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夏は涼しく冬は暖かい、1年を通して心地よい住まいを提案

気密性・断熱性に優れた快適な住宅づくりのプロ

大友幸則

大友幸則 おおともゆきのり
大友幸則 おおともゆきのり

#chapter1

「ジョイ・コス住宅システム」で行う家づくり。快適な住空間を体感できるモデルハウスも用意

 「当方では、高気密、高断熱の住まいをご提案しております。エアコンが1台あれば、夏は涼しく冬は暖かい室温を保つことができ、床暖房は必要ありません」

 そう話すのは、仙台市の「山達工業」代表の大友幸則さん。同じ東北地方、岩手県花巻市の事業者「ジョイ・コス」が開発した、「ジョイ・コス住宅システム」に基づいた家づくりをしています。

 「空気を内包する細胞からなり、熱を通しにくい特性を持つ炭化コルクの断熱パネルと、スウェーデン製の24時間換気システムなどを組み合わせたもので、『チャコの家』 と呼んでいます。私どもでは、本社をモデルハウスとして整備しておりますので、心地よさを実際に体感してもらえます」

 室内だけでなく、壁や床の内部も見て、どういった構造になっているかを確認できるのも特長だとか。

 「1年を通して快適に過ごせるわが家を望む方が、ホームページを見てお問い合わせいただくことが多いですね。お客さまがご新規さまを紹介してくださることもあります。人生で一番高価な買い物と言われ、孫子の代まで住み継いでいくマイホームをお任せいただけるのは喜びであり、やりがいです」と大友さん。大切にしているのは、「お客さまに誠実に向き合うこと」と強調します。

 例えば2021年、木材の価格が世界的に上昇したウッドショック により、材料費が当初の予定より数百万円上がった時も、事前に契約した通りの価格を守って完成させました。
 「利益が大幅に減ってしまうことになろうが、お客さまとの信頼関係の方がはるかに大事です」

#chapter2

瓦葺き工事の会社に後継ぎとして入社。ハウスメーカー勤務の経験を生かし住宅案件にも対応

 1965年、仙台市で生まれた大友さん。幼少期から、住宅関連の世界で働くことを夢見ていたそうです。
 「私の実家は使い勝手が悪いうえ、冬は非常に寒かったんですね。不便を感じながらも、家族のために毎日家事をしてくれている母の姿を見て育ち、『いつかは、楽をさせてあげられる住まいづくりをかなえたい 』と思うようになったのです」

 大学で建築学を学んだ大友さんは、ハウスメーカーに就職し、設計や施工管理の業務に従事します。約10年にわたって勤める中で結婚し、妻の父が営む家業へ。山達工業の前身「山達瓦工業所」に後継ぎとして入りました。
 「1961年に創業した会社で、私が入社した当時も瓦葺(ぶ)き工事を手掛けていました。私がハウスメーカーにいたことを知った方から、『うちの新居をお願いできないか』といったお話をいただくことがあり、ほそぼそと住宅案件も請け負っていました」

 転機となったのは、2011年に発生した東日本大震災です。海岸から歩いて間もない場所にあった自宅と事務所いずれもが、津波で流されてしまったのです。

 「仕事道具も含め全てがなくなり、途方に暮れました。ただ、多くの友人や知人が手を差し伸べてくれたのです。使わなくなったトラックを譲ってくれた人もいましたし、生活用品や仕事道具を分けてくれた人もいて、本当にありがたかった。生活は苦しかったですが、心は人生で一番豊かでしたね。助けてくれた人のためにも、事業をやめるわけにはいかないと気が引き締まりました」

#chapter3

家を建てておしまいではなく、末永く生活をサポートしていく「家守り隊」を目指して

 震災後、被害を受けた家屋などの屋根のふき替え依頼が殺到します。一刻も早く地域の住環境を整えたいと、大友さんは自分たちのことは後回しにして、ひたすら顧客対応に当たりました。結局、事務所は2016年に、自宅に至っては18年にようやく建て直しを終えることができたと言います。

 16年に社屋を再建したのを機に、大友さんは先代からバトンを受け継ぎます。社長就任に際して社名を現在の山達工業に変更。本格的に、住宅の設計や施工、リフォーム業を開始し、堅調に建設実績を伸ばしてきました。

 あわせて、2カ月に一度のペースで、OB客を招いてワークショップも実施するように。
 「コロナ禍になってからは開催を見送っていました。当社で家を建ててくださったお客さまの声を聞ける貴重な機会ですから、タイミングを見て再開したいですね」

 豊かな住空間を提供してきた大友さんは、人々の暮らしに寄り添っていきたいと22年に相続診断士の資格を取得。相続に関するセミナーも開いていきたいと意欲を見せます。また、建物や家財の損害を補償する火災保険に関する勉強にも取り組んでいるそうです。
 「震災を経て、保険の適用を受けられるものと、そうでないものがあると学びました。私自身、知識不足を痛感しましたね。この経験を伝えられるようになりたいと考えています」

 大友さんが目指しているのは、完工したらそれでおしまいではなく、末永く施主の生活をサポートしていける体制の構築。名付けて「家守り隊」です。

(取材年月:2023年3月)

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専門家プロフィール

大友幸則

気密性・断熱性に優れた快適な住宅づくりのプロ

大友幸則プロ

建設業

株式会社山達工業

気密性・断熱性に優れた「ジョイ・コス住宅システム」を宮城県内で提案しています。冬場厳しい寒さに襲われる宮城県であっても、エアコン一台あれば夏も冬も快適に過ごすことができます。

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