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一人一人に必要なモノ・コトを届ける「ラストワンマイル」を目指し、地域に根差して活動

配送を通じて地域の暮らしを支える物流のプロ

小早川裕生

小早川裕生 こばやかわゆうき
小早川裕生 こばやかわゆうき

#chapter1

ECの商品や各種メーカーの食品、医療検体など、多様な物流ニーズに対応

 「お預かりした大切なお荷物を、時間通りにミスなくお届けする。当たり前のことを地道に積み重ねることで、お客さまと信頼関係を築いてきました」

 そう話すのは、「静岡運輸」の代表・小早川裕生さん。静岡県、愛知県、三重県、岐阜県の東海4県で運送・配送を手掛け、繁忙期など必要なタイミングでトラックを借り切るチャーター便、決まったスケジュールで集荷・配達する定期運行便を用意。ECサイトの商品や各種メーカーの食品、医療検体やウエディングドレスなど、多様な物流ニーズに応えています。

 「当方には直接雇用の従業員以外に、約50名の業務委託ドライバーと連携しています。それぞれの稼働状況を踏まえながら、配送時間の指定にも組織全体でフォローし合える体制を整備しています」

 2024年の能登半島地震からは、災害派遣要請に基づき現地へ出動。全国から届く支援物資を集積拠点から各避難所へ配送しています。継続的な活動が評価され、北陸運輸局から感謝状を贈呈されました。

 「被災した現場は予定通りにいかない不測の事態の連続です。通行止めなど、突発的な事柄が発生する環境下で、現況を冷静に判断し、的確に対処できる人材がそろい、日頃の集荷でも急なトラブルやイレギュラーなご要望に柔軟に対応できると自負しています。災害はできるだけ起きてほしくありませんが、万が一の際は地域を問わず駆け付け、安心を届けられる存在になりたいですね」

 車両感覚や危険予測、緊急事案応対、コンプライアンスなど運転技術や安全確保、法令順守に関する研修を実施。運行品質の向上にも努めています。

#chapter2

軽貨物業のドライバーだった弟と「静岡運輸」を創業

 小早川さんは1996年に静岡市で生まれました。県立科学技術高校情報システム科でITやデジタルを学ぶ中で進路を模索し、地域社会の役に立ちたいと看護学校へ進学。卒業後は救命救急センターの看護師として7年間勤めました。

 運送業に乗り出すきっかけになったのは、軽貨物業界でドライバーとして働いていた弟の倖平さん(現・取締役)との会話でした。

 「お客さまとお顔を合わせ、荷物を手渡すやりがいを聞く一方で、業界に対してネガティブな声が多いと耳にしました。オンラインショッピングの普及で確実に需要が伸びる分野で、将来性があり商機もあります。働く環境をしっかり整えれば個々のモチベーションが上がり、業界全体のイメージを向上できるはずだと考えました」

 2021年12月、事務をはじめとするバックオフィス全般を小早川さんが担当し、倖平さんが現場管理などを引き受ける形で「静岡運輸」をスタート。創業当初は苦労もあったと振り返ります。

 「実績がないことから資金繰りがうまくいかず、車両の確保に苦戦しました。請け負った案件が白紙になりかけるピンチを迎えましたが、ビジネスの可能性を実直に訴えることで何とか融資を受けることができました。飛び込み営業からこつこつと顧客開拓に励み、今では既存のお客さまが新しいお客さまをご紹介してくださるようになりました」

 救命救急センターを退職後は、自宅へ訪問する在宅ケアに従事していた小早川さん。現在も事業運営と並行して地域の看護に携わっています。

小早川裕生 こばやかわゆうき

#chapter3

シニア向けの宅配食サービス「まごころ弁当静岡みずほ店」も展開

 地域に根差して活動する小早川さんは、宅配食の領域にも参入。2025年6月から、シニア向けの「まごころ弁当静岡みずほ店」を営み、栄養バランスの取れた調整食や、かんだり、飲み込んだりするのが難しい人に適したムース食などを提供しています。

 「お食事を届けるだけでなく、配送チームに看護師を配置して健康状態を確認する見守りサービスや買い物代行を組み合わせ、生活の総合支援事業を展開することを構想しています。年齢を重ねても住み慣れたまちで過ごせるよう、地域福祉をワンストップで担いたいと考えています」

 業容の拡充を目指して社内改革にも着手。組織基盤の強化に取り組んでいます。

 「当社のメンバーは臨機応変な対応力を備えているのが強みですが、個の力に頼りすぎている部分があります。人員の動きや業務の流れを俯瞰してマネジメントできる人材の育成や、実務力の習得からスキルアップなどを図る教育体系の構築に力を入れています」

 自身が日本と台湾のルーツを持っていることから、海外にも視野を広げている小早川さん。在宅ケアなどの仕組みが十分に浸透していない台湾をはじめとするアジア地域へ、培ったノウハウを還元したいと意欲を見せます。

 「物流の枠を超え、私だからこそできる仕事を創造したいと思っています。エンドユーザーである生活者に必要なモノ・コトを届けるラストワンマイルを実現し、一人一人が自分らしく生きていけるように、日々の暮らしを支えていきたいですね」

(取材年月:2026年6月)

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小早川裕生

配送を通じて地域の暮らしを支える物流のプロ

小早川裕生プロ

物流業

静岡運輸株式会社

時間通りに届けるといった基本を徹底し、東海4県でEC商品の配送から食品輸送、特殊輸送まで幅広い物流ニーズに対応。約50名のドライバーが連携し、細かな要望にも柔軟に応じる体制を整えています。

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