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子ども・家族市場に新しい価値を生み出す事業開発と環境づくり

子ども・家族市場の事業開発と環境づくりのプロ

林毅

林毅 はやしたけし

#chapter1

独自の品ぞろえと多彩なイベントで人気の雑貨店を経営

 「何度行っても楽しい」「テーマパークみたい」。そんな声が寄せられ、親子連れの笑顔があふれる雑貨店があります。子どもたちはおもちゃに夢中。そのそばで親は暮らしを彩る雑貨や贈り物を選び、それぞれが思い思いの時間を過ごしています。
 この実店舗で培ったノウハウを生かし、売場づくりや集客、新規事業の立ち上げ、子ども・家族市場に選ばれる事業づくりや環境づくりを支援しているのが、三重県松阪市と鈴鹿市でライフスタイル提案型雑貨店「アシュメリー」を展開する「アシュメリー・クリエイト」代表の林毅さんです。

 店名は、「明日」を意味する「asu」と、「陽気な」「楽しい」を意味する「merry」を組み合わせた造語。店には知育玩具や生活雑貨、ギフトにも適したこだわりの食品などが並びます。授乳室や子ども用トイレを備え、親子が安心して利用できる環境を整えています。

 「小さなお子さまをお持ちのパパやママも気軽に来店でき、ゆったりとくつろいでいただける環境をご提案したいと思っています」

 店では知育玩具で遊べる体験会や新商品の試食会など、大人も子どもも楽しめるイベントを数多く開催し、買い物だけではない楽しみを提供しています。こうしたイベント運営の経験は、企業や商業施設で実施する親子向けイベントの企画にも生かされています。

 「イベントをきっかけに店内を巡っていただくことで、自然と滞在時間も長くなります。また、商品の仕入れでも安さや流行を追うのではなく、子どもの成長や家族の暮らしに役立つかどうかを大切にしています。物を売っているというより、子どもたちの未来をつくりたい。それが私たちの経営方針です」

#chapter2

書店経営での売場改革の経験を、新たな事業づくりへ生かす

 現在の店舗づくりや企業支援の原点は、書店経営で積み重ねた経験にあります。家業である林商店が宮脇書店の三重県内店舗を運営していた縁で、宮脇書店へ入社し、店舗運営や売場づくりを学びました。2006年に家業へ加わってからは、店長や統括店長を歴任。2008年には書店事業部長に就任し、複数店舗の在庫管理や商品構成の見直しを担いました。

 「雑誌コーナー、文庫本コーナーと分けるのではなく、一つのテーマに沿って雑誌と文庫本を並べたり、お客さまの悩みに応える書籍を集めた企画を実施したりと、自分たちで売場を考え続けました。その結果、3年から4年ほどで売り上げは2倍近くまで伸びました」

 売場づくりの面白さと手応えを感じる一方で、書店業界を取り巻く環境は大きく変化していました。インターネットや電子書籍の普及が進み、将来を見据えた新たな事業の必要性を感じるようになります。

 「次の事業の柱を考えていたとき、たまたまテナント募集の看板を見つけて、『ここだ』と思い、すぐに開発会社へ電話をしました」

 書店事業で培った経験を土台に、第二創業としてライフスタイル提案型雑貨店『アシュメリー』を立ち上げました。しかし、書店運営の経験はあっても、雑貨店経営は未経験。約300坪という大型店舗での挑戦は、手探りの連続でした。

 「どんな商品を仕入れればいいのか分からなかったので、お客さまにカタログを見ていただいて、『これが好き』と言われた商品を次の週に仕入れることもありました。お店を運営しながら、一つ一つ学んでいきました」

#chapter3

実店舗の経験を生かし、子ども・家族市場の事業づくりを支援

 アシュメリーで培ったノウハウは多くの企業から注目を集め、林さんのもとにはさまざまな依頼が寄せられるようになりました。

 「子ども・家族市場へ参入したい、親子に選ばれる事業をつくりたいという相談が増えています。商業施設や住宅メーカーさんから、親子向けイベントのご依頼をいただくこともあります」

 住宅メーカーでは、知育玩具を使った親子向けイベントや、おもちゃの選び方セミナーを企画。担当者から、「これまでで一番早く満席になった」との声をもらったとか。新規事業として知育玩具専門店を立ち上げたいという企業には、商品の提案から売場づくり、販売方法まで支援しました。メーカーへのサポートでは、店頭で得た声や商品の見せ方など、実店舗だからこそ得られる情報を提供しています。

 「メーカーさんは、お客さまがどのように商品を選び、購入されているのかを見る機会が多くありません。私たちは日々店頭でお客さまと接しているからこそ、その生の声や売り方のノウハウをご提供できます。私自身、書店で育ててもらったので、今度は書店の力になれればと思っています」

 「私たちが目指しているのは、売上だけが伸びる店舗ではありません。子どもが夢中になり、家族が笑顔になり、地域に必要とされる場所を増やすことです。そのために売場づくりだけでなく、事業や空間、地域そのものを、子どもと家族が笑顔になれる環境へ育てていきたいと考えています」

(取材年月:2026年6月)

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林毅

子ども・家族市場の事業開発と環境づくりのプロ

林毅プロ

コンサルタント

アシュメリー・クリエイト株式会社

ライフスタイル提案型雑貨店「アシュメリー」を自ら経営し、新規事業立ち上げの実践経験をもとに、子ども・家族市場に選ばれる事業・環境づくりを支援。価格競争ではなく、体験価値で選ばれる仕組みを提案します。

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