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職人の経験知とテクノロジーを駆使し、九州一円で造成工事など土木業を展開

20年以上の土木工事経験を持つ土工事のプロ

萩原顕治

萩原顕治 はぎわらけんじ
萩原顕治 はぎわらけんじ

#chapter1

ICT建機を活用して人件費や工数を削減し、費用を抑えつつ高品質な工事を提供

 「当方は実務力にたけた職人と自社保有建設機械をそろえ、費用を抑えつつ質の高い工事を提供できるのが強みです」

 そう話すのは、熊本県山鹿市で土木業を営む「エイチ建設」の代表・萩原顕治さん。道路の敷設、改良といったインフラ整備や宅地造成などを手掛け、九州一円で事業を展開しています。

 「土木工事に携わり20年以上のベテランが在籍し、現況に即した工程を組むことができます。例えば、土の粒子が細かく地盤が緩い現場と、岩盤などを含み硬い地盤では、使える車両や重機も異なりますし、作業の段取りも変えなければなりません。実践から得た豊富な経験知で、正確かつスムーズに業務を進めることができます」

 萩原さんのもとでは、地面を掘ったりならしたりするパワーショベルや土砂などを運搬する大型10tダンプを保有。他に、センサーやGPSを通じてショベルの位置情報や掘削の深さを計測できるICT建機も導入しています。

 「従来、測量後に『丁張り』といって木の杭を打ち、水糸などを張って施工の基準となる目印を設置してから工事に入っていましたが、ICT建機はモニター上にショベルと地面の距離、掘削の進捗状況などが数字で表示されます。手間のかかる丁張りが不要になるので、人件費と工数の削減が実現します。コストダウンをすることで、お客さまの負担を軽減しています」

 資材の高騰が続き、労働時間の上限が規制される中、萩原さんは予算や労力の圧縮を図るため、常に進化するテクノロジーを追求。「新しい機材が登場したタイミングで積極的に取り入れていきたい」と力を込めます。

#chapter2

子どもの頃に重機に憧れ土木の道へ。建設会社で経験を積み33歳で独立

 1979年に福岡県大牟田市で生まれた萩原さん。幼い頃からダイナミックに稼働する重機が大好きで、将来は土木の道に進もうと決めていたそうです。

 工業高校の土木科を出て福岡の建設会社に入社し、現場管理に従事。その後、山鹿市の会社に転職して現場管理のほかオペレーターも務めます。

 「子どもの頃から憧れた土木の仕事は楽しいものでした。ゼロから現場が仕上がっていくさまは壮観で、何度経験しても飽きることはありません」

 約15年にわたってキャリアを積んだ萩原さんは、身に付けたスキルを糧に自分なりのやり方を試したいと、2012年、33歳のときに個人事業主として独立します。「最初は心もとない気持ちもありましたが、技術には自信があったので、すぐにその不安も薄れていきました。少しずつ人脈を広げて、現在では、年間を通しても安定した受注をいただけるようになりました」

 行政から受託する公共事業を中心に順調に実績を蓄積。2020年には法人化を果たし、「お客さま、仲間に恵まれたおかげです」と笑顔を見せます。

 社の代表としてメンバーを率いる萩原さんが目標にしているのは、新卒で就職した福岡の建設会社です。「その会社は、利益を社員に還元する企業風土があり、優秀な人材がどんどん集まっていました。事情があって退職しましたが、できれば働き続けたかった素晴らしい会社です。私も社員を大切にする組織を築きたいと考えています」

萩原顕治 はぎわらけんじ

#chapter3

個人へのサービスにも力を入れ、庭や遊休地の整地、木造住宅の解体に対応

 現在、萩原さんは主に地場の建設会社から工事を請け負っていますが、今後は個人に向けたサービスにも力を入れていきたいとのこと。例えば、庭づくりをする際に土を入れて整えたり、砂利を敷いたり、遊休地の整地といったリクエストに応えていくと言います。

 「自宅の外まわりをきれいにしたい、所有している土地を活用したいというご要望をお持ちの方は多いでしょうが、『どこにお願いすればいいか分からない』という声をよく聞きます。これまでも知人に頼まれたときに対応していたので、皆さまのニーズをくみ取ってお役に立ちたいと思っています」

 さらに、木造家屋の解体も行っていて、昨今は日本全国で空き家が増加しており、山鹿市も例外ではありません。手入れが行き届かない無人の家屋は劣化が進み、倒壊のリスクが高まる上、景観や治安の悪化にもつながります。

 「解体工事業を通じて空き家問題の解消、地域の発展に少しでも貢献したいのです。山鹿市は自然が豊かで都会へのアクセスもよい住みやすい街。宿場町として歴史があり、温泉も多彩です。観光資源も含め、活性化を促すさまざまな可能性を秘めています」

 新しい事業を始めるためにも、「組織体制を盤石にしたい」と萩原さん。職人の採用と育成、処遇の向上にも努めていきたいと語ります。

 「法人化して数年がたちましたが、改善すべき点は多々あります。一つ一つ正し、かつての勤務先に近づきたいですね」

(取材年月:2024年5月)

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専門家プロフィール

萩原顕治

20年以上の土木工事経験を持つ土工事のプロ

萩原顕治プロ

土木工事業

株式会社エイチ建設

20年以上の土木工事歴を持つベテラン職人が、ICT建機を駆使して作業を効率的かつ正確に進めます。長年の経験と新技術を掛け合わせ、安価ながらも質の高い工事の実現を目指します。

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