大人世代、女性の為の長期・グローバル株式投資ストラテジスト永田典子

大人世代、女性の為の長期・グローバル株式投資ストラテジスト

永田典子

独自の視点で銘柄選択、一人一人に合った世界株式等ポートフォリオを構築・提案

　「ターゲットは“丙午±12世代（40代後半～60代後半）”。仕事を持つ女性とDINKSにフォーカスし、大人世代に相応しい長期投資の戦略を助言します」と話すのは、SKANIOGLOS（スカニオグロス）投資顧問株式会社の創業社長で投資助言者の永田典子さん。

　独自のプロセスで選ぶ英国、欧州、米国、カナダや豪州といった世界主要国の上場株式で30～60銘柄からなるビスポーク・ポートフォリオを構築。顧客の投資性向やリスク耐性を踏まえ、各々に“間に合う”期間設定（2～20年）でポートフォリオのスピード調整をします。

　丙午±12世代で50代後半以上の女性は就職難から外資系企業や留学に活路を求め、必然的にグローバル志向となった人も少なくないそう。

　「特に仕事を続けている女性は知識欲が旺盛でグローバル投資のポテンシャルが高い一方、多忙で投資に時間を割けない方が多い。当方が開発した投資手法は、まさにこうした方々に相応しいのです」

　世界に目を向けると、日本に比べ1人当たりの所得が高く成熟していながら経済成長も好調な国が存在すると話します。

　「そうした諸国経済の長期トレンドまたは中長期サイクルに株価が連動する銘柄のみ組入れ、景気局面に合わせて構成を変えるとポートフォリオの成長に程よく加速がつきます。一方、海外主要国には日本にない業種も多いので、地域、通貨に加え業種の多様性がリスク低減に寄与します」

大学院で経済学を修め、外資系証券会社や資産運用会社（外資及び日系）で経験を積む

　永田さんは慶応義塾大学でドイツ文学を専攻、金融や投資には全く縁がなかったとか。

　「80年代当時、女性は2～3年働いたら結婚退職が一般的で、4年制大学卒・コネ無し女性に国内企業就職は狭き門。受け皿になったのが外資系金融機関でした」　

　スイス系信託銀行の東京支店で2年間バックオフィス業務を担当した後、英国系証券会社へ転職。日本経済の分析にあたる外国人エコノミストのアシスタントを4年務めます。
　
　「初めは経済指標のデータベースやグラフ作成、のちに英文レポート執筆とその和訳、経済予測も手がけました」

　過酷な業務も文学部出身の永田さんにとっては楽しくもあったそう。
　「数字を文章に翻訳しストーリーを描く仕事ですから。ただ、経済学を修めていないためアシスタントから脱却できずにいました」

　思い切って学習院大学経済学研究科の社会人入試を受けたところ合格。退職し1994年から2年間学問に専念。国際経済政策論・国際金融論で経済学修士号を取得し、英国系資産運用会社の債券担当ファンドマネージャーを経て、日本の銀行系資産運用会社の欧州担当エコノミストに就任しました。
　
　ユーロ通貨統合前の欧州視察など業務に励む永田さんでしたが、体調不良に悩まされ遂に引退を決意。以後、四半世紀をかけて今のビジネスに到達します。

投資的自立は人生のインフラ。“エコノミスト流”投資助言で、投資判断もできる大人へ

　2000年代初頭、女性の友人からの相談を機に海外株式投資に興味を持ちます。
　「修士論文のテーマは外国債ポートフォリオの最適期間構成。その理論を外国株式に応用できれば面白いと考えました」

　インターネットの普及により海外の経済統計等は瞬時に入手出来るようになっていたと話します。
　「国際経済学と世界の経済統計分析のみで戦略を作れば、株式投資でも現地にいない事が不利にならない」
　独自の投資手法開発への長い試行錯誤が始まりました。

　その後、投資手法の成績を海外政府系ファンドの先輩に見せたところ投資業界参入を勧められ、2018年夏、法人として投資助言業を登録、開業します。

　「コロナ禍は当社最大の試練でした。依って立つ経済統計の発表が世界中で数ヶ月停止したので、長期運用の方針を一時封印、数カ月の短期戦略を助言して顧客資産を守り切りました」

　経済統計、グラフの読み方、投資目線の経済学などのレクチャー。永田さんの投資助言サービスには「理論編（裏メニュー）」があります。
　「長期／国際投資には経済学の素養が必須。マクロ経済はシステムとロジックを知ればある程度の長期予報が可能なので、余裕を持って投資行動がとれます。」

　創業来のミッションは、顧客自ら投資判断できるようになること。
　「この“エコノミスト流”投資助言で鍛えられれば、きっと叶うでしょう。知的好奇心旺盛な忙しい大人の女性にこそ効果的だと思います」

　若い世代の要望もあり書籍やセミナーで「理論編」を一部公開する企画もあるそうです。
　「『投資的自立』は人生のインフラですから」　

おことわり：この記事は特定の投資行動を推奨するものではありません

（取材年月：2024年8月）

「市場に振り回されない、スピードも諦めない」大人世代の長期グローバル投資戦略とは？

独自の視点で銘柄選択、一人一人に合った世界株式等ポートフォリオを構築・提案

大学院で経済学を修め、外資系証券会社や資産運用会社（外資及び日系）で経験を積む

投資的自立は人生のインフラ。“エコノミスト流”投資助言で、投資判断もできる大人へ

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