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Mybestpro Interview

さまざまな困り事、要望に応え、地域の暮らしを支えることを存在意義として活動

地域住民の「困った」の解消に向け全力を尽くすプロ

都築正和

都築正和 つづきまさかず

#chapter1

便利屋業、自販機・セキュリティー機器の保守管理、ドローン事業などを展開

 「地域の人々に寄り添い、暮らしを支えます」と語るのは、高知県香南市の「ワンダーエクセレンス」代表の都築正和さん。便利屋業をはじめ、飲料・タバコといった自動販売機や、免許証・マイナンバーの本人確認装置などセキュリティー機器の設置・保守に従事しています。

 また活用が進むドローンスクールも運営し、屋根・外壁の点検、土地の測量、結婚式や卒業式、ライブ、お祭りといった催し、企業のプロモーション動画の空撮を受託。イベントの企画や販促物の制作も手掛け、多岐にわたる事業を展開しています。

 「『どれが主軸か』と聞かれると、全てですと答えます。皆さまの要望に応え、困り事を解消するために、私たちは存在しているのです」

 便利屋業では、草刈り、不用品の片付け、ハウスクリーニング、ペットの散歩、買い物やお墓参り・清掃代行など多様なニーズに応えています。

 「依頼があればまず見積もりを提示し、『検討したい』というお客さまへ自分から電話はせず、連絡を待ちます。消費者保護法にのっとり、強引な営業をしない姿勢を貫いています」

 自社で対応が難しい場合は、信頼する専門業者の力を借りて業務を遂行。親身になって課題解決を目指す姿勢から、リピーターや新規顧客を紹介してくれる人も少なくありません。

 「創業して間もない頃、近所に住むご年配の女性から簡単な用事を承り、以来ずっと関係が続いています。最近ではスマートフォンの買い替えに付き添い、使用方法をお教えしました。お客さまが周囲に当方を宣伝してくださり、地域の皆さまとつながるきっかけとなりました」

#chapter2

病に倒れた父の代わり事業を引き継ぎ、地域の役に立つため便利屋業を開始

 都築さんは1979年に香南市で生まれました。職業能力開発短期大学校を出た後、地元でサラリーマンをしていましたが、2019年に大きな転機を迎えます。

 「自販機や事務機器、識別機器の販売業を営んでいた父が、4月に急性心筋梗塞で倒れたのです。ただ、父には6000万円以上の借金があったため、悲しむ暇はありませんでした」

 顧客らの問い合わせを受けるため、その日から、父・幸雄さんの携帯電話や会社の固定電話を自分の携帯へ転送。日中は会社員として職務を果たし、退勤後の時間や休日を使って幸雄さんの代わりに実務を担うようになります。

 「一手に引き受けたものの父親の商売に対して知識は一切なく、残っていた資料を見ても何をどうすればよいか分かりませんでした。取引先や関係者に頭を下げ、必死に働きましたが、無理がたたって私自身も体調を崩してしまいました」

 2019年12月に勤務先を辞め、幸雄さんの会社を続けつつ厳しい状況を打開するために新規事業の準備をしていましたが、協業相手の都合で頓挫。その後、追い打ちをかけるようにコロナ禍になります。苦境に陥った様子を見ていた取引先の社長から、「便利屋をしてみたらどうか」と提案を受けます。

 「最初に聞いたときは、この人は何を言っているんだろうと思いました。その方も同様のビジネスをしており、私が参入すればライバルになるからです。ご厚意としてありがたく受け取り、熟考の末、地域の方のお役に立てるならやってみようと決意しました」

#chapter3

地域に必要とされるサービスを創出し、地元企業と協力することで共存共栄へ

 父の会社はそのまま残し、新たなスタートを切るために「ワンダーエクセレンス」を立ち上げた都築さん。ゼロから出発するにあたっては自作の名刺を用意し、空き時間を使って営業に奔走しますが周囲の反応は厳しく、まったく相手にされない日々が続きました。

 悔しさから布団の中で涙を流すこともありましたが、下請けを含め目の前の仕事を丁寧にこなし、資格取得にも努めるうちに少しずつ認知が広がり業容を拡充。幸雄さんは治療のかいなく2022年8月に亡くなりましたが、負債もおおよそ返済できたと話します。

 「ここまで頑張れたのは自分一人の力ではありません。お客さま、お取引先さま、協力会社の皆さま、そしてお客さまに愛された父のおかげです」

 都築さんはお世話になった人たちへ恩返しするためにも、地域の人たちに必要とされるサービスを創出。地元の企業と連携する体制を整え、共存共栄を図っていきたいと考えています。

 「高知県には私たちが知らない優れた技能を持つ方がまだたくさんいらっしゃいます。地方では、人口減少や後継者の不足によってやむなく閉業する事業者が増えていくでしょう。築き上げた実績や、積み重ねてきたノウハウが失われることがないよう、技術者の作業を動画で記録し、次世代に継承する仕組みも視野に入れています」

 インターネットを通じた販路拡大や集客支援にも取り組み、地域活性化に貢献したいと熱意を見せる都築さん。これからも、愛する地元とともに歩んでいきます。

(取材年月:2025年5月)

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都築正和

地域住民の「困った」の解消に向け全力を尽くすプロ

都築正和プロ

便利屋業

ワンダーエクセレンス

地域の暮らしを支えることを最優先に、便利屋業務をはじめ、ドローンによる点検・空撮、イベントの企画・運営など、多岐にわたる事業を展開。自社で対応が難しい依頼には協力業者を紹介するなど全力を尽くします。

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