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心理学や行動科学の理論にもとづく子育て法「キッズコーチング®」で保護者や指導者をサポート

キッズコーチングで子育ての悩みに応える専門家

加藤佳菜

加藤佳菜 かとうかな
加藤佳菜 かとうかな

#chapter1

子どもの言動を深く理解し、個性に合った接し方で自信を育み自立へ

 「『子どもが消極的で心配』『活発すぎて言うことを聞いてくれない』といったお悩みはありませんか。成長のステップや本人の気質に応じた育て方を知れば、子ども自身が持つ伸びる力を導き出すことができます」

 そう話すのは、横浜市金沢区の「シンフォニー」代表の加藤佳菜さん。一般財団法人日本キッズコーチング協会認定キッズコーチングマネージャーとして、子どもを持つ親や仕事で子どもと接する人たちに向けて、心理学や行動科学の理論にもとづいた子育て法を伝えています。

 「キッズコーチングは、『子どもの発達段階に沿ったアプローチ』『個性を大切にして才能を伸ばす言葉がけ』『できない理由よりもできることに目を向けるしつけ法』の三つから成り立っています。子どもの言動に対する理解を深め、個性に合った接し方をすると子どもに自信が芽生えて自立し、子育てがスムーズになります」

保護者や教員、保育士、子ども向けの教室を開いている人に向けたセミナーや講演会で、これまでに手ほどきした人は延べ1万人以上。本格的に学びたい人のために対面とオンラインで講座を開設し、講師を目指す人もサポートしています。

 また、加藤さんは長年フルートとピアノの音楽教室を主宰。そして息子2人の子育てでもキッズコーチングを実践する中で効果を実感しているそうです。

 「ある生徒さんは自己主張が苦手でした。自発性を促すため、『待ち』の姿勢を取りながら意思を尊重することを心掛け、保護者にもアドバイスしてきました。中学生になると合唱の伴奏を進んで担当するようになり、高校生になった今では生徒会や軽音部で活躍しています」

#chapter2

音楽教室を経営し、子どもたちに第3の居場所を提供。インクルーシブ音楽も目指す

 加藤さんの指導者としての原点は子ども時代にあります。3歳からピアノ、10歳からフルートを習う中で、印象的な指導者に出会ったそうです。

 「初めてフルートを教わった男性の先生がとても面白い方で大好きでした。当時おとなしかった私を笑わせようとギャグなどで和ませてくれました。私の積極性を引き出してくれた先生の存在が現在の活動に影響を与えているように思います」

 音大を経て、結婚後は夫の転勤に同行し全国各地で音楽教室を開講。2011年に地元・横浜に拠点を構えました。子どもに寄り添った指導法を追求しようとキッズコーチングを学び、レッスンに生かすと生徒数が増え、教室は満席に。2019年に法人化しました。

 「学校でも家庭でもない第3の居場所として、お子さまたちがリラックスできる場でありたいと考えています。また、どんなお子さまも受け入れるインクルーシブ音楽も目指しています。普段はマンツーマンレッスンですが、イベントステージに参加することで仲間とともに音楽を奏でる楽しさを体験してもらっています」

 延べ5万人以上の子どもを迎え入れてきた加藤さんは、親子のスキンシップを促すオリジナルソング「ぎゅーのうた」を取り入れ、保育施設や親子向けのイベントなどで出張リトミックも行っています。

 横浜市のFMラジオでパーソナリティーも務め、30分間の生放送では、子育てにまつわるおしゃべりやワンポイントアドバイスを展開。リトミックの時間を設けたり、季節の童謡を流したり、親子で楽しめる内容を届けています。

加藤佳菜 かとうかな

#chapter3

10年後、20年後を見据えた教室づくりについてもコンサルティング

 加藤さんは教室業を営んでいる人に向けて、自身の経験をもとにしたコンサルティングにも力を入れています。

 「地域に根差し、子どもたちと向き合ってきた先生方は素晴らしい技術や知識をお持ちの一方で、時代の変化や経営面にはあまり詳しくない方が多い印象です。私も以前はそうでした」

 特に子ども向けの習い事では、生徒と十数年の付き合いになることもあります。保護者から大事な子どもを預かる責任がある上、成長を一緒に応援する重大な立ち位置でもあるため、持続的に伴走する体制づくりが欠かせないと言います。

 「少子化や多様性の時代に教室を長く続けていくためには、その時代に合った教室づくりとしっかりとした経営基盤を整えることが重要です。当方がキッズコーチングの理論だけでなく個人事業主の経営ノウハウや、法人化のための手続きについて分かりやすく指南し、10年後、20年後を見据えた教室づくりをお手伝いいたします」

 コンサルを受けた人の中には、法人成りした人や、生徒が増えて教室を拡大した人、メソッド本といった書籍を出版した人もいて、「皆さんの活躍がうれしいですね」と語る加藤さん。多方面に及ぶ活動の原動力になっているのは子どもたちの存在です。

 「未来の日本を担うのは子どもたち。そして、元気な子どもを育てるのが大人の役目です。一人一人の力を伸ばすキッズコーチングと、ご自身のスキルを掛け合わせて子どもの可能性を切り開き、チャレンジを後押ししましょう」

(取材年月:2025年4月)

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Profile

専門家プロフィール

加藤佳菜

キッズコーチングで子育ての悩みに応える専門家

加藤佳菜プロ

一般財団法人日本キッズコーチング協会理事

株式会社シンフォニー

保護者、指導者に向けて、心理学や行動科学の理論にもとづいた子育て法「キッズコーチング®」をお伝えします。子どもの言動への理解が深まり、個性に合わせた接し方ができると、子どもに自立心や自信が芽生えます。

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