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働き方改革やアンガーマネジメントで職場環境をサポート

人材開発・組織開発・アンガーマネジメントのプロ

谷川由紀

働き方改革支援・アンガーマネジメントのプロ 谷川由紀さん
谷川由紀さん セミナー風景

#chapter1

多角的な労働問題に向き合う専門性を有する社労士

 「社会保険労務士」とは、労務顧問や人事制度の構築をはじめ、就業規則作成、助成金申請等、企業における労務問題全般の代行業務を行うスペシャリスト。「高松太田社労士事務所」代表の谷川由紀さんもその一人です。

 「社労士の業務は多岐にわたっていますが、その中心でもある労務のプロに徹する先輩たちは県内に多く存在しています。そこで私としては少し方向性を変え、“働きやすく、長く働き続けられる会社”づくりを支援するプロとして、将来を見据えた職務を追及したいと思っています。少子高齢化が進む中、人手不足は香川でも切実な問題。その問題に向けていかなる対応をするかが、今後の企業成長を左右するカギとなるからです」

 そう話す谷川さんは、通常の社労士業務に加え、ワークライフバランス(両立支援)やダイバーシティ経営支援など、社労士だからこそ見えてくる数々の問題にも着手。働くすべての人が「仕事」と「プライベート」を両立させ、充実した生活を実現させるための支援活動や、多様な人材活用で企業がより一層輝く支援活動など、活躍の場を広げています。

 また、労働者派遣法や女性活躍推進法、育児介護休業法、各年金法や外国人技能実習制度について豊富な知識と経験を持つ谷川さん。労働者派遣事業や老齢・障害・遺族年金、外国人雇用に関する人事労務管理についても手厚く支援活動を行うほか、国の事業においてはセミナー登壇や企業向け個別支援業務にも精力的に携わっています。

#chapter2

育児介護と仕事の両立を社労士の立場から支援

 「社労士になる前の約11年間、人材業界に身を置いていましたが、その中で強く感じたのが職場内における人間関係の問題。さまざまなトラブル相談に直面するたび、なんとか“働きやすい環境”が整えられないものか…と思案したものです」。そんな思いもあり、多方向から企業にアプローチする谷川さん。中でも注目を集めている活動が、厚生労働省の政策でもある「働き方改革」に関する支援です。

 その一つ、四国では数名しかいない育休復帰支援プランナーとして、中四国エリアを中心に出産育児の渦中にいる女性や一度退職してしまった女性が、再び活躍できる制度づくりに手腕を発揮。育児と仕事の両立に悩みを持つ中小企業への訪問件数は、過去3年間で70社を超えています。

 また、現代社会において増加傾向にある介護と仕事を両立する働き方改革も、介護プランナーとして支援。

 「具体的には、社内の働き方を全員で見直す取り組みが中心です。まずは業務をいったん洗い出し、不要なものを省いた中でいかに効率よくこなすかを検討。さらに人事制度を変える、短時間制度を設ける、就業規則の修正で働きやすい仕組みをつくるなどに加え、お互い様意識を高めて仕事を分担する…。まだ他人事のように感じている企業も少なからずありますが、早急にこの部分を変えていかなければ、結果的に“働きにくい会社”=“良い人材に恵まれない会社”となってしまうでしょう」

 「育児」や「介護」、「病気」等の制約がある人もうまくマネジメントできた企業こそが、生き残る時代が来ているのだと痛感させられます。

谷川由紀さん セミナー風景

#chapter3

怒りの連鎖を断ち切る「アンガーマネジメント」の普及へ

 社内の人間関係の構築に支障をきたす要因としては、ハラスメントの問題も重要な課題。パワハラ、セクハラ、マタハラ…、その他ハラスメントに関する事件は企業でも増大しています。この問題を解決する一つの手段として、2015年にアンガーマネジメントの資格を取得した谷川さん。日本アンガーマネジメント協会のファシリテーターTMおよびキッズインストラクタートレーナーTMとして、多数のセミナーや研修の実績を積み重ねています。

 アンガーマネジメントとは、自分の怒りの感情をうまくコントロールする心理テクニック。ハラスメントや体罰などが社会問題化する中、テレビや雑誌などでも話題となり、この技術を取り入れる企業や教育現場も増えています。「怒りの感情のピークは長くて6秒。まずはイライラしたら6秒数えてみる…、そうすると冷静な自分を取り戻せるので、少しずつ実践してほしいですね」と谷川さん。

 イライラや怒りと上手に付き合っていく技術は、ビジネス面のみならず、育児や夫婦間での感情のコントロールにも役立つことでしょう。毎日を穏やかに、そして気持ちよく過ごすためにも、日常生活の中で子どもから年配まで誰もが取り入れたいものです。

「最近になり、ようやく香川でもアンガーマネジメントが認知され始めました。“怒り”に対して困っている人にトレーニング方法を伝えてあげたい、そしてより良い社会を作るために、すべての人が自分の感情に責任を持てるようになることを目指して、普及活動に精一杯取り組んでいきたい」と意気込みます。

(取材年月:2017年3月)

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谷川由紀

人材開発・組織開発・アンガーマネジメントのプロ

谷川由紀プロ

社会保険労務士

高松太田社労士事務所

社会保険労務士としての知識と実績を元に、人材不足対策の要となる働き方改革支援や女性活躍推進、高齢者、外国人等の多様な人材活用コンサルティングに強みをもつ。県内外でアンガーマネジメント研修等に多数登壇。

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