不動産や相続の悩みに応える認知症対策と家族信託のプロ
藪﨑秀實
Mybestpro Interview
不動産や相続の悩みに応える認知症対策と家族信託のプロ
藪﨑秀實
#chapter1
空き家を管理ができない、相続により遺産分割したいなど、さまざまな理由で家や土地を売却する。あるいは、新しい暮らしを築いていくために購入する。そんなとき、売りたい人と買いたい人の間に立ち、橋渡し的な役割をするのが、不動産を扱う宅地建物取引士。「株式会社あいしん不動産」の藪﨑秀實さんは、売買を希望する顧客の声に耳を傾け、双方が満足するような取り引きを手がけるプロです。
「そこにある土地は、世界で一つしかないもの。固定資産税の評価額や路線価など、価値を判断する材料はいろいろありますが、早く売るために売り主さんにおもねるようなことはいたしません。なぜなら、その土地は先祖から受け継いだものかもしれないし、手放す背景には事情や思いがある。私はそれらをすくい上げ、買い主さんとの接点を見つけてつなげることを心がけています」と藪﨑さん。
家族構成や人生観など、じっくり話を聞いた上で、売り主の思いまでも引き継いでいくために、藪﨑さんはあえて「全部任せてほしい」と伝えます。水道やガスの手続きから土地の境界といった法律的な部分まで、すべて引き受けるそうです。
多くの人にとって、土地の売買はおそらく一生に一度のイベントであり、未来に継承される大切な財産であるため、細やかな心遣いで対応する藪﨑さん。そんな人柄にひかれ、長いご縁につながることも少なくありません。「大きな責任を感じますが、信頼してお任せいただけるこの仕事を誇りに思います」と思いを語ります。
#chapter2
不動産業と平行して、藪﨑さんが取り組んでいる活動が二つあります。「一つは空き家対策です。2018年総務省の発表によると、全国で850万戸の空き家が確認されているそうです。静岡も例外ではなく、今後さらに増えると思われます」
藪﨑さんはこの問題に早くから着目。「空き家対策のかけこみ寺」を発足させ、すでに「空き家お守り番」としての活動を始めています。
「固定資産税の支払いなど、空き家は持ち主の負担になるだけでなく、近隣の人に迷惑をかけてしまうのが問題です。家を壊せば土地の税金が上がってしまうことから、そのまま放置されているケースが多く、手入れがされていないことで、まず衛生面が悪化します。野良猫が出入りしたり、勝手にゴミを捨てる人がいたり、庭木も伸び放題になったり。さらに困るのが防犯や防災の面。誰かが入り込んで、そこで火事になることも考えられます」
「空き家対策のかけこみ寺」では、売買の相談はもちろん、空き家の売却・リフォーム・賃貸等をはじめ、管理面についても相談を受けています。
「弁護士や税理士、土地家屋調査士などの専門家とも連携を取っていますので、私のところに連絡をいただければワンストップで相談に応じることができます。初回相談は無料なので、お困りのことがあればぜひご一報いただきたいですね」
#chapter3
もう一つ、藪﨑さんが力を注いでいるのは「家族信託」の提案。相続に関する家族間の紛争を未然に防ぐための画期的な仕組みとして、活用する人が増えています。
「例えば、アパートの経営をしている所有者Aさんがいるとします。そのアパートは築年数が古く空室が目立つようになっていますが、Aさんは高齢のため、借り入れをしてまでリフォームする意欲がありません。そこで家族信託を提案、いずれ譲るはずだった息子にアパートの所有権を移転しました。これにより、息子が銀行から融資を受けリフォームを施すなど積極的にアパート経営に取り組み、満室になります。その際の家賃収入はAさんが受け取れますし、万が一認知症などでAさんの判断能力がなくなってもそれは保障されます。また、Aさん亡き後は妻が家賃収入を得ることもできます。これはほんの一例で、子や孫の代を見すえた資産管理や運用が可能で、予見される争いを未然に防ぐことができます」
仕事柄、相続を巡って親族で争いが起こる場面をいくつも目にしてきた藪﨑さん。家族信託を多くの人に知ってもらうことで、つらいもめ事が少しでもなくなってほしいと話します。
「不動産のことも空き家のことも、そして相続のことも、すべてつながってきます。何か一つでも不安なこと、お悩みのことがあれば、お気軽にお声がけください」の言葉に、不動産の仕事に真摯に取り組んできた、藪﨑さんの強い思いを感じました。
(取材年月:2019年1月)
リンクをコピーしました
Profile
不動産や相続の悩みに応える認知症対策と家族信託のプロ
藪﨑秀實プロ
宅地建物取引士
株式会社 あいしん不動産
不動産を売りたい人、買いたい人の思いをくみとり、より良い提案をしています。昨今問題になっている空き家のこと、新しい相続の形「家族信託」などの相談にも、専門家などと連携して相談に応じています。
\ 詳しいプロフィールやコラムをチェック /
掲載専門家について
マイベストプロ静岡に掲載されている専門家は、新聞社・放送局の広告審査基準に基づいた一定の基準を満たした方たちです。 審査基準は、業界における専門的な知識・技術を有していること、プロフェッショナルとして活動していること、適切な資格や許認可を取得していること、消費者に安心してご利用いただけるよう一定の信頼性・実績を有していること、 プロとしての倫理観・社会的責任を理解し、適切な行動ができることとし、人となり、仕事への考え方、取り組み方などをお聞きした上で、基準を満たした方のみを掲載しています。 インタビュー記事は、株式会社ファーストブランド・マイベストプロ事務局、または静岡新聞社が取材しています。[→審査基準]