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理学療法士とトレーナーの知見で、選手の身体能力を可視化し、競技力向上を導く

理学療法士×トレーナーとしてスポーツ選手を支える専門家

中越清登

中越清登 なかごしきよたか
中越清登 なかごしきよたか

#chapter1

平均24項目のフィジカル測定を基に、トレーニングの最適化を提案

 スポーツチームの強化に欠かせない要素の一つが、選手の「今の状態」を知ること。多くのアスリートをサポートしてきた「LOOPZ」代表の中越清登さんは、独自開発のフィジカル測定サービスを提供しています。

 測定では、スプリントタイムやアジリティー(敏しょう性)、ジャンプ高、バネ指数(瞬発力)、関節の固定力、柔軟性など、平均24項目のテストを実施。競技特性に合わせて測定項目をカスタマイズし、最先端デバイスを用いて数値として可視化します。
 「取得したデータに基づき、各選手を評価・分析し、個々人に適したプログラムを提案できるため、効率よく競技力の向上が図れます。あわせて、チーム全体の課題も浮き彫りになるので、補強すべきポイントが明確になります」

 バレーボール選手としての経験に加え、医療機関で理学療法士としてリハビリに携わり、トップアスリートのトレーナーとしても活動してきた中越さん。これまでジュニア世代からプロまで、延べ800人以上のアスリートを支援してきました。サッカーや野球、バレーボール、ゴルフなどの競技で、個人・チームともに支援実績があります。
 「感覚や経験だけに頼ったアプローチでは、選手とサポート側で認識がずれることがあります。現場での経験から、明確な指標の重要性を痛感し、これまでの知識を生かしてサービス化しました」

 成果を確かめるために、年3回程度の定期測定を推奨しています。
 「トレーニングの方向性が間違っていないとわかることは、選手のモチベーションにもつながります。導入したバレーボールチームで垂直跳びの記録が平均10cm伸びるなど、結果が表れています」

#chapter2

リハビリからトレーニングまで一貫サポートできるスポーツジムを運営

 中越さんは、調布市でスポーツジム「LOOPZ GYM」、表参道で完全紹介制の「LOOPZ GYM”oriana”」も運営し、パーソナルトレーニングやリハビリを手掛けています。理学療法士とトレーナーの両方の知見に基づき、リハビリ後のケアから競技のトレーニングまで一貫して対応できる点が特徴。アスリートだけでなく、高齢者まで幅広い層が利用しています。

 「例えば、『ひざを傷めたが、またゴルフをしたい』という場合、患部の回復だけに目を向けるのではなく、体全体の動きにもアプローチしていきます。状態によって、リハビリをしながら、重りを使ったトレーニングを取り入れたり、出張訪問でスイングの動作を解析したり、最短距離で目標を目指します」と中越さん。

 利用前より、競技スキルの向上を実感する声も多いそうです。
 「痛みがきっかけで姿勢のゆがみや関節の動きが改善されて、ゴルフの飛距離が伸びた、マラソンのタイムが短縮したといった声もあります。成果を感じ、トレーニングを続ける方は多いです」

 同ジムにはアスレチックトレーナーなどの有資格者が在籍。スポーツチームや舞台・ライブ現場でのサポート経験を持つスタッフもそろっています。大切にしているのが、利用者との距離の近い関係づくりです。
 「ジムにいる時間だけで完結するのではなく、日常生活や競技で困ったときはいつでも頼ってもらえる存在を目指しています。選手から相談され、深夜に駆けつけたことも。『今の自分があるのは、LOOPZのおかげ』と言っていただけたときはうれしかったですね」

#chapter3

バレーボール選手から理学療法士へ。橋渡し役として選手を支える

 中越さんは、小学生から社会人までバレーボール選手として競技に打ち込んできました。所属するクラブチームに理学療法士として働く仲間がいたことが、進路の転機だったといいます。
 「身長2m近い選手が当たり前の環境で、どうすればその差を埋められるかと、なんとかして日本代表になる方法を日々考えていました。理学療法士が動作分析の専門家であると知り、その知識を強みにすれば、小柄な自分の日本代表選手への道が開けると思ったのです」

 選手としての目標を抱きながら、理学療法士としても経験を重ねていきました。病院や介護施設で患者と向き合う中で触れた、人の生死。そこで価値観が変化したと振り返ります。
 「目の前にいる人のために、自分ができることをしたい。その思いと同時に、命と同じように限りある選手生命を支えたいという気持ちが芽生えました」

 2012年に独立した背景には、医療機関とスポーツ現場との間にあるギャップへの問題意識がありました。ケガから復帰する選手を見てきた中で、医療機関とチームがより密に連携できれば、よりスムーズにパフォーマンスを取り戻せるはずだと感じるようになったといいます。そうした経験を重ねる中で、その橋渡し役を担いたいという思いが強まっていきました。

 今後は、フィジカル測定をスポーツチームや団体に広げていくことに加え、イベントなどで体験できる機会づくりや、世代を超えたアスリートのコミュニティーづくりの構想もあるそうです。
 「自分の身体能力を知ることは、スポーツのパフォーマンス向上だけでなく、健康づくりやケガ予防にも役立ちます。まずは現在地を知り、最短距離で目標に向かいましょう」

(取材年月:2025年12月)

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Profile

専門家プロフィール

中越清登

理学療法士×トレーナーとしてスポーツ選手を支える専門家

中越清登プロ

パーソナルトレーナー

株式会社LOOPZ

理学療法士とプロ選手やチームのトレーナー経験を生かし、競技に応じたフィジカル測定とデータに基づくトレーニングプログラムを提案。リハビリからトレーニングまで一貫してサポートするジムも運営しています

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