夫婦や家族の絆を再生に導くカウンセラー大塚麻由実

夫婦や家族の絆を再生に導くカウンセラー

大塚麻由実

悩みの本質に寄り添い、心を軽くする第一歩を

　「夫婦や家族の問題は、見て見ぬふりをしていると、やがて心の負担が大きくなってしまいます。でも、早めに向き合えば、必ず解決の糸口は見つかります」と穏やかに語るのは、埼玉県川口市にある「まゆみ夫婦問題相談オフィス」の代表カウンセラー、大塚麻由実さん。

　大塚さんのカウンセリングは、事前にLINEやメールを通じて相談内容を丁寧に把握し、当日は相談者の話にじっくりと耳を傾けながら、問題の本質を見極めていくスタイルです。「ご自身の心の整理が少しでも進むように、限られた時間の中で最大限の気づきを得られるようサポートをしています」と語ります。

　また、LINEで配布している無料のリーフレットには、実際の相談例や簡単な心理テストが掲載されており、「どんな相談になるのか不安」という方も安心して臨めるよう配慮されています。

　「初回カウンセリング後、『交流分析（TA）』という心理学をベースにした自己分析を無料でご提供しています。この有資格者として、性格や関係の傾向をわかりやすく読み解き、改善へのヒントを一緒に探していきます。また、もっと深く自分を知りたい方には、オリジナルの性格分析ツールもオプションでご用意しています。育った環境や価値観から性格の“芯”を丁寧に読み解くことで、夫婦関係の改善にもつながる大きな気づきが得られると好評です」

　最近では、子育てに関するご相談も増えているそうです。
　「何か少しでもお役に立てればと思い、取り入れたのが“子育て診断”という通信簿形式のツールです」と語る大塚さん。夫婦それぞれの子育てに対する価値観を“見える化”することで、具体的な改善策の提案へとつなげていきます。
　大塚さんはカウンセラーとして、相談者が自身の考えや傾向に気付けるように、日々工夫を重ねています。

自身の辛い経験がカウンセラーとしての原動力に

　大塚さん自身も、かつて夫婦関係の悪化から離婚を経験。その後再婚しましたが、新しい環境に馴染めず、心療内科に通うほど悩んだ時期がありました。「家族をもう一度笑顔にしたい」という強い思いから心理学を学び始め、NLP（神経言語プログラミング）、アドラー心理学、フラクタル心理学などを実践しました。

　大学での履修科目生として、発達心理や幼児期・思春期の子どもの心について体系的に学び、徐々に家族との関係が変わっていきました。「自分が変われば、家族も変わる。そのことを、身をもって実感しました」

　2013年に独立してからは、これまでの経験と学びを生かしながら、各家庭に丁寧に寄り添っています。「カウンセリングを受けて人生が変わった」「子どもと自然に話せるようになった」「自分のこだわりに気づけた」といった声が届くたびに、「この仕事を選んでよかった」と感じるといいます。

　さらに大塚さんは、死別や離別などで喪失を抱える方へのグリーフケアにも取り組んでいます。「夫婦関係だけでなく、大切な存在を失った心の痛みにも、丁寧に向き合っていきたい」と、悲しみのプロセスをそっと支える存在としても信頼を集めています。

「ありがとう」を伝える日々の小さな実践が、家族の絆を深める

　夫婦や家族関係の改善に特別なことは必要ありません。「大切なのは、日々の小さな心遣いです」と大塚さんは微笑みます。

　相手に期待しすぎず、自分ができる小さな行動を積み重ねることがポイントです。たとえば、会話が少ないパートナーに勇気を出して話しかけた時、「反応がない」と落胆するのではなく、「話しかけられた自分」を褒めてあげること。それが自信となり、少しずつ家族の雰囲気が温かく変わっていくのだそうです。

　「結婚はゴールではなくスタート。感謝や尊重、思いやりを言葉や態度で表すことで、家族関係は必ず良くなります」と大塚さん。「難しく考えず、まずは今日できる小さな一歩から始めましょう」と優しく励まします。

　相談に訪れる方々は、性格の不一致や価値観の違い、異性問題、子どもに関する悩みなどさまざま。特に子育てや教育の方針の違いが夫婦のすれ違いを生むことも多く、大塚さんは「子どもを含めた家族全体の関係を見直すことで、本質的な変化が起きる」と強調します。

　「自分だけが頑張っているように感じていた方も、少しずつ周囲との関係がほぐれていくことで、笑顔が増えていくんです。ほんの少し、勇気を出して行動するだけで、家族の風景は変えられます」。

　大塚さんは今後、シニア夫婦や長年連れ添った夫婦へのサポートにも取り組む予定だといいます。「どの世代にも、それぞれの家族のかたちがあります。年齢に関係なく、誰にとっても“今が変化のタイミング”になるようなお手伝いをしたいです」

　「今、悩んでいることは決して特別なことではありません。ちょっと勇気を出してご相談いただければ、きっと新しい道が見えてきます」。

　温かな言葉と細やかなサポートで、大塚さんは家族の絆を取り戻すために今日も一人一人の心に寄り添っています。

（取材年月：2025年4月）

夫婦の絆、家族に笑顔をもう一度。心に寄り添うカウンセリング

悩みの本質に寄り添い、心を軽くする第一歩を

自身の辛い経験がカウンセラーとしての原動力に

「ありがとう」を伝える日々の小さな実践が、家族の絆を深める

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