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沖縄の美しい自然や豊かな暮らしを守るため、「水道」というライフラインを保守管理

知恵と経験を生かし水回りの困り事に対応する水道工事のプロ

矢野恭平

矢野恭平 やのきょうへい

#chapter1

不具合に対処する「水道事業」や、配管設備を再生する「ライニング工法」に従事

 青い空と透き通る海、緑深い森林が広がる沖縄。自然に恵まれた島の暮らしを陰で支えているのが「水道」というライフラインです。

 「蛇口をひねれば水が出て、汚水もよどみなく排出することで快適かつ清潔に過ごせますが、ひとたび給水や排水に支障が出れば日常生活は滞ります。私どもは、生きる上で欠かせない水が当たり前に使えるよう保守管理するサービスを提供しています」

 そう語るのは、中頭郡読谷村の「サンゴ装設」代表取締役の矢野恭平さん。一戸建てやアパート・マンション、商業・宿泊施設、工場などで水回りの不具合に対応する「水道事業」と、老朽化した配管設備に専用の樹脂を塗布して再生する「ライニング工法」を手掛けています。

 「当社は、老朽化した配管に対し、暗視性能に優れた管内専用カメラや、県内でも高性能な高圧洗浄車・強力吸引車を駆使することで、配管内の洗浄から専用樹脂の塗布、乾燥までを実施するライニング工法により、配管の再生を行っております。給排水管のほか、プールや受水槽、高架水槽、排水枡などの大規模な設備についても撤去・交換することなく機能を取り戻すお手伝いをします」

 塗膜により新たな管路を内側に形成するため、ピンホール程度の穴の補修も可能。硬化後は高い強度と防水性を発揮し、配管を長期にわたり保護します。人間の血管ともいえる水道管を本来あるべき健全な状態へ保つことが、建物と生活を健やかに支える根幹だと力を込めます。

#chapter2

無限の選択肢から模索し、パーツを自作するなど規格外の修理にも対応

 父親が大工で、技巧を凝らして家を組み上げる職人気質の背中を見て育ち、妥協を許さない仕事観をおのずと身につけます。

 看板制作、長距離トラックの運転手、バーテンダー、飲食店オーナー、ファッションショーのプロデューサーなど、多様な職種を経験。いずれにおいても「人の3倍、5倍の努力」を徹底し、いつも周囲から頼られる存在に。ある程度まで知見を深めると「もっと学びたい」という欲求が勝り、次のステップへ向かう性分でした。

 そのうえで、水道工事は「天職」と語ります。日々の対応の中で、施工方法やスピード、そして仕上りの見た目までもこだわります。「もっと良い方法を」「もっと効率的に」「もっと美しく」次々と“もっと”が溢れ、終わりがありません。

 「やることは蛇口や配管の交換ですが、建物の構造や状態は一軒一軒異なります。配管ルートひとつとっても無限の選択肢があります。毎回より良い方法を模索し、数百種類ある部材の中から、お客さまのご予算やライフスタイルに合わせて提案するプロセスに飽きることはありません」

 「解決方法が見つからずお困りの物件オーナーさまも多く、経験とノウハウを活かして、お客さまに合った解決方法を考えます。専用パーツを自作するなど、一般的な方法では難しい修理にも柔軟に対応しています」

 「お客さまの『何とかしたい』のお力になりたいと思っています。ご希望をしっかりと伺い、それを大切にしながら、解決策を考え、提案します。費用についても、事前に分かりやすくご説明し、ご納得いただいた上で作業することを心掛けています」

#chapter3

「壊すより、活かす」ライニング事業で費用や工期を圧縮し、環境にも配慮

 築30年を経た鉄製の排水管はサビで内径が狭くなり、やがて水漏れを起こし下階へ被害を及ぼします。従来の更新工事では、壁や床をはがしてキッチンやユニットバスなどを解体しなければならず、40世帯ほどのマンションなら工費は1億円超、工期は1年半以上かかります。

 「更新工事は、住民の一時退去を要し、予算のめどが立たない場合もあります。ライニング工法であれば、工費をおよそ半分程度に削減し、工期は1カ月程度に短縮できます。大がかりな解体・復旧工事が不要なので建物の寿命延長につながり、廃棄物も減って環境にも配慮することができます」

 矢野さんは「壊すより、活かす」工法に着目。既存の給排水管を再利用し、コスト面の負担や環境負荷を軽減すべく事業化に乗り出しました。

 「比較的新しい工法なので、全国でもできる業者が限られています。有用性は理解していても、業界では初期投資がハードルとなって着手できないケースも見受けましたが、沖縄のために誰かがやらねばと、一念発起しました」

 塗料メーカーにアプローチして施工に必要な車両や機材を揃え、事業を開始。現在、分譲マンション・米軍施設・ホテルなどから依頼が相次いでいます。

 「きれいな水を守りたいという願いを社名の『サンゴ』に込めています。人間が使った排水がしっかり処理されて海へかえれば、豊かな生態系や美しいサンゴ礁を守ることにもつながります。知恵を尽くし、地域のお役に立てる仕事は自分の天職だと思っています」

(取材年月:2026年8月)

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専門家プロフィール

矢野恭平

知恵と経験を生かし水回りの困り事に対応する水道工事のプロ

矢野恭平プロ

建設業

株式会社サンゴ装設

給水・排水のトラブルに迅速対応。規格外の現場も独自のアイデアを生かして向き合います。高圧洗浄車・強力吸引車で配管奥の汚れを除去するほか、老朽化した配管を再生するライニング工法も導入しています。

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