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「説明の透明性」を重視し、「納得」から始まる庭づくりで、かなえたい理想の空間を創出

対話を重ね、納得の庭づくりを導く造園のプロ

首藤政文

首藤政文 しゅとうまさふみ
首藤政文 しゅとうまさふみ

#chapter1

庭づくりに関する不安を解消するため専門用語は控え、見積もりも明確に説明

 「話が専門的で要領を得ない」「費用の内訳がはっきりしない」など、庭づくりに関する不安を払しょくしたいと語るのは、大分県豊後大野市で1980年に創業した「首藤造園」の2代目社長・首藤政文さん。大切にしているのは「説明の透明性」。施工を始める前に、納得の土台をつくります。

 「疑問点や不明点があっても『無粋に思われるのでは』と、遠慮して聞けずにいるお客さまのために、私どもは分かりやすさを重視しています。ヒアリングや打ち合わせでは専門用語を控え、工期や金額も早い段階でお伝えします。見積もりでは『なぜこの金額になるのか』、理由を明らかにし、ご納得いただいた内容でのみ着工することで、安心感につなげています」

 植栽や花壇の制作、植木の剪定、除草など個人邸や施設の造園、メンテナンス、リフォームを手掛け、玄関アプローチや駐車場の土間コンクリートの打設、フェンス・ブロック塀の設置といった外構工事にも対応。プランニングでは顧客が「かなえたい姿」を追求し、イメージのすり合わせには特に時間を掛け、要望や認識のズレを修正します。時にはエクステリアメーカーの担当者を招いて、素材の色味や質感を一緒に確認したり、生成AIで完成予想図を共有したり、方向性を定めます。

 「お客さま自身も気づいていない、憧れや理想を引き出すのも私たちの役割です。ご家族のライフスタイルや趣味嗜好を踏まえて『こんなお庭がほしかった』を先回りして形にしていきます。デザイン性と実用性を両立し、『想像以上の仕上がりです』とご満足いただくことが、何よりの喜びです」

#chapter2

自社の強みを守りながら改革に取り組み、売り上げは2倍、従業員数は3倍に

 創業者である父の背中を見て育ち、早くから家業を継ぐことを意識していた首藤さん。大学の理工学部で土木を学び、防災やインフラに関する知識を身につけました。

 卒業後は建設会社に入り、現場監督として工期やコスト管理、業者の調整などで実務経験を積み、2023年に「首藤造園」の代表に就任。四十余年にわたり事業を営んできた企業をかじ取りする重責を前に、自身のミッションを模索します。

 「先代の時代から活躍してきた腕のある職人がいること、庭園の設計・施工から道路改良、土地造成のような土木工事まで担える手札の多さなど。当社の強みを守りながら、造園業がこれからの時代に適応できるよう、土壌を整えることが自分の使命だと思いました」

 以前にも増して顧客とのコミュニケーションに力を入れ、根拠のある説明、理解・承諾を得てから進める方針を徹底。同時に従業員の声にも耳を傾け、DX化によるオペレーションの効率化、福利厚生の充実など、働く環境の整備にも注力。改革に取り組み、就任から2年で売り上げは2倍、従業員数は3倍に。若い職人が増え、組織のエネルギーも高まりました。

 「庭は完成して終わりではなく、お手入れが必要です。いくら値段が安くても、信頼できない職人と付き合いが続くのはお客さまにとってつらいことです。適正価格で継続的に“確かな技術と誠実な仕事”を提供していくためにも、従業員がやりがいをもって職務に励める体制で、志を育んでほしいと願っています」

首藤政文 しゅとうまさふみ

#chapter3

場所に宿る歴史や文化、想いを景観で演出し、五感で感じるメッセージを表現

 首藤さんのもとでは、街路樹や市民グラウンド、朝倉文夫記念館や小・中学校・高校など、公共施設の緑地整備も数多く受託。折々の節目やイベントに合わせて美観をアップデートするとともに、その場所に宿る想いや、連綿と紡がれてきた歴史や文化を受け止め、具現化することも得意としています。

 2025年には、大分大学・経済学部創立100周年を記念した植樹をプロデュース。キャンパス内に、日本の国花であるサクラから、代表格であるソメイヨシノや新品種のジンダイアケボノなど開花時期の違う数種のサクラを施しました。

 「『大学はゴールではなく、挑戦する学生の背中を押す場所』と感じ、順々に咲く桜が旅立つ卒業生と新入生、その両方の背中を押せるよう演出しました。一人一人の挑戦するその場には立ち会えずとも、花や樹木を通じて伝えたい気持ちを伝えるお手伝いができたらうれしいですね」

 顧客と心を通わせ、二人三脚で行う庭づくりを掲げ、希望をくみ取る「対話力」に、熟練の技と若い感性を掛け合わせ、心豊かな空間を創出する首藤さん。細やかに寄り添い、果敢に挑戦する姿勢が、業界全体の新陳代謝を促すきっかけになればと考えています。

 「不透明な慣習が根強いと、顧客も担い手も信用してくれません。お客さまに対しても従業員に対しても正直であること、自分自身がフェアであり続けることが、地域の景色を守り、造園業の未来を変えることにつながると信じています」

(取材年月:2026年1月)

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首藤政文

対話を重ね、納得の庭づくりを導く造園のプロ

首藤政文プロ

造園業

有限会社首藤造園

専門用語に頼らず、工期・人数・見積もりの根拠まで丁寧に共有しながら、顧客の理想を一つ一つ言語化。完成イメージのすり合わせを重ね、納得したうえで進める庭づくりを大切にしています。

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