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企業を内側から変えるため、独自の「思いやりブランディング」でサポート

企業を内側から変える「思いやりブランディング」の専門家

河合美智子

河合美智子 かわいみちこ
河合美智子 かわいみちこ

#chapter1

会社のビジョンや価値観を社員に浸透させるインナーブランディングを提案

 「企業にとって今後大切になるのは、インナーブランディングだと考えています」と話すのは、「BLUEDAISY」の代表・河合美智子さん。神奈川県茅ケ崎市を拠点に、マーケティングやコンサルティング、販促ツールの制作、コピーライティング、従業員研修、講演など通じて、企業のファンづくりを支援しています。

 「ブランディングは、顧客や取引先など社外に向けて自社の強みや特長を打ち出しますが、インナーブランディングは、会社のビジョンや価値観を社員に対して浸透させるものです」と河合さん。意識をそろえ、自社への愛着を育むため、「思いやりブランディング」のメソッドを実践しています。

 「自主的に仕事を進める社員と、そうでない社員の差というのは、組織における問題の一つです。個人的な資質に頼りきっていては、その社員が退職してしまったときのリスクが高いと言わざるを得ません」

 また、いくら立派な理念を掲げても、社内が変わらなければ、顧客や消費者には見掛け倒しであることが透けて見えて興ざめされてしまうと指摘します。

 「業種も規模も異なる企業さまと接する中で、『人』に関する課題が多いと分かり、独自のノウハウを構築しました。『外部の視点で内部を客観的に観察する立場』でチームビルディングや目標達成の仕組みづくりをサポートし、社員同士が思いやりの心を持って行動できる組織風土の醸成に伴走します」

#chapter2

男性中心の社会に疑問を抱き、女性市場を専門にしたマーケティング会社へ

 河合さんは短大卒業後、建設機械メーカーに一般事務として入社。時代は男女雇用機会均等法が施行され、バブル期を迎える頃でした。
 「お茶くみやコピー取りといった補助的な役割ばかりで、こんな毎日でいいのかと葛藤がありました」

 2年で退職して、自分のやりたいことを見つけるために、スポーツジムのインストラクターなどを経験します。プライベートでは結婚し、子どもを授かるも離婚することに。そこで初めて、働くということに真剣に向き合いました。1998年に知人からの紹介で国際規格のISO審査登録機関に入り、秘書業務からスタートし、サービス業専門のISO審査員の資格も取得し従事します。

 「書類作成や作業工程、時間の使い方など、さまざまな無駄に気づきました。しかし、当時は、女性である自分の意見が取り入れられず、歯がゆさがありました」

 男性主導で会社が動いていることに疑問を抱いていた折、女性市場に特化したマーケティング会社の求人に出会い、進むべき道はこれだと、すぐに応募します。2005年、2回目のチャレンジで採用。女性の視点を生かし、企業や店舗、商品を再構成するリブランディングに没頭しました。

 「自分の意見を女性コンサルタントという立場でお話ししたら、クライアントの皆さんが興味深く聞いてくださるんです。そうした反応が活動のエネルギーとなり、もっと経営についても学びたいと、働きながら大学にも通いました。睡眠時間は毎日2時間程度だったにもかかわらず、毎日いきいき働いていたように思います」

#chapter3

アウターとインナーの両輪のブランディングが必須「お客さま視点の販促プランニング」

 河合さんはマーケティング会社を経て、「女性視点の販促プランナー」として独立。2018年に法人化し、「お客さま視点の販促プランニング」を手掛けるようになりました。

 「特に中小規模の企業さまからのオファーが多く、成果を上げています。商品やサービスのコンセプトや世界観を視覚的に伝え、購買を促す売り場に仕上げるVMD(ビジュアルマーチャンダイジング)メニューもプラスし、小売店などにも買い手の目線でアプローチを施策しています」

 男性が経営するカイロプラクティック店には、ロゴマークや名刺などの制作に加えて、インテリアを変えることを提案し、結果女性の方が足を運びやすい店舗へと変わりました。
 住宅会社に対しては、ショールームをフリースペースとして開放することをアドバイス。内装にもコンセプトを持たせ、スタイリッシュな空間にすることで、ターゲット層である若いファミリー層の認知度を高めることに貢献しました。
 「関わらせていただくと、実は内部の仕組みが整っていないことが露見します。そのためインナーブランディングも両輪で進めていくようになりました。ISOや経営学部で学んだことが役に立っています」

 「『前工程は神さま。後工程はお客さま』という自動車メーカー・トヨタの言葉があります。自分の仕事の前にも後ろにも支えてくれる人がいて、感謝して丁寧に取り組むことの意義を説くもので、私が心掛けていることです」
 
 他者を気づかい、尊重する気持ちこそが、長い間日本人が大事にしてきたマインド。社会がデジタル化する中で、「ますます重要になってくるはず」と河合さん。
 「『思いやり』を軸にしたブランディングで経営者さまの悩みを解決し、ビジョンを実現するお手伝いをします」と力を込めます。

(取材年月:2023年11月)

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専門家プロフィール

河合美智子

企業を内側から変える「思いやりブランディング」の専門家

河合美智子プロ

ブランディング支援

合同会社BLUEDAISY

大切なのは、企業を内側からも変えること。長年のマーケティング、ブランディングを担当する中で独自のノウハウを構築。思いやりを軸にしたブランディングメソッドで、経営者のビジョン実現をサポートします。

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