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住む人の笑顔のために、住まいに関する相談をトータルサポート

快適な住まいづくりをトータルで支えるプロ

小林良成

小林良成 こばやしよしなり
小林良成 こばやしよしなり

#chapter1

長野の気候に適した高断熱住宅など、未来を見据えた住まいづくりを提案

 長野市に根差して約60年、地域密着で住まいづくりをサポートしている「更北建設」。代表取締役の小林良成さんは、一級建築士として建築設計に携わるほか、土地探しや地盤調査、新築・リフォームの施工管理、不動産売買に至るまで住まいに関する幅広い業務を行っています。

 「これから家を建てるなら、太陽光などの自然エネルギーや省エネ性能を取り入れた住まいをおすすめします」と小林さん。寒冷地である長野県では、特に断熱性にこだわってほしいと話します。
 「何十年もこの地に住んでいますが、冬の寒さはいまだにこたえます。高断熱住宅は、室内の熱を逃がさず一定の室温を保つため、光熱費が抑えられ、快適性と省エネを両立します。予算に応じてプラスアルファの提案を心がけ、みなさまが心地よい空間で暮らしていけるよう知恵を絞ります」

 手がける住宅は、省エネや断熱に関する専門家団体「HEAT20(20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会)」が推奨する基準を満たす、高い断熱性能を実現。あわせて省エネ住宅に適用できる補助金の利用もアドバイスしています。

 小林さんが大事にするのは、「お客さまに寄り添い、できる限り臨機応変に対応すること」。プランニングから引き渡しまで顧客と長く関わり、コミュニケーションを深めます。
 「例えば、図面でいいと思っても、工事途中の現地を見ると『ここにも収納がほしい』など、気になる点が出てくるケースもあります。そのような場面でもお客さまの声に柔軟に応えられるのは、設計・施工とトータルで担当している強みですね」

#chapter2

明治から続く歴史を大切に、一級建築士としてワンストップサービスを展開

 小林さんは、家業を継ぐ4代目として、更北建設に入社。同社はもともと明治時代に工務店として始まり、熟練の職人による手仕事を守ってきました。

 「父が不動産部門を、私が建築事務所を立ち上げ、事業を拡大しました」と小林さん。一級建築士を志したのは中学生のときでした。
 「それまで設計業務は外部にお願いしていました。自分が担当できれば、家づくりのすべてを一貫して担うことができ、お客さまのイメージ通りの住宅をかなえられると考えました」。高校、大学で建築を学び、ものづくりの醍醐味を知ったといいます。

 「間取りを描くときは、決められた予算と坪数の中に、パズルのようにカチッとはまった瞬間が爽快ですね」と小林さん。方角などで吉凶を判断する「家相」もニーズによって配慮するとか。
 「以前、若いご夫婦と打ち合わせをする中で『祖母から家相を指摘されたので、図面にある階段の位置を変えたい』とご要望がありました。部分的な移動は、間取り全体に関わりますが、気持ちよく住めるようにと、すべてやり直すことに。それでも大変ご満足いただけたことが印象に残っています」

 やりがいは「お客さまの笑顔」と言い切る小林さん。「当社では、建物が完成し、鍵をお渡しする際に、ちょっとしたセレモニーを開きます。施主さまから『前日はワクワクして眠れなかった』などとお聞きすると、うれしくて涙がこぼれそうになります。お客さまの笑顔には、それまでのどんな苦労も吹き飛ばすパワーがあります」

小林良成 こばやしよしなり

#chapter3

被災地の建物調査やハウスインスペクター養成など、企業を超えた取り組みも

 地域のための活動にも力を入れる小林さん。2011年に起きた長野県北部地震の際は、被災建築物応急危険度判定士として、被災地の栄村に赴きました。
 「倒壊した家屋を目の当たりにすると、恐怖が胸に迫ってきました。傾いた建物に平衡感覚がおかしくなり、めまいがしたことを今も覚えています。耐震の重要性はそれ以前も認識していましたが、改めて地震対策への思いを強くしました」

 近隣住民から身近な困りごとの相談もよく寄せられるとか。「リンゴ農家さんから木の抜根作業を頼まれたり、民家に生い茂った庭木の処理をお手伝いしたりします。戦時中に庭に埋められた危険物を見つけて撤去してほしいという、特殊な依頼もありました」

 一方で、業界の将来を見据えた取り組みも進めています。「少子化により、新築件数は今後右肩下がりになることが予測され、国も中古住宅の流通を促進しています。今ある住宅を安心して売買できる仕組みの一つとして、中古物件の性能や劣化状態などを調査する住宅診断への注目度が高まっています」と小林さん。

 検査を行う国家資格「既存住宅状況調査技術者」の保持者を対象にした、「ハウスインスペクター」資格を普及するため、有資格者である小林さん自身が全国各地で講習会やオンライン講座を開催。高い専門性を有する人材の育成に努めています。

 「多岐にわたる業務を地道に積み重ね、より良い住環境を提供します」と小林さん。趣味は、そば打ちと挽きたてのコーヒーを味わうこととか。暮らしを楽しむ姿勢も、家づくりに生かされているのでしょう。

(取材年月:2022年4月)

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小林良成

快適な住まいづくりをトータルで支えるプロ

小林良成プロ

一級建築士

更北建設株式会社

長野市で約60年の実績をもとに、地域の気候風土に合った高断熱住宅を提案。一級建築士として、土地探しから建物の設計・施工までトータルで関わり、住む人に寄り添った家づくりを大事にしています。

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