親子の愛着の問題、トラウマケアに強い心理カウンセリングのプロ
坂田美和子
Mybestpro Interview
親子の愛着の問題、トラウマケアに強い心理カウンセリングのプロ
坂田美和子
#chapter1
家族との関係や人付き合いでうまくいかないことを、〝自分の性格のせい〟〝出会い運が悪いから〟とあきらめていませんか。神戸市にある「カウンセリングルームRanunculus」代表の坂田美和子さんは、公認心理師・臨床心理士として、親子や夫婦関係、子育て、恋愛などで悩みを抱える人をサポートしています。
「対人関係や自己否定感など、さまざまな悩みの背景には、愛着の問題があります。幼少期に安定した愛着関係を形成できなかったことが、物事のとらえ方や自己イメージに大きく影響し、生きづらさを感じている人は多いです。悩みの背景にある思考のクセや閉じ込めてきた感情に気付くことが、“生きやすさ”への一歩になります」と坂田さん。
カウンセリングでは、安全感のもと、認知行動療法、愛着アプローチ、TF-CBTなどのトラウマケア、自分史の振り返りなど、その人に合った技法を用いてアプローチします。
「物事のとらえ方が変わることで、心の奥にしまい込んできた〝見ないようにしてきたもの〟に向き合え、少しずつ自己肯定感が増していきます。その結果、否定的な自己イメージ、人間関係などの悩みにも肯定的な変化が生じてきます。それまで抱えていた〝自分が嫌い〟という気持ちが少しずつ変化していけるようサポートします」
親との関係に悩む子どもから大人までさまざまな年齢層の方、パートナーの性依存に悩む夫婦やカップル、つらい恋愛を繰り返してしまう方、虐待を繰り返してしまう母親や父親など、多岐にわたる悩みに向き合ってきた坂田さん。
「恋愛や性の依存、自己否定感は、その人の性質のように誤解されがちですが、不安定な愛着のパターンが影響していることも多いです。それぞれの背景を見極め、ケアにつなげます」
#chapter2
坂田さんは、犯罪被害者支援にも力を入れ、性暴力や虐待などに対するトラウマケアの実績も豊富です。警察の少年サポートセンターで、被害少年も含めた心理相談などにあたり、その後、少年刑務所や刑務所の処遇カウンセラーとして、受刑者の再犯防止指導に携わりました。「生命又は身体を害する罪を犯した受刑者と関わる中で、犯罪被害者やご遺族のことを知らなければ加害者の改善更生に関わることはできないと実感し、犯罪被害者遺族の会へ参加させていただくようになりました。今も継続して参加し、被害者ご遺族の置かれている立場やお気持ちについて考え続けています。また、県警の被害者支援室や被害者支援センターでの心理相談の活動、刑務所での被害者支援担当の処遇カウンセラーとしてご利用される被害者の方のサポートをする活動も継続しています」
並行して、犯罪被害者・ご遺族への理解を深める啓発活動も行っています。これまで兵庫県下の市町や大学において講話を実施。今後は、企業向けの研修も増やしたいと話します。
「誰もが犯罪に巻き込まれる可能性があります。犯罪の被害に遭った後、被害者・ご遺族はそれまでの平穏な生活を奪われ、さまざまに被害に振り回された生活が一生続きます。このような一変してしまった生活に対して、周囲の理解不足から心ない言動(二次被害)を受け、さらに心身へのダメージを負うことになってしまいます。特に性犯罪の被害は、間違った社会認識による二次被害を受けやすく、被害を被害と認識できずケアがなされないまま症状が重篤化したり、再被害に遭ってしまったりする恐れもあります。そのような二次被害を減らすため、社会全体で理解を深め、自分ごととして考える機会にしてもらいたいと考えています」
#chapter3
坂田さんが、臨床心理士を志したのは、偶然手にした本で臨床心理士という仕事を知ったことがきっかけだそうです。
「当初は、手作りの洋服やお菓子など手間を惜しまず、子どもと向き合ってくれる母の姿を見て、専業主婦になりたいと思っていました。学生時代、生徒の気持ちに寄り添いながら厳しい指導をしてくれた先生方、共に支え合ったり苦しんだり感情を共有できる友人たちとの出会いにより、自他の気持ちに関心を持ち、大切にすることを学びました。そのような経験から、人との出会いによって生き方は変わっていくと実感しています。カウンセリングを通して一人一人の人生に関われるところがこの仕事の魅力ですね」
しんどい思いを一人で抱え込まずにまずはお話をお聴かせくださいと、やさしくメッセージを送ります。
「カウンセリングが終結を迎えた時、クライエントさまから感謝のお言葉をいただくことがあります。ご本人がご自身の変化を実感されてのことだと思うのですが、その変化はご本人自身がエネルギーを費やしてご自分と向き合う作業をされた結果です。私はその向き合う作業のお手伝いをしているにすぎません。その行程をご一緒させていただくことで、私自身がクライエントさまの頑張られる姿に感銘を受けることが多いです」
(取材年月:2024年11月)
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親子の愛着の問題、トラウマケアに強い心理カウンセリングのプロ
坂田美和子プロ
メンタルヘルス
カウンセリングルームRanunculus
愛着の問題を抱えることで引き起こされる親子・夫婦関係の問題や恋愛や性依存、自己否定感などの〝生きづらさ〟の背景にある認知のクセの見直しや封じ込めてきた感情を安全感のもと整理していきます。
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