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Mybestpro Interview

多彩なデザインの壁紙で自分らしく過ごせる、心豊かな空間づくりをサポート

技や素材にこだわり心地よいオリジナル空間をつくりだすプロ

餘久保優介

餘久保優介 よくぼゆうすけ

#chapter1

コットンや和紙と多様な素材を用意し、写真などでオリジナルの壁紙も制作

 「好きなものに囲まれると、『また明日から頑張ろう』と前向きになれます。壁紙で自分らしい空間を演出できることを多くの人に知ってほしいですね」

 そう話すのは、富山市を拠点に活動する「インテリアファイン」代表の餘久保優介さん。天井や壁の下地となる骨組みを作る軽天工事や、レイアウトを変更する間仕切り工事、塗装など内外装のリフォームに従事し、中でもクロス張りを得意としています。

 「壁は目に入る面積が大きく、お部屋の印象を大きく左右します。個性を打ち出せるのに、白やベージュにとどまるご家庭が多いのは残念です。ご友人など来客が入らない寝室や個室なら、ピンクやヒョウ柄にしてもいいんです。好きな色や模様があるだけで、家にいる時間が楽しく豊かになります」

 繊細な花柄やナチュラルな木目、カフェのようなタイル調、重厚感のある石目など、多彩なデザインのほか、コットン、フリース、和紙など多様な素材を用意。空間の使い方や好みを丁寧にヒアリングし、ライフスタイルに合った壁紙を提案します。

 「絵を飾ったり、花をいけたりするなら、作品の邪魔にならないシンプルなトーンをご案内します。カバンや買い物カゴを置く場所には、汚れや傷がつきにくい機能性に優れたタイプをおすすめします」

 自分だけのこだわりの空間を求める顧客には、既製品にはないオリジナルの壁紙を制作。AIを活用し、イメージに沿った図案をプリントしていきます。

 「家族やペットの写真、お気に入りの風景を印刷することも可能です。お客さまと一緒に、理想の住まいを形にいたします」

#chapter2

建築家が手掛ける空間にも携わり、顧客が思い描く世界観を具現化

 飲食店に働いていた頃、店舗でクロスの張り替え工事を目にし、興味を抱いた餘久保さん。内装会社に勤めて経験を積み、2001年に独立しました。

 「家が生まれ変わる様子に魅了されました。腕の良い職人がいると聞けば弟子入りして、スキルを磨きました」

 依頼主からは「見違えるほどきれいになった」「居心地が良い」といった声も。満足してもらえるのが何よりのやりがいと目を細めます。
 「私たちにとっては数ある現場の一つでも、お客さまにとって家づくりは人生の一大イベントです。貴重な機会を任されていると心得て職務に励んでいます」

 着工にあたり、依頼主の思いを細やかにくみ取る餘久保さん。常に創意工夫を重ねます。

 「新居の玄関に、おじいさんが大切にしていた木のチップを入れてすいた和紙を施し、とても喜ばれました。家族の絆や思い出を、目に見える形で表現したいと知恵を絞りました」

 顧客を第一に考え、親身に寄り添うのは、父親の影響もあるとか。「父は地元で50年以上カレー店を営んでいます。感謝の心でもてなす姿を見て『お客さまを大事にする姿勢』を学んだのかもしれません」

 餘久保さんは多方面で活躍。「杜のスタジアム」と呼ばれる、国立競技場を設計した建築家・隈研吾氏の酒蔵などで和紙貼りを担当しました。

 「いろいろな分野の職人が集まり、真剣にものづくりに向き合う現場はとても刺激的でした。お客さまが思い描く世界観を具現化するため、持てる力で果敢に挑んでいきます」

#chapter3

SNSで施工の様子を発信。次世代に技を伝えることで快適な空間を創出

 戸建てやマンションといった個人宅のほかに、保育園などへも赴く餘久保さん。青空に白い雲が浮かぶ壁紙を天井一面に張り巡らせました。

 「例えば、天井を高く見せる場合は明るめに、濃い色にすると落ち着いた雰囲気になります。リビングは癒やしをもたらし、書斎や勉強部屋は集中できるように、ドアの色で気持ちを切り替える方法もあります」

 参考になればと施工の工程をSNSで紹介。ミリ単位で、細部まで技巧を凝らす緻密な仕事ぶりを発信するとともに、後進に技を伝える狙いがあります。SNSを見た全国の職人から質問を寄せられることもあるそう。

 「クロスを美しく仕上げるには、下地を滑らかに整える作業が欠かせません。パテという充填剤で凹凸をならす方法も職人によって異なり、正解はありません。『こんなやり方もあるのか』と一案として取り入れてもらえたらうれしいです」

 若手の技術力が高まり、業界全体のレベルが上がれば、住む人にとって快適な空間づくりにもつながると言います。

 「内装業は、暮らしや仕事の場をつくり、人の人生に関わる重要な役割があります。『ほっとくつろげて心地よい』『やる気が出て作業効率がアップする』など望みをかなえ、多くの方に幸せを届けていきたいですね」

 照明工事も手掛け、光の陰影により奥行きを醸し出す餘久保さん。優しく照らし、墨絵のような趣にしたり、紙などの質感を引き立てたり。「柔軟な発想力でお客さまの期待に応えます」と力を込めます。

(取材年月:2025年9月)

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専門家プロフィール

餘久保優介

技や素材にこだわり心地よいオリジナル空間をつくりだすプロ

餘久保優介プロ

内装業

インテリアファイン株式会社

和紙や天然素材を使った壁紙や、オリジナルのデザインをプリントした壁紙を使うなど、依頼主の要望に応じた空間づくりを得意とします。丁寧で美しい仕上がりが評価され、有名建築家からの案件を任された実績も

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