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結果に至るプロセスを重要視。実行プランをナビゲイトする「経営者トレーナー」として活躍

IT知識と中小企業診断士の資格を持つ経営トレーナー

濱田良祐

濱田コンサルティング・オフィス、濱田良祐さん
濱田コンサルティング・オフィスの濱田良祐さん打ち合わせ風景

#chapter1

情報収集、問題分析、プラン、プロセス、実行、5つのフェーズに深く関わることが結果につながる

 「経営コンサルタントに依頼しても、思うような結果がでない、プラン通りに遂行できない、やり方がわからない、無駄な経費ばかり使ってしまった……、経営者の悩みは数々あると思います。コンサルティングに悩む経営者に少しでも力になりたい、と始めたのが『経営トレーナー』という取り組みです」

 と、語るのは濱田コンサルティング・オフィス代表の濱田良祐さん。濱田さんは、IT企業とコンサルティング企業で実務経験があり、中小企業診断士の資格を持つ経営トレーナーです。

 経営トレーナーという概念を生み出したのは濱田さん自身。ITコンサルタントと経営コンサルタントとして働いた経験から、コンサルティング業務に疑問を抱き、経営トレーナーとして取り組みを開始しました。

「コンサルタントは情報収集、問題分析を行い、経営プランをたてるのが仕事です。しかし、忙しい経営者は、プラン実行に時間を費やすことは難しく、『絵に描いた餅』になってしまうこともしばしばです。ならば私が、有効かつ合理的な方法で、プラン作成から実行までお手伝いしようと始めたのが、経営トレーナーです」

 ウェブ制作で、濱田さんが相談を受け付けた例を紹介しましょう。ウェブ関係は、外注に丸投げするのも1つの方法ですが、濱田さんはお勧めしません。

「ウェブは更新が頻繁にある業務です。それをすべて外注に任せていると、中小企業では経費が膨らんでしまいます。そこで、ウェブ担当の従業員を雇い、すべてのウェブ業務を任せるように指導し、その従業員が問題なく業務を遂行できるまでお付き合いしました」

 この経営者は、濱田さんに心から感謝し、ウェブ以外の問題点もサポートを依頼しています。プラン作成だけでなく実行まで寄り添う経営トレーナー、他の事例も聞いてみましょう。

#chapter2

社員がやる気を出して経営プランを遂行する、これが良好な結果につながる

 「もしも、簡単に儲かる方法があったとしましょう。その方法を経営者が大変気に入り、社員に熱く語りました。しかし、社員はさっぱり同調してくれません。この時点で、すでに“簡単”ではなくなりました。社員がやる気を出して実行しなくては、その方法は遂行されないからです」

 濱田さんは、実行するための企画を練り、実行に寄り添うことで社員のメンターとして働きかけています。社員は安心して実行することができ、少しでも結果がでると喜び、良好なシナジー効果が得られるのです。

「ある卸業のお客様の事例を紹介しましょう。売上はあるのに利益として残らない、と相談を受けました。情報を収集し、問題を分析すると、採算管理がうまくいっていないことが判明。扱う商品の種類や数が多すぎるなど問題点は多々ありましたが、大きく影響していることは営業マンの価格交渉でした」

 なじみの取引先には値引きしすぎて赤字契約を結んでいた、原価と売価のバランスを正しく認識していなかった、など問題点を洗い出し、営業マンの教育をやりなおしました。

「営業マンがくじけないように、指導のスピードを調整しながら実務に落とし込み、少しでも成果がでたら共に喜び、モチベーションが下がらないように進めていきました。経営トレーナーは、部活でいえばコーチの役割を担っています。選手を前向きな気持ちにして、やる気を出して実行してもらう。これが経営プランを遂行する上で、最も大切なことだと考えています」

 経営プランを「絵に描いた餅」にしてはなりません。実りあるものにするため、経営トレーナーという存在を広く知ってもらいたいと、濱田さんは強く思っています。

濱田コンサルティング・オフィスの濱田良祐さん

#chapter3

経営者と並走し共にゴールを目指す「経営トレーナー」という取り組みを広めたい

 「企業が抱える問題は、複雑で多種多様で、簡単に儲かる方法などないと思っています。だれでも簡単に儲かる方法があれば、私もやってみたいです」

 と笑顔を見せる濱田さん。工業、医療、販売業など幅広くコンサルタントを行ってきた濱田さんは、コンサルティング業務の難しさを知っています。

「ITを魔法のように考えている方もいらっしゃいますが、ITはツール、つまり道具です。企業を野球チームにたとえるなら、ITはバットやグローブといった道具にあたります。良いプレーのためには道具も重要ですが、それだけではいけません。経営トレーナーは、最適な道具を選び、使い方を教え、勝てる野球チームに向けたコーチであり、マネージャーなのです」

 コンサルティング業務に、スピードを求める経営者は少なくありませんが、スポーツチームが成長するにはある程度の時間が必要です。

「経営者はNO.1プレイヤーです。全力で試合に臨んでもらうためには、プレイヤーをサポートするトレーナーが必要なのです」

 経営トレーナーという取り組みを広く知ってもらい、少しでも多くの経営者の役に立ちたいと願う濱田さんでした。


(取材年月:2017年3月)

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濱田良祐

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濱田良祐プロ

経営コンサルタント

濱田コンサルティング・オフィス

問題点を洗い出し、プランを立てるだけで終りにしません。結果を出すためには、プランをいかに遂行するかが重要。経営者は経営に専念にしてもらいたいという想いから、合理的なプラン遂行を丁寧にサポートします。

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