現場の士気を高め、質の高い電気工事を提供するプロ渡邉啓介

現場の士気を高め、質の高い電気工事を提供するプロ

渡邉啓介

太陽光発電システムやLED照明、住まいのオール電化などの提案、施工、メンテナンスまで一手に

　「空間を照らし、冷暖房で暑さ寒さをしのぎ、お湯を沸かしたり、スマホを充電したり。私たちの生活に欠かすことができない電気に関することは、私どもにご相談ください」

　力強く話すのは、宮崎県東臼杵郡に拠点を置く「明成電設」の代表、渡邉啓介さん。家屋はじめとする建物、遊休地に太陽光発電システムや蓄電地を設置するほか、一戸建て、集合住宅、施設などでLED照明の新設・交換に対応。キッチン・バスといった住まいのオール電化にも応じ、電気工事を幅広くて手掛けています。

　「従業員の大半が30代で、みなぎる体力と旺盛なチャレンジ精神を備えています。個人、法人を問わず、お客さまに合わせたプランニングから施工、メンテナンスまで一手に引き受けます」

　さまざまな事業者を顧客に持ち、最近は製品の販売から任されることも少なくないとか。
　「当社の強みは行動力と小回りの良さ。暇さえあれば電話でアプローチをかけ、困り事やご用件はないかお伺いしていました。お客さまとしても、提案を受け、中間業者を挟まずそのまま実作業まで頼めるのでラクですよね。製品についても、営業から導入まで委託できて手間が減ります」

　2023年から、渡邉さんのもとでは、県内で省エネや環境事業を展開する「レッドテック」が開発したLEDライト「HIMUKA UV」も取り扱っています。
　「8時間の点灯により、ウイルスの約98％を不活性化させるというもので、昨今の感染症対策としてもおすすめです。多くの方にご利用いただき、地域の方々の健康に貢献したいですね」と意気込みを語ります。

従業員と同様に現場に赴き、「どんな要望にも全力で応える」との信念を徹底

　若くして経営者となり、十数人の従業員を率いて精力的に活動する渡邉さん。実は、独立を目指していたわけではないと言います。

　工業系の学校に進み、卒業後は電気工事業に就きますが、待遇面や拘束時間の長さなどに疑問を抱き、先行きに不安を感じることが多かったそうです。

　「24歳のときに会社を退職しました。生きるためには働かなければなりませんから、次の就職先を見つけるまでのつなぎとして、個人で業務を請け負うようになったんです。引き受けるからには『分かりません』『できません』は通用しませんので、必死に勉強しました。ベテランの方に劣る知識は体力でカバーし、どの現場でも懸命に食らいつきました。『次も来てくれないか』と言われたときのうれしさは格別でしたね」

　周囲からの期待と責任が増す中、渡邉さんの情熱が開花。何事にも実直に取り組むことでめきめきと力を付け、若さはフットワークの軽さとして重宝されるように。次第に舞い込む工事の規模も大きくなり、助っ人として知人を雇い入れたことが現在につながっています。

　「もともと1人で始めましたし、起業するつもりはなかったとはいえ、案件を受注する際に信用度を懸念されることもあって、安心してお取引いただくために法人化という道を選びました。僕自身は今も現場に出ているし、他の従業員と変わりません。ただ、僕の原点でもある『どんな要望にも全力で応える』という信念は、従業員にも徹底しています」

従業員の頑張りを適切に評価して士気を高めることで、仕事の質を上げていきたい

　渡邉さんが会社を立ち上げるにあたり、一石投じたいと思っていたのが業界の労働環境。1日に何件も掛け持ちしたり、工期が厳しかったり、残業や休日出勤などが課題となっています。

　「職場は人によっては家より長い時間を過ごす場所。仕事は人生を掛けるライフワークにもなり得ます。ただ、価値観はそれぞれですから、自分の理想を押し付けないようにしています」

　渡邉さんは、面接時に「会社に求めることは？」と質問するそうです。しっかり休みを取りたいという人には手離れの良い現場、やりがいが欲しいという人には難易度も高いけれど見返りも大きい現場。そして、将来独立したいという人にはいろんな現場を任せることで技術力が身につくよう、その人に合った采配を心掛けています。

　「僕が目指しているのは、日曜日の夜でも憂鬱（ゆううつ）にならない会社」。そう笑って答える背景には、かつて勤め先の体制に疑問を感じてきた自身の経験があります。

　「この業界は上下関係が厳しく、年功序列の風潮が色濃く残るところも多い。僕は年齢ではなく頑張りで評価し、給与や処遇で適切に還元したいと考えています。正当な評価をもらえればその場所で働くことに希望が持てるようになり、恩返しをしようという気持ちが芽生えます。士気が高まることで仕事の質が上がり、ひいてはお客さまのためになると信じています」

　従業員が自ら輝きたいと思える会社が地域に明かりをともす。街の電気を守る矜持を胸に、渡邉さんは事業に励みます。

（取材年月：2023年1月）

生活に欠かせない電気を守るため、軽いフットワークで地域の電気工事に幅広く対応

太陽光発電システムやLED照明、住まいのオール電化などの提案、施工、メンテナンスまで一手に

従業員と同様に現場に赴き、「どんな要望にも全力で応える」との信念を徹底

従業員の頑張りを適切に評価して士気を高めることで、仕事の質を上げていきたい

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