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久米島に根差した店づくりのノウハウを、地方の飲食店開業に役立てるため活動

田舎でも成功する飲食店開業・運営をサポートするプロ

摺木陽介

摺木陽介 すりきようすけ
摺木陽介 すりきようすけ

#chapter1

地産地消をコンセプトに、観光客も地元の人も行きたくなるメニューを提案

 沖縄本島の西に位置する久米島。絶景ビーチが人気の観光地で、約7300人が暮らしています。黄色のコンテナが目印の「YUNAMI FACTORY」は、観光客や島民に愛される飲食店の一つ。

 オーナーの摺木陽介さんは、2015年の開業以来、順調に業務を拡充し、島内で姉妹店3店舗とECショップなどを展開。自らの実績をもとに、2023年から飲食店の開業・運営支援に取り組んでいます。
 「私自身、まったくの未経験から飲食業を始めました。地域に根差したお店を作りたいという方に、実体験に基づいたノウハウを余すところなくお伝えします」

 生まれも育ちも久米島という摺木さん。アメリカ、カナダで8年間の留学生活を経て、家業を手伝うためUターンし、「YUNAMI FACTORY」を立ち上げました。
 「せっかく地元に戻るなら、両親が営んでいたガソリンスタンドなどの既存事業だけでなく、地域に貢献できることをと考えました。目を付けたのが、久米島特産の車エビです。全国トップクラスの養殖生産量を誇るにもかかわらず、知名度は低く、もったいないと感じました」

 留学中に食べたハワイの名物料理、ガーリックシュリンプを思い出し、帰国した翌月にハワイに飛び、フードトラックの食べ歩きをしながら構想を練ったと言います。
 「南国の非日常感と、地産地消にこだわったメニューを楽しめるお店にしようとコンセプトを固めました。地元産の車エビを使ったガーリックシュリンプを看板メニューに、島民の方が普段使いできる価格設定の〝久米島みそタコライス〟などもそろえ、客層の間口を広げています」

#chapter2

飲食業で地域活性化を目指す思いの実現を、コンセプトづくりから実践的にサポート

 「食を通して地方を盛り上げたい」と、飲食店開業を志す人は少なくありません。業態やジャンル、立地は問わないものの、「地域」への思いを持ったオーナーは大歓迎だとか。

 「日本各地に、可能性の種が埋もれています。長くそこに住み、当たり前に感じていることが、外から見るとオンリーワンの価値を秘めていることも。私自身も海外留学をきっかけに、客観的に地元を見直したことがメニュー開発につながりました。ビジター目線からその土地ならではの魅力を俯瞰でとらえ、コンセプトにどう落とし込んでいくかを一緒に考えます」
 
 一方で、ビジネスとして成り立つかどうかの視点も重要と力を込めます。
 「一過性のブームや市場のトレンドに流されず、地域でリピートされ続けるお店を目指してほしいですね。商圏の人口や観光客数から客数を予測したり、オペレーションを工夫して回転率を上げたり、あらかじめ数字でシミュレーションしておきましょう。私が実際にやってきた勝算の見込める計画づくりをサポートします」

 摺木さんが、集客に欠かせないと話すのが、SNSでの発信です。
 「InstagramやTwitterなどに写真や動画を毎日アップするようにしています。投稿がきっかけで、当店を目当てに、沖縄から日帰りで久米島に来たとお客さまから伺ったときは、島をアピールできたようで、うれしかったですね。みずみずしくシズル感のある料理写真の撮り方など、SNS運用のコツもレクチャーします」と自信をのぞかせます。

摺木陽介 すりきようすけ

#chapter3

物販店やECサイトなど複数店の経営や、スタッフ教育の経験知を発揮

 現在、「YUNAMI FACTORY」のほか、紅芋やドラゴンフルーツなど地元素材を使ったスムージーがそろうドリンク専門店や、加工食品の製造販売も手掛ける摺木さん。ガーリックオイルや、紅芋シュークリームなどオリジナル商品を開発し、ECサイトのほか、久米島空港の売店や沖縄本島にも販路を広げています。また、デザインやカラーが選べ、手刷りで仕上げるTシャツショップも、お土産として好評を得ているそう。

 事業の拡大に伴い、スタッフの教育にも力を入れます。
 「アメリカの授業スタイルを取り入れ、高校生アルバイトも含めた全員でディスカッションする場を定期的に設けています。お店の雰囲気づくりなどをテーマに自分たちで話し合うことで、一人一人の意識は高まるもの。飲食店経営で重要になるスタッフ育成でもお役に立てる場面は多いと自負しています」

 人材教育として、企業向けにビジネス英語の研修を行う計画もあるとか。
 「留学に加え、久米島の海洋深層水を活用したある研究で、アメリカ人らと2年間プロジェクトを共にした経験が生かせると考えています」

 飲食店業の醍醐味は、「人とのつながり」と語る摺木さん。
 「お客さまの笑顔を見られる喜びがあり、生産者の方々など、地元との交流も深まります。イベントや取材など、思いがけないご縁が舞い込むこともあり、毎日飽きません。これから地域のために飲食店を始めたいという夢を実現できるよう、全力で応援します」とエールを送ります。

(取材年月:2023年5月)

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摺木陽介

田舎でも成功する飲食店開業・運営をサポートするプロ

摺木陽介プロ

飲食店経営アドバイザー

合同会社YUNAMI FACTORY

『人口の少ない田舎でも成功できる』店舗経営・運営をサポート。都会の集客と違い、田舎には田舎の集客方法があります!その方法をお伝えします

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