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MVVを具現化するデザイン経営で、企業をトータルコーディネート

企業や店舗独自の魅力を発信するデザイン経営コンサルタント

村藤正

村藤正 むらふじただし

#chapter1

ユーザー目線・経営目線の「伝わるデザイン」で企業の魅力を発信

 「<いいモノを作れば黙っていても売れる>というのは過去の話。商品やサービスの価値を正しく伝えないと売れないのが今の時代です。デザイン経営に基づき、企業の使命や目指すべき姿、価値観を表すミッション・ビジョン・バリューの“MVV”を具現化し、企業や店舗の魅力を引き出すお手伝いをいたします」

 こう話すのは、奈良市の「オフィスレイ」代表の村藤正さん。時代のニーズに呼応した「伝わるデザインコンテンツ」の制作や企画展開を行っています。

 「デザイン経営とは、企業の特徴を分かりやすく伝えること。例えば都道府県を47人クラスに例えた場合、東京はみんなのリーダー、大阪はオモロいムードメーカーといったキャラ付けができると思います。人格を描き出すのがデザイン思考で、自社をどう見せたいか検討し、WEBサイトや広告物に一貫性を持たせ、唯一無二の個性や他に負けない長所を打ち出すことが重要です」

 企業や店舗の内装や看板などの見せ方・伝え方(デザイン)を統一することで、社内にも一体感が生まれ、より強固なチームになっていくと強調します。
 「企業はよく船に例えられますが、船長である経営者しか針路を理解していない組織(チーム)も見受けられます。企業の理念やビジョンなどを視覚的に明らかにすることで、スタッフの方が心を一つにして同じ方向を向くことにつながります」

 村藤さんはクライアントの事業や経営を「他人事ではなく自分ごと」として考えつつ、商品やサービスを客観視することでアピールポイントを的確に見いだします。
 「いわば『自分を消す』というのが私どもの仕事。常にユーザー目線で発信することを心掛けています」

#chapter2

経営目線で考える企業ロゴからWEBサイト・印刷物などで一体感のあるブランディングをサポート

 WEBサイト(ホームページ)や動画、チラシといった販促ツールや、店舗づくりなどを単発で引き受けることもありますが、企業のイメージをトータルコーディネートできるのが村藤さんの真骨頂です。
 理念が定まっていない顧客に対しては、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)を定義するところからスタート。必要な支援に応じて、アドバイザー契約やデザインディレクター契約を結び強力にサポートします。

 2022年に依頼を受けたシティーホテルでは、WEBサイト(ホームページ)やデジタルコンテンツ、リーフレットなどを企画・制作。高級感のあるぜいたくな空間と、サウナや露天風呂、カラオケ、テラス付きといった客室のバラエティー性、食欲をそそる食事のメニューなどをビジュアルとともに効果的に表現しています。

 「複数の業者からさまざまなデザイン物を持ち寄られ、統一感のあるブランディングができないとお困りでした。そこで、オーナーさまと私にコンセプトの決定権限を集約した上で、自分たちの好き嫌いを一切排除し、ユーザー目線で決めていくこととしました。シンプルなデザインかつ分かりやすく伝わりやすいことで、従業員のモチベーションアップにもつながったと喜んでいただけました」

 地元奈良市のオフィスビルでは、ネーミングやロゴ、館内の案内表示、WEBサイト(ホームページ)、リーフレットなどを企画・制作しました。
 「ビルを貸会議室にリノベーションするので手を貸してほしいとのことでした。ターミナル駅に近くビジネス客が見込まれるので、古都らしい赤茶色を基調とした落ち着いた雰囲気に仕上げました」

#chapter3

接客・サービス業の経験で、ユーザー目線を貫いたデザインを提案

 村藤さんは高校卒業後、生まれ育った愛媛県宇和島市を離れ、松山市で就職。当時、国内小売業界首位のダイエー店内のカメラコーナーで勤務したことが、今の活動の源泉になったと振り返ります。
 「当時20歳前後でしたが、接客業、サービス業をとことん教え込まれました。商品の魅力をお客さまのためにとことん伝え、購入いただいた経験が、顧客目線を貫く現在の考え方につながっています」

 松山市から横浜市へ、そして奈良へ転職を重ねて1999年に「オフィスレイ」を設立。当初は折り込みチラシの制作がメインでしたが、「時代の流れに素直に対応し、新たな価値観を考える」という自身の信条により、紙媒体からWEB領域などへ守備範囲を広げていきます。

 知り合いから店舗の顔であるロゴのデザイン依頼をされたことを機に、キャラクターを確立し、明示する必要性を痛感。顧客や社会にアプローチする上で、視覚で瞬時にコミュニケーションが取れるデザインを本格的に手掛けるようになりました。

 「私はサービス業からこの世界に転身したことで、『カタチから入らない』お客さまを主役にしたデザイン経営ができていると自負しています。今後も時代の変化に沿った戦略を立て、見る人の心が躍り、購買行動へと促す『アクティブ社会』を実現させることに貢献していきたいですね」

(取材年月:2024年1月)

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村藤正

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村藤正プロ

デザイン経営コンサルタント

オフィス レイ

企業や店舗のMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)を定義し、ユーザー目線によるデザイン経営で魅力を効果的に発信。決してカタチから入らず、時代の変化に柔軟に沿った戦略で、伝わるデザインを展開します。

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