顧客と共に理想の住まいづくりを目指す住宅設計のプロ濵崎浩二

顧客と共に理想の住まいづくりを目指す住宅設計のプロ

濵崎浩二

注文住宅やリフォーム、既存建物調査を手掛け、設計から施工管理、アフターフォローまで対応

　「お家はご家族が集う場で、長く愛され住みつないでいくものです。当方はお客さまのお話をしっかりと伺い、理想を形にするお手伝いをいたします」

　そう話すのは、「HAMA建築工房」の代表で一級建築士の濵崎浩二さん。注文住宅の新築やリフォーム、既存建物調査などを手掛け、設計から施工管理、アフターフォローまで一貫して対応しています。

　「設計事務所に依頼するのは『費用がかかりそう』など、ハードルが高いと感じる方もいらっしゃいますが、心配はいりません。お客さまの好みやこだわりを取り入れながら、コストを削減できるところを見極め、ご予算に応じてオーダーメードします」

　濵崎さんは、施主がマイホームに求めていることを深く理解するため、丁寧に打ち合わせを重ねます。各部屋のデザインやレイアウト、水回りなどの設備性能、家事動線といった要件のほか、どうしても外せないポイントをヒアリングした上で、三つのプランを作成します。
　「それぞれのプランを見ていただき、ご意見を聞くのはもとより、お客さまの反応も細やかにくみ取りながら、『こんな家で暮らしたい』を具体的にしていきます」

　施主の要望を踏まえながら、先々も見据えた工夫も心掛けています。例えば将来、足腰が弱くなった際は、車いすでも通れるように廊下を広めに。また、子どもたちが巣立った後の個室を、書斎や趣味のアトリエとして活用できるよう、変更しやすい構造にすることも一案。　「今の生活だけを見るのではなく、10年後・20年後も快適に過ごせる提案をしていきたい」と語ります。

着工後も2週間ごとに施主と現地で打ち合わせを行い、引き渡し前の検査も徹底

　濵崎さんが現在の道に進むのを決めたのは、中学生の時のこと。家を建てることになり、「こんな部屋にしてほしい」とリクエストすると、建築士がその場でスケッチして、図面に落とし込んでくれたそうです。
　「新居に足を踏み入れた時、予想通りに仕上がっているのを見て感動しました。これを機に高校・短大で建築を学び、20歳からキャリアをスタートさせました」

　独立を視野に入れていたことから、卒業後は数社で勤務。設計だけでなく、営業、現場監督でも実務力を養い、2018年に開業しました。

　クライアントを含め、数多くの人と縁を結んできた濵崎さんが特に印象に残っているのが、かつての職場の上司。細やかに設計する人だったとか。
　「ある案件で、職人が独断で一部の仕様を変更し、施工をしてしまったことがありました。現場を見た上司は『施主の意図が反映されていない』と憤り、すぐにやり直しをさせたんです」

　普段は穏やかな人が声を荒らげる姿を見て、「お客さまの思いが詰まった住まいを実現するにあたって、どんなことがあっても信念を曲げてはならない」と痛感した濵崎さん。
　工程の途中でも臨機応変に対応できるよう、着工後も2週間ごとに施主と現地で打ち合わせを行い、追加点や変更点がないか確認しています。

　「お引き渡しまでに当社独自の検査を計6回実施し、不備がないか細部に至るまで徹底して調べています。さらに客観的な視点でチェックしてもらうため、第三者機関による完了検査も行い、完成度を高めています」

高齢化が進むことから、住宅改修についてアドバイスする福祉住環境コーディネーターも取得

　工房を営む傍ら、2022年まで約5年間、資格学校で二級建築士の講座を担当していた濵崎さん。高校を卒業したばかりの若者や、会社勤めをしている社会人など、年齢も経験も異なる幅広い層の人を受け持っていました。

　「個々に応じた指導や声かけをするようにしていました。例えば、モチベーションが下がっている生徒さんには、集中すべき期間をしっかりと伝え『ここまで頑張ろう』とやる気を引き出すなど、目標を達成できるように一人一人に向き合ってきました」

　現在、講師業は休業中ですが、自分と同じように「建築士になりたい」という人をサポートしていくことにも意欲的で、再び教壇に立ちたいと考えています。

　自らの知見を高めることも忘れず、専門誌などに目を通してトレンドを把握したり、住宅展示場に足を運んで情報収集をしたり、日々研さんを重ねています。今後さらに高齢化が進むことから、バリアフリーなど介護に適した住宅改修についてアドバイスする、福祉住環境コーディネーターも取得しました。
　
　中学生の時に現職を志して以来、ひたむきに住まいづくりに取り組んできた濵崎さん。打ち合せの一助になればと絵やパースも勉強しました。施主とイメージを共有するために用意したイラストには、やさしいタッチで家族が団らんする様子が描かれています。

　「みなさんに毎日を楽しく過ごしていただくことが私の願いです。お客さま目線を大切に、一緒にわくわくしながら住まいづくりをしていきたいですね」

（取材年月：2023年7月）

丁寧な打ち合わせを通じて、思い描く住まいの理想を形に

注文住宅やリフォーム、既存建物調査を手掛け、設計から施工管理、アフターフォローまで対応

着工後も2週間ごとに施主と現地で打ち合わせを行い、引き渡し前の検査も徹底

高齢化が進むことから、住宅改修についてアドバイスする福祉住環境コーディネーターも取得

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