子どもが生まれながら持っている個性を伸ばし輝かせるプロ
市園京子
Mybestpro Interview
子どもが生まれながら持っている個性を伸ばし輝かせるプロ
市園京子
#chapter1
「法人名『educolabo』に用いている『educo』は、ラテン語で『引き出す』を意味し、education(教育)の語源になった言葉です。私たちは、子どもたちが本来持っている才能や個性を引き出し、伸ばす場所を作りたいという思いを込めています」
そう語るのは、宮崎市で能力開発教室やプログラミング教室、フリースクールを運営する「educolabo(エデュコラボ)」代表の市園京子さん。子どもたちの潜在能力や好奇心を大切にし、「好き」を見つけることで、自分に自信を持って前向きに人生を歩んでいけるよう支援しています。
小学3年生以上に向けた能力開発教室では、「楽よみ」という独自のプログラムを採用。右脳の働きを生かした理解力や記憶力、高速情報処理能力を鍛え、左脳の分析力や言語表現力もバランスよくトレーニング。「書く」「話す」「脳トレ」を組み合わせた楽しいレッスンを通じて、読解力や自己表現力、コミュニケーション力を身につけることができます。
プログラミング教室は小学1年生から中学3年生が対象。初級では、ゲーム感覚で基礎を学習する「QUREOプログラミング教室」を活用しています。中級になると、元ITエンジニアの講師が、JavaScript(ジャバスクリプト)など実践的なプログラミング言語を指導します。
「さまざまな能力の向上を目的としていますが、最も重視しているのは子どもたちが自分らしく生きる力を育むことです。プログラミング教室も単なるスキル習得の場ではなく、思いを形にする力を養う手段と捉えています。子どもたちの将来の選択肢を広げ、可能性を大きく開花させたいですね」
#chapter2
市園さんは前職で学習教室の経営に携わっていましたが、子ども一人一人に丁寧に寄り添いたいという思いから、手厚いサポートが必要な子どもたちに特化した塾を立ち上げたいと思います。
「不登校の子どもが在籍していたとき、きちんと向き合えないまま退会してしまった経験があり、それが心のどこかに引っかかっていたんです」
その後、障害のある児童・生徒を受け入れる放課後等デイサービスでの勤務を経て、発達障害の子どもたちと出会います。
「子どもたちの、枠にはまらない自由な発想や独自の視点に魅せられました。学校の一斉教育になじめず問題視されがちな不登校の子や発達障害の子も、それぞれに魅力を持ちキラキラと光り輝いているんです。行き場を失っている子どもたちの居場所を作り、成長の後押しが出来たらと思いました」
子どもの特性に合わせて、少人数制で学習指導を行う教室からスタート。学校の勉強は苦手な子どもでも、プログラミングに興味を持ち、熱中する姿に可能性を感じました。
「教室運営に試行錯誤を重ねていた時、高校生の長女が学校に行かなくなりました。子どもの自主性を重んじた教育を心掛けてきたつもりでしたが、『子どものため』と思うあまり真意をくみ取れず、子どもの本心をないがしろにしてしまっていたことに気づきました。娘の不登校という経験を通じて、私自身の価値観の殻が破れました」
#chapter3
「私は教師をしている両親のもとで育ち『良い子』でいるのが当たり前でした。大人になると『良い妻』に、子どもが生まれてからは『良い母親』になろうと必死でした」
数多くの子どもに接し、おのおのが放つ豊かな個性に触れる中で、自分の生き方に対し「何かが違う」と感じていた市園さん。「educolabo」を立ち上げたことで人生が変わりました。
「子どもたちと一緒に学び、夢を見つける学び舎を開いたことで、50歳を過ぎて、やっと自分自身の価値観で、自分らしく生きることができるようになりました。私自身が遠回りをしてきたからこそ、子どもたちにはできるだけ早い時期に、自ら考え行動し、自分を信じて生きる術を伝えたいんです」
最近、フリースクールに通う中学3年生の生徒が、3Dプリンターの無料体験講座で講師を務めてくれました。
「パソコンに詳しい生徒さんで、小学5年生でスクールに通い始めた時に、初めて自分と同じレベルで話せる人に出会ったと、プログラミング講師と嬉しそうに話していたのを思い出します。今回準備から講座の開催をやり遂げたことで、自立の糸口が見えたようでうれしかったです」
市園さんは「多様な学びができる社会」を目指し、2024年度からスクールカウンセラーにも携わるようになり、地域のフリースクールや教育支援機関と連携しながらサポートの幅を広げていこうとしています。
「子どもが好きで、たくさんの生徒と関わってきました。子どもが生き生きと健やかに笑顔でいることが私の一番の喜びです。学校という枠になじめない子どもが、普通に学べる社会を作っていきたいですね」と思いを語ります。
(取材年月:2024年12月)
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Profile
子どもが生まれながら持っている個性を伸ばし輝かせるプロ
市園京子プロ
子ども向け教室経営
一般社団法人educolabo
独自の能力開発プログラムを取り入れた子ども向けの「能力開発教室」や「プログラミング教室」「フリースクール」を運営。自分の心に向き合い、自己肯定感を高め前向きに人生を生きる基礎をつくることが目的。
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