年金と助成金に強い!人生設計のスペシャリスト
竹内誠一
Mybestpro Interview
年金と助成金に強い!人生設計のスペシャリスト
竹内誠一
#chapter1
厚生労働省、日本年金機構で23年、年金行政職に従事していた竹内誠一さん。2016年7月に独立してからは、これまでの経験に加え、ファイナンシャルプランナー(FP)、社会保険労務士(社労士)の資格も生かして活躍しています。
「年金の相談業務に長年携わってきましたが、制度に興味のある人とない人の差が激しいと、つくづく感じてきました。問い合わせがあれば、相談に応じたりサポートすることもできますが、“待ちの姿勢”でいる人に情報を届けるのは、本当に難しい。厚労省も『ねんきん定期便』を送ったり、ネットで情報を提供するなど改善を重ねてはいるのですが、それでも制度の仕組みを知らずに給付の権利を失い、年金を受給できない人は後を絶ちません。そこで、給付が必要な人に自ら情報を届けに行こうと考え、独立したのです」
特に若者は、目先の生活に追われていたり、「未納の人はたくさんいる」という先入観もあって、年金に無関心になりがちです。しかし年齢とともに、「自分は将来、いくらもらえるのだろう」と気になり、制度や特徴、手続きに関心を持つことが多いようです。「障害年金や遺族年金は、保険料納付済期間が国民年金加入期間の3分の2以上あること、直近1年間に保険料の滞納がないことなどの受給要件があります。しかし、対象となる人に限って受給条件を満たしていないことが多いのです」。年金を受け取る立場になってはじめて、「まさか自分がこんな目に遭うなんて!」と嘆いても、もう遅いのです。
#chapter2
竹内さんは年金のほか、助成金の活用についても力を入れています。「年金も助成金も、名前はよく知られていますが、制度や手続きはよくわからない人が多い、という点は同じです」。中小企業の経営者は多忙で時間の余裕がない上、「難しい」「どうせもらえない」という先入観もあって、せっかくの受給のチャンスを見逃してしまいがちです。「助成金の申請は、社労士しかできない独占業務なのですが、実は社労士試験では、助成金に関する問題があまり出題されないため、対応できるプロが少ないのが現状です。たまたま私は、助成金代行センターの方と知り合ったことから、この分野に通じることができましたが、法律の改正は頻繁に行われますし、自ら労働局に問い合わせたりしてまめに情報収集していないと、お客さまに最適なプランを提案することはできません」
経営者や事業主からは、「顧問の社労士はいるが、助成金の話を聞いたことは今まで一度もなかった」と打ち明けられることもしばしば。しかし上手に活用すれば、職場環境や経営の改善に役立つので、ぜひチェックしておきたいもの。「たとえば、従業員を有期雇用から正規雇用に転換することを支援するキャリアアップ助成金の場合、事業所が東京都にあれば、対象従業員1名に対して110万円が支給されます」。人事評価制度や研修制度の導入、国が後押ししているキャリアコンサルティング制度の促進に関する補助など、中小企業が活用できる助成金は意外とあるものです。
#chapter3
最近は「おうちサロン」「プチ起業」など、スモールビジネスで起業する女性が増えていますが、「そのような個人事業主も、助成金が受給できるんですよ」とアドバイス。事業が拡大して忙しくなり、アシスタントを雇いたいと思った時などに使える雇用関係の助成金は、特に充実しています。相談ではヒアリングシートを用いて、その人にいちばんふさわしいプランをコーディネートしていきますが、「いかにも“センセイ”という態度で教えるのではなく、お茶会など気軽な場所でざっくばらんに話しながら、必要な情報を伝えていきたい」と話す竹内さん。自身も恋愛セミナーを開催したり、ダンサーとしてフラメンコのステージに立つなど幅広い活動をしていますが、さらにいろいろなジャンルの人と交流して、少しでもたくさんの引き出しを持つことで、多種多様な情報提供ができるよう心がけています。
2017年1月以降、専業主婦など第3号被保険者や公務員も確定拠出年金(iDeCo イデコ)に加入できるようになりますが、確定拠出年金を活用したライフプランや資産形成の相談にも対応しています。「公的年金も役割は十分に果たしていますが、年々受給額が目減りするのは間違いないでしょう。だから、若いうちから65歳以降の人生を見据えて、必要な金額を確保しておきたい。任意で加入している個人型でも、会社で加入している企業型でも対応可能なので、お気軽にお問い合わせください」。難しいこと、複雑なことを、楽しく分かりやすく教えてくれる竹内さん。お金と社会保険の仕組みに詳しい、心強い専門家です。
(取材年月:2016年11月)
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年金と助成金に強い!人生設計のスペシャリスト
竹内誠一プロ
社会保険労務士
竹内FP社労士事務所
年金制度の特徴や手続きを分かりやすく解説するほか、社会保険労務士として助成金を活用した中小企業の経営をサポート。確定拠出年金を組み込んだ資産形成やライフプランも提案いたします。
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