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熊本から全国そしてアジアへ。洗練のサウンドとリアルな歌詞が心にしみるポップロックバンド

ソロ・バンドで活躍するボーカルとソングライティングのプロ

上農理

上農理 うえのおさむ
上農理 うえのおさむ

#chapter1

「SHIROST」のボーカルとして、人とつながる喜びを届けるため全国でライブ

 アコースティックギターのサウンドに乗る伸びやかな歌声。熊本市を拠点に活動するポップロックバンド・SHIROST(シロスト)が紡ぐ音楽は、耳に残るメロディーと心の機微をすくい取った歌詞が溶け合い、洗練された演奏で聴く人の心を揺さぶります。

 作詞・作曲を手掛けるのはボーカル・LEE(リー)であり、「よつばレコーズ」の代表・上農理さん。シンガーソングライターとして、企業のCMソング作成や楽曲提供も行っています。
 
 「音楽は生活の一部。うれしくても悲しくても、『この気持ちを誰かと分かち合いたい』と感じた時に曲が生まれます。そして、1人で作った曲の世界を広げてくれるのがバンド。『このフレーズだとベースが邪魔するからギターが出よう』とか、ワイワイ話し合いながらアレンジを重ねます。それぞれやりたいことも好きな音楽性も違ったりするんですけど、お互いに各パートのプロフェッショナルとしてリスペクトしているし、この4人で作る音が好きだから続けられるんだと思いますね」

 動画サイト・YouTubeやTikTokなどのSNSで音源や動画を公開。地元の熊本で音楽イベントを主催・出演するほか、ソロ、バンドとして、東京・大阪・京都・福岡など全国各地でライブを展開する上農さん。配信もライブも、「音楽は聴いてくれる人がいてこそのもの」と語ります。

 「音楽で人とつながれるのが一番の喜びです。中でもライブは、プレーヤーとお客さまで時間・空間を一緒に作れるのが他では味わえない魅力ですよね。未体験の方にも、ぜひ会場で体感していただきたいです」

#chapter2

15歳で触れたギターをきっかけに、音楽ユニットからバンドへと活動を展開

 意外にも「15歳まで自分から音楽を聴いたことさえなかった」という上農さん。ギターを手に取ったきっかけは、中学3年の時の授業です。

 「選択授業で第3希望の『シンガーソングライターコース』に決まったのが運のツキ(笑)。最後に1曲作って発表するカリキュラムで、必要に迫られて歌ったのが始まりです」

 恐る恐る披露した曲は大好評。音楽表現に喜びを見いだした上農さんは、高校2年で友人と音楽ユニット「上農ウタズキ」を結成し、ライブを重ねます。

 卒業した2007年には、仲間とインディーズレーベル・よつばレコーズを設立。ファーストアルバムを全国リリースするとメディア関係者の目に留まり、ローカル放送のドラマでウタヅキをテーマにしたストーリーが描かれ、演者にも抜てき。地域CMに楽曲が採用され、旅番組のリポーターを務めるなど、活躍の場が広がっていきました。

 「順調でしたが、2014年にユニット活動を休止しました。30歳を前に自分を見つめ直し、当時の相方や周りの仲間ともたくさん話しました。今後を考える中で、やっぱり僕は音楽がやりたいんだと再認識して同年、SHIROSTを結成。バンド名には“真っ白いところからのスタート”という意味を込めました」

 同時に海外でのライブも開始。台湾、韓国、中国で音楽フェスティバルに参加して以来、コロナ禍を超えて10年以上続けています。
 「言葉は違っても、音楽の力で心が一つになれる。温かく迎えてくれる皆さんに感謝です」

上農理 うえのおさむ

#chapter3

「BAR SHIROST」も営み、音楽で人とつながり、人をつなげる場に

 SHIROSTのメンバーは全員がソロや他バンドと並行して活動中。上農さんは、熊本市の繁華街にあるバー「BAR SHIROST」のオーナーの顔も持ちます。

 「アーティストが集まったり、若い世代に僕らの経験を伝えたりといったことがしやすくなると考えてバーを始めました。県外の仲間やファンも足を運んでくれて、人の輪が広がるのを見ていると、やっていて良かったなって思います」

 バーを訪れる若手ミュージシャンには、こんな話をすることがあります。
 「好きなことを続けるのは悪くない。長く続けていけば、絶対に面白いことがあるから」

 上農さんは多くの著名人とも親交があり、現在共演する間柄にあるシンガーソングライターもいるとか。また、知人の紹介で同席した歌手からは、「色んな人を頼りなさい。色んな人に助けてもらいなさい。そして助けてもらったら、生きざまでその人たちにお返しできるようになりなさい」という忘れられない言葉を受け取ったと言います。
 
 「こういう思いがけない出会いが、音楽を続けてきたごほうび」だと笑います。

 「恋愛、家族、仲間と1曲1曲モチーフは違うけど、振り返ると人とのつながりを歌った曲が多いですね。聴いてくださる方に寄り添ってつながって、一緒に年齢を重ねるようなミュージシャンになっていきたいですね」

 音楽で人とつながり、人をつなげる。上農さんの旅路は続きます。

(取材年月:2024年5月)

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上農理

ソロ・バンドで活躍するボーカルとソングライティングのプロ

上農理プロ

音楽アーティスト

よつばレコーズ株式会社

バンドボーカル、シンガーソングライターとして国内外でライブを展開。その伸びやかな歌唱と巧みな演奏で全国のインディーバンドシーンに知られる。イベント企画・出演、メディア出演、楽曲提供等も行っている。

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