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「社労士EAP」で働く人を支え、企業の業績向上と人材定着をサポート

「社労士」社労士EAPで生産性向上や人材定着に取り組むプロ

佐藤正治

佐藤正治 さとうまさはる

#chapter1

専門家のもとで学び、健康企業ナビゲーターとして専門的な見地から助言

 2019年に働き方改革法が成立して以降、時間外労働の上限規制の順守、同一労働・同一賃金の実現など企業に課せられた課題は山積しています。加えて、労働力人口の減少により、人材の獲得も年々難しくなっています。

 「働く人たちの福祉を充実させることは生産性の向上にもつながり、経営者にも大きなメリットがあります。働く人たちの心身の健康に着目し、人材の確保・定着に向けたお手伝いをいたします」

 こう話すのは、大分市の「masaharu社会保険労務士事務所」代表の佐藤正治さん。厳しい状況でも、働き方を見直すなど職場環境の改善に努め、成果を出している会社もあると指摘します。

 「私のお客さまの一人に、子育てなどのプライベートと仕事の両立を後押ししている若い社長さんがいます。失礼ながら給料が格別高いわけではないのですが、働きやすいという評判が口コミやSNSで広がり、求人を出せばすぐに応募が来る状態です。魅力ある企業風土を醸成することで選ばれる会社になれます。人を大切にする経営者の健全な職場づくりを、陰になり日なたになり応援したいと考えています」

 労働衛生コンサルタントで医師の亀田高志先生が主宰する「健康企業推進研究会」で、職場のメンタルヘルス対策や健康管理に関するコンサルティングスキルを学んでいる佐藤さん。同会の「健康企業ナビゲーター」の認定を受けており、専門的なアドバイスができるのが強みです。
 「ストレスなどで不調を感じる方への会社としての対処法、ケアや予防の仕組みづくりについて助言しますので、ぜひお問い合わせください」

#chapter2

従業員のメンタルヘルス不調の原因を探し、企業に応じた対処法を伝授

 佐藤さんは、メンタル不調の従業員にも対応する支援プログラム「社労士EAP」を2023年4月から開始。従業員が「活力」「熱意」をもって仕事に「没頭」できる環境に整えることで、仕事へのモチベーションやエンゲイジメントを高め、長きにわたり活躍する人材を育てます。

 「まず従業員の不調の原因を探るところからスタートし、抱えている困り事に応じ、会社として対応できる方法を提示します」

 例えば育児に悩んでいる場合、行政の子育て支援制度を説明し、育児休業を取りやすい雰囲気の作り方や子育て手当の創設などを提案します。
 「最近相談の多いのはハラスメントで、対象となる言動、事例などを用いた啓発研修の実施、相談窓口の設置、社内規定の策定などが有効な手だてとなり得ます」

 働きやすい環境を作ることにより、経費削減も望めると言います。
 「募集の際は求人媒体への掲載で多額の費用が掛かります。採用後は教育を行いますが、辞められるとそれらの投資はすべて水泡に帰してしまい、求人、採用を繰り返しているうちにコストだけが膨らんでいきます。人材が定着することで、出費を抑えることができるのです」

 佐藤さんは、大分働き方改革推進支援センターの事業に携わっていたこともあり、研修やセミナーなどの講師経験も豊富。各種ハラスメント対策、働き方改革といったニーズの高い内容をはじめ、「『年上の部下』と良好な関係を構築する方法」など、若手リーダーに考慮したテーマも扱います。

佐藤正治 さとうまさはる

#chapter3

障がい者や外国人の就労支援を経験し、誰もがいきいきと働ける環境を意識

 佐藤さんは大学を卒業後、衣料品販売業などを経て、大分県中小企業団体中央会の事業や、ハローワーク(公共職業安定所)の相談業務に従事。職業相談では、失業保険の手続きなど労務の知識も必要になることから社労士の勉強を始め、2015年に資格を取得しました。

 「しばらく職業安定所に勤めていたのですが、大分働き方改革推進支援センターの事業を手伝うのをきっかけに、2018年に自分の事務所を開きました」

 ハローワーク時代、佐藤さんは障がいのある人や外国人の就職をサポートする「専門援助窓口」の相談員も担当。多様な背景を持つ求職者に接した経験は、健康企業推進研究会に参加したり、社労士EAPを立ち上げたりしたことにも、少なからず影響していると語ります。

 「精神障がいや発達障がいの方は、就労のハードルが高いのがこの国の現状です。意欲があっても仕事に就く機会に恵まれない方々を支援したことで、全ての人がいきいきと働ける環境づくりの重要性を強く意識するようになりました」

 今後は、社労士EAPのトップランナーとして、さらにプログラムを普及していきたいと熱を込めます。
 「組織は人で成り立っていますから、従業員の変化に気づき、心のケアにも取り組み生産性を上げていく『社労士EAP』を、企業にとって当たり前のものにしていくのが私の目標。取り組みはまだ始めたばかりですが、オンラインによるコンサルティングなども取り入れ、活動範囲を大分県外にも広げていきたいですね」

(取材年月:2023年12月)

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佐藤正治

「社労士」社労士EAPで生産性向上や人材定着に取り組むプロ

佐藤正治プロ

社会保険労務士

masaharu社会保険労務士事務所

健康企業ナビゲーターとして、働く人たちの心身の健康にもじっくり向き合います。メンタルヘルス不調の原因を探り、企業に応じた対処法をアドバイスします。

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