技術力と信頼性でニーズに応える畳のプロ
仲里力
Mybestpro Interview
技術力と信頼性でニーズに応える畳のプロ
仲里力
#chapter1
仲里畳店は1972年に仲里力さんのお父さんによって創業されました。以来40年以上に渡って「信頼」をモットーに良質の畳を提供しています。県営団地、警察宿舎、郵政団地、学校などへも納品しているほか、首里城内にある鎖之間(さすのま)の畳制作にも携わったそうです。
仲里さんは創業の3年後、1975年に生まれました。神奈川県の大学を卒業後、接客業を中心にホテルやNTT関連など、いろいろな仕事を経験したそうです。「いずれ実家の畳屋を継ぐだろうと思っていたので、まったく正反対の職業を経験しておきたかったんです」といいます。
仲里さんは、高校生のころから実家の仕事を手伝っていたそうです。新しい機械を導入したら、その操作方法をメーカーに教わって、父親や従業員に教えたりもしたといいます。当時から畳づくりの仕事には慣れ親しんでいたともいえます。
そして2001年、仲里畳店に戻ります。来年2014年にはお父さんに代わって仲里畳店の代表になるそうです。二代目社長が誕生することになりました。
「お客さんの家に上がって仕事をするわけですから、なんといっても信頼が大切です」と、仲里さんは信頼という言葉を強調します。「問い合わせの電話に対してもわかりやすく、ていねいに説明するように心がけています」
接客業の経験も役に立っているのかもしれません。
#chapter2
信頼されるためには、当然技術やサービスも大切です。「表替えなどでお客さんの家から畳を回収するとき、すき間やヘコミなどを徹底的にチェックします」と仲里さん。畳は使っているうちに小さくなるので、畳と畳の間にどうしてもすき間ができてしまうそうです。また、重い家具を置いたりしてヘコミができることもよくあります。そうしたすき間やヘコミを補修して納品するのだそうです。
「新調でもすき間をなくすのに技術が必要です」と仲里さんはいいます。
たとえば、4枚の畳の角が接する部分がすき間なく、ぴったり合わさるようにするにも技術が要求されるそうです。
「このあたりはウデの見せどころですね」と仲里さんはいいますが、国家資格である一級畳制作技能士であることも大きな自信になっているようです。
また、最近人気の琉球畳(へりなし畳)も作るのにも高い技術が要求されるそうですが、仲里畳店は美しい琉球畳を制作しています。
さらにこの店では、畳をアルコール殺菌してから納品しています。これによってカビの発生を防ぎ、納品後すぐに寝そべることもできるといいます。こうしたきめ細かいサービスも長く支持される要因になっているようです。
#chapter3
近年、戸建住宅やマンションもフローリングが増え、畳を見る機会が以前より少なくなりました。「和室離れが進んでいます。それをどう食い止めるかが、今後の課題です」と仲里さんはいいます。「今まで通りの仕事をしていたら立ち行かなくなりますので、いろいろな商品を提案しています」
たとえばカラー畳。ブルーやピンクなど、さまざまなカラーバリエーションがあって洋室にもマッチするそうです。
洗える畳というのもあります。ブラシを使って水洗いできるので、介護の現場に最適なほか、子どもやペットのいる家庭でも重宝します。
また、日本アトピー協会推薦の畳もあります。天然イグサより強くて丈夫な畳表で、ダニやカビもほとんど発生しません。アトピーを持つお子さまにもやさしい畳です。
「お客さんの話をじっくり聞きながら、どんなものを求めているかを把握し、適した商品を提案するということだと思います」と仲里さんは話します。「それから、今まで公共施設関連や不動産会社、建築会社の仕事も多かったのですが、これからは個人のお客さんももっと増やしていきたいですね。実際に畳を使うお客さんと話すのは楽しいですし、お顔を見ながら対応できるのがいいです。充実感もあります。帰りにはサーターアンダギーやゴーヤーを持っていけ、といわれることもありますよ(笑)」
「商品は変わっても、畳のつくり方は同じだし、技術そのものも変わりません。だから技術をなくしたら、新しい商品も作れないのです。その意味で伝統もきちんと守って行かなくてはなりません」と二代目は語ってくれました。
(取材年月:2013年6月)
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Profile
技術力と信頼性でニーズに応える畳のプロ
仲里力プロ
職人
仲里畳店
国家資格である一級畳制作技能士を有し、高い技術ときめ細かなサービスで公共施設から一戸建て、マンションまでお客さんの満足度は高い。伝統的な畳づくりの腕とバリエーション豊富な商品提案で快適生活をサポート。
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