PROFESSIONAL
STORIES

Mybestpro Interview

変革期だからこそビジョンが必要。企業の処方箋、当社に任せて

マーケティング&ビジネス戦略のスペシャリスト

福山薫

福山薫 ふくやまかおる
福山薫 ふくやまかおる

#chapter1

徹底したヒアリングと調査で戦略・目標を策定

 循環型経済への志向や新型コロナウイルスの影響などで、価値観は多様化しています。利益追求の一辺倒では生き残るのが難しい時代、企業や自治体はどんな戦略を持ち、どんな目標に向かって進むべきでしょうか。

 マーケティング事業とビジネスコンサルティング事業を営む「スラプスティックカンパニー」は、こうした課題に答えを出す会社。同社の代表取締役・福山薫さんは「単なるデータ分析だけでは企業の未来は予測できない」と唱えます。

 「戦略や目標設定で大事なのは、定量的なロジックを超えた非定量的な想像力や感性なども必要になります。長年培ったわが社の情報や経験をもとに顧客がどんな道筋をたどればいいのか、あらゆるリソースを駆使して、最適な処方箋(せん)をつくるのが私たちの役割です」

 中小企業なら、経営者が掲げる目標をより明確にし、課題をあぶり出す。組織文化が根づく大企業なら劇的な変化をせかさず、少しずつ正しい方向に導いていく。企業の規模や業種業態、文化や抱えている問題などによってアプローチを変え、企業にとっての「最適・最良」を目指します。

 依頼があればまず、顧客の置かれている環境を徹底的にヒアリングし、状況に応じた調査(仮説検証)。企業の成長の過程を過去にさかのぼって問題点を探査し改善策を提案します。

「経営者が変わった、リーマン・ショックで不採算事業をつぶしたなどのボトルネック(キーデバイス)を見つけ、解決の方法を一緒に考えます。根本的な『治療』を目指すのか、まずは現状を乗り切りそれから次を考えるのか。事情はそれぞれです。正論だけを振りかざすようなことはしません」と福山さん。「ビジョンをつくっておしまいではないのが信条」と話します。

 定めた目標に至るまで、常に知見や方法論、情報をアップデートさせながら二人三脚で顧客に伴走するのも同社の特徴です。

#chapter2

数字に到達するのは「当然」、多数のプロジェクトに関わる

 マーケティングとビジネス戦略のスペシャリストとして約30年間、福山さんは国内外の大手企業やスタートアップ企業、行政機関から依頼を受け、多くの事業プロジェクト、商品・サービスの開発を手がけてきました。

 大手ビールメーカーから商品開発の依頼があったときは、当時はまだ難しいとされた鮮度の維持に注力しました。過去にアメリカのビールメーカーのコンサルをした際の経験を生かし、その方法論を採用。横断的に合意が得にくい縦割り組織に品質管理の重要さを説き、「鮮度(できたて)」を売りにした新商品を生みました。

 外資系アパレルメーカーが日本市場に参入する際の相談では、独自進化してきた日本の服飾文化について詳しく説明。海外で販売する製品ラインをそのまま持ち込もうとするメーカーに「DCブランドで目の肥えた日本人には通用しない。日本市場にあわせたラインアップを」と、ストーリーブックを作り説得しました。

 スタートアップ企業には、莫大(ばくだい)な投資があってもうわつかないよう助言し、目標の再確認と社会課題解決へのさらなる貢献=“ワンランク上の思考”を促します。

 福山さんにとって、目標設定した数字に到達するのは「当然のこと」。何よりうれしいのは、関わった企業や自治体内の意識が変わることだといいます。

 例えば「企業の歯車」として粛々と働く従業員が、自社を変革するため意欲的になった。数字の変化を見た経営者や幹部が「やればできるんだ」と前向きになった。「そうなればあとは自走していくわけで、私は晴れてお役御免です。ちょっと寂しくもありますが」

福山薫 ふくやまかおる

#chapter3

安易なデジタルシフトは危険「専門家に頼って」

 コロナ禍のいま、企業や自治体は強いデジタルシフトやDXの導入を求められています。しかし「安易に飛びつくのは必ずしも得策ではない」と福山さんは警鐘を鳴らします。

 「10年以上前からその必要性は叫ばれていましたが、あくまでデジタル化は手段。目的がはっきりしないまま導入して効率化を図っても、それは経費の節約程度にとどまります。デジタル化とDXも完全に混同しているケースも目立ちます」

 だからこそ自分たちのようなビジネス構想の専門家を頼ってほしいと話します。

 「どんなにすごいプログラミング技術やデータサイエンスのチカラも、ビジネスデザインがあってこそ。技術の延長によるガラパゴス的なデジタル化より、そもそもどんな場所にたどり着きたいのか、そのためにどう進むかを描くことが重要です」

 ITやDXの急流に慌てて飛び込むのではなく、まずは目的と戦略の組み立てを、と福山さん。「いまが大きな変革のときだからこそ、そこをおざなりにしてはいけません。ヒアリングや調査を重ね『基本設計』ができれば、私たちがITやDXに強い最適な人材(チーム)を集めます。お任せください」

 社会の変革期だからこそ、自分たちのような存在が必要になる。そう言って胸を張りました。

(取材年月:2021年4月)

リンクをコピーしました

Profile

専門家プロフィール

福山薫

マーケティング&ビジネス戦略のスペシャリスト

福山薫プロ

マーケッター

株式会社スラプスティックカンパニー

大手企業、スタートアップやベンチャー、行政機関などに対し、約30年にわたりマーケティングとビジネス戦略のスペシャリストとして活動。企業や地域のあるべき未来像を描くため、事業の創造や再生を請け負います。

\ 詳しいプロフィールやコラムをチェック /

掲載専門家について

マイベストプロ東京に掲載されている専門家は、新聞社・放送局の広告審査基準に基づいた一定の基準を満たした方たちです。 審査基準は、業界における専門的な知識・技術を有していること、プロフェッショナルとして活動していること、適切な資格や許認可を取得していること、消費者に安心してご利用いただけるよう一定の信頼性・実績を有していること、 プロとしての倫理観・社会的責任を理解し、適切な行動ができることとし、人となり、仕事への考え方、取り組み方などをお聞きした上で、基準を満たした方のみを掲載しています。 インタビュー記事は、株式会社ファーストブランド・マイベストプロ事務局、または朝日新聞が取材しています。[→審査基準

MYBESTPRO