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主にビジネスの場において、独自開発したシステムの利用でコミュニケーションミスを防ぐ

独自開発システムでコミュニケーションミスを防ぐコンサルタント

濱田修

濱田修 はまだおさむ
濱田修 はまだおさむ

#chapter1

弁理士として中小企業の特許権取得・商標登録などの業務に携わりながら、独自システムを企画開発

 今日、在宅ワークが増えていますが、それに伴いビジネスの場でさまざまなトラブルも起きているようです。オンライン会議やチャットツールでの会話、電子メールでのやり取りで発生するコミュニケーションのミスもその一例でしょう。日本語、外国語を問わず、文字の誤読や誤った言葉使いをすることで、ビジネスチャンスを失う可能性もあります。

 弁理士資格を持つ濱田修さんは、言語の翻訳機能を発展させ、さまざまな言葉や文章をわかりやすく変換したり要約したりする「コミュニケーションリスク アドバイザー®」を企画開発し、ビジネス支援を行っていく計画です。

 「自ら企画開発したシステムを普及させるためのコンサルティングの活動もしており、チャットを利用するとき、どのような誤解が生じるかということを具体的に提示するほか、パソコンなどのコンピューターを介した、人と人とのコミュニケーションをサポートしています。例えば、ある分野の専門家とその分野に明るくない人、年配者と若者などの間で生じる解釈の違い、また日本語や外国語の翻訳など、文字だけでは気づかない言葉のギャップを埋めようと思い、新たなコミュニケーションツールを作りました」

 弁理士として10余年のキャリアを積み、中小企業の特許権取得や商標登録などに取り組み、自国以外の外国出願も手がけてきた濱田さん。

 知的財産に関するスペシャリストとして数多くの事業者と関わる中で、経営コンサルタントとして企業経営もサポート。特許・商標を生かし、クライアントのビジネスに付加価値を生み出す、一歩踏み込んだアドバイスをしているのが特徴です。

 「自社のアイデアや商品、サービスを守る特許権取得、商標登録などは社運をかけた一大プロジェクトです。中小企業主に寄り添ってきた経験をもとに、多方面から事業成長のお手伝いをいたします」

#chapter2

マーケティング、データベースの蓄積のノウハウを生かし、人の役に立つ仕事をしたいと独立

 小学校高学年からコンピュータプログラミングを独学で習得する傍ら、大学・大学院では、科学と社会の関係に興味を持ったことから化学を専攻し、学術サークル等にも参加して他分野の自然科学や社会・人文科学系の友人も多かったという濱田さん。

 大学院修了後は、当時成長を見せていたベンチャーキャピタル業界に就職。企業への出資や調査・分析業務に携わる中で、IT企業や製造業、サービス業など多くのビジネスで情報システムが活用されている実態を、文献調査や社長面談などで知ったそうです。その後、化学メーカーに転職し、マーケティングとセールスの知見をもとに、データベースなどのシステム開発にも関わり、多くのプロジェクトを手掛けてきました。

 「社内の環境マネジメントシステムを構築したこともあります。その頃から、自然科学で養った物や仕組みづくりのスキルを生かして『人の役に立つことを意識した仕事をしたい』と思うようになりました」

 高校時代に山岳部に所属していた濱田さんは、冒険家のごとく新しい世界に踏み出し2018年に独立。2020年に入り、新型の有料翻訳ソフトのサンプルをみて、多言語間での翻訳サービスの効率化を目指すプログラム開発に着手します。多言語翻訳機能だけではなく、コミュニケーションリスク回避支援機能を有する言葉や文章の要約システムについても発明の範囲に含め、特許を出願しました。

濱田修 はまだおさむ

#chapter3

介護の現場で世代間の認識のズレから生じるストレスを防ぎたいという願い

 海外の知的財産を理解して活用していくためにも、多言語要約システムは有用だと話す濱田さん。「他国の商社、メーカー、証券会社といった企業からの要約サービスの一つとして、また海外のマーケット分析にも使用していただければと思っています」

 濱田さんによれば、技術翻訳、投資アナリストレポート翻訳、ニュース翻訳など、翻訳の用途を制限することで、例えば、非英語圏の新興経済国での調査や、現地の社内書類などのコンプライアンス管理にも応用できるそうです。

 将来的には、「コミュニケーション不良による事故を減らし、工場やオフィス、さらに、 介護の現場でも使ってもらえるように、仕組みを整えていきたい」と力強く話します。

 「『さくら』という言葉を例に挙げると、文字だけだと世代によって違う曲を思い浮かべる場合がありますよね」と濱田さん。

 確かに、タイトルや歌詞に「さくら」を用いている歌は、童謡から歌謡曲まで数多くあります。文字だけでは人によって、異なる解釈をしてしまうこともありそうです。

 介護の現場で、高齢者と若い介護従事者との間で言葉や意味の取り違えにより、双方にストレスが生じる状況を減らしていきたいと言います。

 「ビジネスシーンや介護施設など、いろんな場面でコミュニケーションミスによるトラブルを防げるよう、さらに努力していきたい」と思いを語りました。

(取材年月:2021年1月)

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濱田修

独自開発システムでコミュニケーションミスを防ぐコンサルタント

濱田修プロ

弁理士

濱田国際特許商標事務所(濱田ビジネス企画サービス併設)

経営コンサルタントに携わった経験から、ビジネスの分析が得意。弁理士業で海外や中小企業の特許・商標出願も豊富。そのノウハウを活かし、コミュニケーションミスを防ぐ、独自システムによるサービスに強み。

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