カラーのプロ中之薗恵美子｜マイベストプロ鹿児島

カラーのプロ

中之薗恵美子

能力や長所を引き出すパーソナルカラー

　「色には生活を豊かにし、気持ちを前向きにする力がある」福岡に本部を置くイルドクルールは色に関する様々な情報を伝え快適な生き方を提案する「色彩のプロ集団」です。イルドクルール鹿児島Eastで代表を務める中之薗恵美子さんもプロの一人です。

　鹿児島Eastでは、個人を対象としたパーソナルカラー診断やカラーアートセラピー、団体向けに講座やワークショップ、色彩教育や企業研修等を実施しています。パーソナルカラー診断では、その人の個性を最大限に生かす色を診断、その色を取り入れた生活を提案。「肌や瞳、髪の色などを分析し、様々な色の布を当てて導き出される自分の色は、見た目だけでなく、その人の生活や考え方さえも変える力を持っている」と言います。またその色を生かして、ファッションやメイクなどのアドバイスもしてくれるそう。

　診断する時間、天気など様々な条件によって色の見え方は違うため、カラーリストによって診断結果が違うこともあるそうだが、イルドクルールでは、常に同じ条件で正確な色を診断できる「標準光ライト」をいち早く導入。これまで難しかった夜間の診断も可能になりました。中之薗さんは「このライトのおかげで、自信を持ってパーソナルカラーを提案できる」と胸をはります。

パーソナルカラーを受け入れることで自信につながる

　以前、中之薗さんは福岡で幼稚園の先生をしていましたが家庭の事情で地元鹿児島に戻り、参加した公民館講座で色の面白さに出会いました。「実は私、周りの人からずっと紫の人って呼ばれていたの」。当時、好きな色はラベンダー色。しかし、パーソナルカラーを調べると、好きな色とは真逆の秋の色でした。「茶色は着ないし、マスタード色は大嫌い」今までの自分を否定されたようで落ち込んだそう。

　その後、カラーセラピーを通して「ラベンダー色を身につけることで、女性らしく上品に見られたいと本当の自分を隠していただけ」ということに気づきました。これからは自分らしくいたいと、少しずつ服の色を茶色やベージュに。すると「紫の人」から「中之薗さん」と名前で呼ばれるようになったそうです。似合う色は人を引き立ててくれる。気持ちが楽になり、これまで気にしていた体型などのコンプレックスも個性と認め自信が持てるように。

　全体の約8割の人が好きな色と似合う色は違い、そのほとんどが初めは受け入れられずに悩むといいます。しかし生活に自分の色を取り入れるようになってからは見る見るうちにオシャレに輝いてくるそう。診断後、色をどう活かせばいいかわからない人のために、洋服の着回し方のアドバイスや時にはショッピングに同行することも。

　「自分の色が分かれば、少ない枚数の洋服で、色の組み合わせによってオシャレに着まわせる。服を買い込む必要はなく1枚を大切に着るようになる」。中之薗さんは多くの人の外見だけでなく心まで変化する姿を見てきました。レッスン後の笑顔をみて、色が心身にもたらすパワーを改めて実感するそうです。

色から子供たちの心の声を聞く

　「幼稚園の先生時代にカラーに出会っていれば、うまく言葉に表現できない子供の思いを、もっと分かってあげられたのに」色を知れば知るほど、その思いが強くなっていった中之薗さんは、この経験から、子供たちの心を理解し親に伝えてあげられたらと、今年から月に1回子供向けのカラーセラピー「こども講座」を始めました。最近は親や先生の顔色を気にして決められた枠に入ろうとする子供が多く、ますますカラーセラピーの必要性を感じているそうです。講座では、お絵描きや色粘土を使って遊ばせながら、「色」から見えてくる子供の思いに耳を傾けます。

　「遊びを通して心を解放する場所を作ってあげたい」。上手下手は関係なく、色や描画を通して子供の可能性を広げ、個性を大事にしていきます。また、幼児期に色に触れることで想像力が働き、自然とコミュニケーションがとれるようになり、色彩感覚も磨かれるそう。

　「色は魔法みたい。色で自分自身も変われたし、確実に多くの人が変化を感じてくれている。たかが色、されど色だと思う。色の意味を知ることで味方になってくれる。自分の色に出会い、自分らしく過ごしてほしい」。プロ養成講座を始め、色の楽しさについて伝える仲間も少しずつ増えてきました。「仲間と色の魅力をたくさんの人に伝え、知ってもらうことで大人だけじゃなく子供たちも明るく元気になる。色で鹿児島を盛り上げていきたい」と話す中之薗さんの目は、夢あふれる色に輝いていました。

（取材年月：2013年10月）

カラーの魅力を伝え、生活をワンランクアップさせるお手伝い

能力や長所を引き出すパーソナルカラー

パーソナルカラーを受け入れることで自信につながる

色から子供たちの心の声を聞く

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