラ色”に輝く笑顔を手に入れた秘訣など、名取さんとのおしゃべりも楽しみの一つになりそうです。

(取材年月:2024年8月)

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名取雅代

バラの恵みを取り込み、心身を癒やすローズ蒸しのプロ

名取雅代プロ

セラピスト

ふぇありーぶーけ

100%ローズの蒸留水を使用、バラの恵みを取り入れるローズ蒸しを和風古民家に設けた天蓋付きのサロン室で体験。優雅な香りに包まれながら心身の癒やしと自分を見つめる時間を提供。

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