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鈑金塗装の現場から生まれる、エアブラシアートの表現世界

車と空間を彩るエアブラシアートと鈑金塗装のプロ

大迫崇益

大迫崇益 おおさこたかみ
大迫崇益 おおさこたかみ

#chapter1

自動車の鈑金塗装にアートの発想を融合。車体や建物にぬくもりある作品を描く

 「喜びを分かち合う」という社名を掲げ、自動車関連のビジネスを展開する「ArtGarageグラッドシェア」。代表・大迫崇益さんは、自身の「好き」を仕事にし、その幸せを顧客と共有する姿勢を大切にしています。

 「車やバイクの傷やへこみを直す鈑金塗装を中心に、新車のような輝きを取り戻す研磨や、風雨や紫外線から愛車を守るコーティングを手掛けています。さらに車検代行も請け負い、車に関する多様な要望に応えられるのが強みです。近年は、圧縮空気で霧状の塗料を吹き付けて作品を描くエアブラシアートの活動も本格的にスタートさせました」

 むらの少ない繊細なグラデーションや高い写実性、ふんわりと柔らかな仕上がりが特長で、一般的な筆とは異なる表現が可能です。これまでに顧客の車へ躍動感あふれる龍のデザインを施したほか、結婚式のウェルカムボード制作も手掛けてきました。

 「店舗の内装の個性を引き立てたり、メッセージ性のあるペイントをシャッターに施したりすることもあります。水性塗料を使えば、ボディーペインティングも可能です。ステージに立つアーティストやイベント関係者の方々にもお役に立てると思います」

 中でも得意とするのは、黒色の下地に作品を描く表現。「暗闇に光をもたらす感覚がたまらない」と語ります。

 「黒は夜や深み、高級感といった印象を併せ持つ色です。その下地に、人物や動物、言葉、花々などを色とりどりに描き出す過程が好きですね。私自身、多くの苦労を周囲の支えで乗り越えてきました。だからこそ、どの作品にもぬくもりを感じてもらえることを大切にしています」

#chapter2

整備士の基礎を学び塗装の腕を上げ独立。ライブペイントでテレビや地域のイベントも盛り上げる

 大迫さんは幼い頃からものづくりに親しみ、親が購入した家具を率先して組み立てていたといいます。作ることや分解することの面白さに触れた経験が、現在の仕事につながっていると振り返ります。

 「高校時代には動かなくなった兄のバイクの修理に挑戦しました。結局は直せませんでしたが、エンジン構造の参考書を読み漁るほど夢中になりましたね。そこから自動車への興味が広がり、独学で知識を深めていきました」

 2011年には大手自動車メーカー系列のディーラーに就職。整備士として基礎を積み上げた後に「鈑金塗装にも力を入れたい」と、より小回りの利く整備・修理会社に転職します。

 「高校生の頃、車やバイクのメカニズムの勉強と並行して、ヘルメットのカラーリングにも取り組んでいました。修理や整備の技術に加え、塗装の知見も身に付けたいと考えたんです。仕事が終わった後も、自宅で型紙を作り、塗装の練習に励みました」

 2019年には独立して「ArtGarageグラッドシェア」を設立。福岡で学んだエアブラシアートを副業として展開したところ好評を得たことから、本格化を見据えて起業を決意します。
   
 「生活のためにも新しい挑戦が必要だと感じました。腕を磨くため、1カ月に20回以上同じ人物を描き続けたこともあります。その後、宮崎県内のテレビやラジオから声がかかり、有名人の似顔絵を即興で描くパフォーマンスを行うようになりました。近年は『三股町ふるさとまつり』など、地域のイベントでもライブペイントを披露しています」

大迫崇益 おおさこたかみ

#chapter3

高校の非常勤講師として技術を次世代へ伝承。目標はキャンピングカーの考案・販売

 2025年からは、宮崎県内の高校のスマートエンジニア科で非常勤講師も務める大迫さん。自身が培ってきた鈑金塗装やエアブラシの技法を、次世代へ伝えることにも力を注いでいます。

 「出演番組をご覧になった関係者の方から声をかけていただきました。車の傷を修復し、きれいに塗り直していく工程を教えるほか、車体にエアブラシアートを施す実習の時間も設けています。生徒たちが楽しそうに授業を受けてくれるのが、何よりうれしいですね」

 今後も大切にしたいのは、顧客からの信頼を積み重ねていくこと。作業内容や判断の背景を丁寧に伝え、納得したうえで任せてもらえる関係づくりを重視しています。

 「車に限らず、十分な情報がないまま選択してしまい、後悔につながるケースもあります。当社では見積もり作成時に専用のソフトを活用し、必要に応じて保険会社とも連携しながら、状況に応じた提案を心がけています。また、運転免許の自主返納に伴う愛車の売却についても、不安を感じる方が多いため、そうした相談にも応じています」

 現在は、コンパクトサイズのキャンピングカーを独自に考案中。旅や趣味の時間を楽しみ、暮らしをより豊かにする一台を届けたいと構想を描きます。

 「宮崎はサーフィンの名所でもあり、日常の良き相棒になる車を形にできたらと思っています。エアブラシアートについても、全国での作品発表の機会を広げていく予定です。すでに大分でグループ展に出品した経験もあり、将来的には個展開催も目指しています」

(取材年月:2026年2月)

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専門家プロフィール

大迫崇益

車と空間を彩るエアブラシアートと鈑金塗装のプロ

大迫崇益プロ

エアブラシアーティスト

ArtGarageグラッドシェア

自動車の鈑金塗装や車検代行を主事業に、エアブラシアートで車体に独自の作品を施す「絵を描く車屋」。店舗やシャッター、人体もキャンバスとし、似顔絵のライブペイントなどでメディア出演を果たす。

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