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薬剤師の立場から『本当の健康』を伝えていきたい

「本当の健康」を伝えるプロ

新関多津弥

新関多津弥 にいぜきたつや
新関多津弥 にいぜきたつや

#chapter1

薬を減らせる薬局を目指して

 「薬屋の立場で言うのも何なんですが、薬を飲み続けることが本当の健康ではありません。私達は薬の長所・短所も知っています。当店では処方箋も受けていますが、お薬が減る方はめったにいらっしゃいません。むしろ、何かにつけてお薬が増えていくばかり。風邪や痛みなどで短期間に飲むことは必要だと思いますが、ただ漫然と長期間飲み続けるんじゃなく“薬のいらない身体”を手に入れられるよう、さまざまなアドバイスをしています。」

 対症療法ではなく根本治療を。新関さんは、傷ついているところをピンポイントで治す薬の良さを伝えつつも、薬に頼らなくてもすむ『本当の健康』について伝えていくのが薬局の使命でもあると考え、漢方薬やサプリメント、食事や心の勉強にも余念がありません。特に伝えたいのは『薬食同源』の考え。食により病にも健康にもなるという、食が健康の源であることを基本に、ダイエットの相談や『いのち』に関する講座、ママ予備校(妊娠しやすい身体づくり)を定期的に開いています。

#chapter2

薬の処方だけでなく、薬剤師の立場で『健康』をアドバイス

 健康になりたい、痩せたい、きれいになりたいと願うダイエット。要因はさまざまかもしれませんが、元を正せば食事に起因しています。そこで、新関さんは一人ひとりに合った養生法や生活習慣についてのアドバイスと測定を繰り返し行い、厳選した漢方薬やサプリメントをご紹介しながらマンツーマンでカウンセリングを行っています。「お客様からは『味覚が変わってきた』『甘さがこれまでよりも甘く感じるようになった』『味付けが薄くなった』『料理法や生活習慣のヒントをもらえる』という話をいただきます。家族の健康を守るお母さんが変われば、家族に良い影響をもたらしますから。」

 食は、当然ながら命へと繋がります。「命の大切さについて描いている『いのちのまつり』という絵本との出会いがあり、この本を通して全国で活動している“いのちのまつり後援隊”を知りました。天童の子ども達にも話を聞かせたい…震災後、東北を回っていた彼らに来てもらい、“いのちのまつりトーク&ライブin天童”を開くことができました。」こうした出会いは新関さん自身があらためて命について考えるきっかけとなり、不妊症に悩むご夫婦のための子宝セミナー(ママ予備校)の開催へと広がっていきました。子宝セミナーでは基礎体温表をもとに漢方などで血行や冷えを改善する食事や生活習慣について指導。元気なお母さんの「子宝に恵まれやすい身体作り」を一緒に考えていきます。

 また、学校薬剤師という立場から、生徒たちに喫煙防止の話や薬剤師の仕事について話すことも多い新関さん。時には、フルーツをまったく使わずに添加物などからフルーツ味のジュースを作る実験をすると、生徒たちからは驚きの声があがるそう。普段知らずに食べている物や薬の事など、薬剤師の立場だからこそ伝えられる身体や健康のことを身近なところから発信しています。

新関多津弥 にいぜきたつや

#chapter3

地域のよりどころとして

 創業以来113年の歴史を持つ、たちばなや薬局。多津弥さんが小さい頃は、いつも店内に近所の人たちの姿がありました。お茶を飲みながら、ちょっとした体の悩みや日頃の困り事などを話せる“よりどころ”になっていたのです。

 多津弥さんは、ずっと三代目である父の背中を見て育ってきました。「以前は、風邪薬を求めに夜中に来られるお客様もいました。時代は変わっても、相談いただければ何とかしてあげようという気持ちは変わらないですね。当店の自家製剤の風邪薬を“小さい時から飲んでいるから”と、大学生になった息子さんに送ってあげているお母さんもいらっしゃいますよ。」自家製剤だけでなく、店内の医薬品、医療品は新関さんをはじめスタッフ全員で試薬し、効き目や使い勝手、原料メーカー、医薬品メーカーなどを全てチェックしているたちばなや薬局。

 自分たちの目に適ったものだけを入荷するという徹底ぶりです。そうしたプロとしての厳しさが、代が変わっても『困った時のたちばなや薬局』として長く信頼される存在であり続ける理由なのかもしれません。

(取材年月:2014年12月)

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専門家プロフィール

新関多津弥

「本当の健康」を伝えるプロ

新関多津弥プロ

薬剤師

株式会社 たちばなや薬局

薬を処方するだけでなく、ダイエット相談やいのちに関する講座、ママ予備校(妊娠しやすい身体づくり)なども開催しながら、「食」の大切さと薬を減らす身体づくりについて薬剤師の立場からアドバイスできるところ。

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