債務整理や刑事事件まで依頼者に寄り添う法律のプロ岡村圭真

債務整理や刑事事件まで依頼者に寄り添う法律のプロ

岡村圭真

ドキュメンタリー番組に感銘をうけ弁護士を志した学生時代

　京都大学法学部に在学中だった学生時代の岡村圭真さんは、弁護士になるために熱心に勉強に打ち込む真面目な学生ではなかったようです。どちらかというと友達と一緒になって遊んでばかりという学生生活を謳歌する毎日。それが弁護士になるという方向へと大きく舵をきったのは、あるドキュメンタリー番組を見てからのことでした。その番組がフォーカスをあてていたのは、弱者のために徹底的に闘う、あるベテラン弁護士の軌跡。「弁護士というのは人生という長距離走に例えるなら、周回遅れの人に寄り添う仕事」と語っていた法律家の温かみがありながら、一本筋の通った佇まいに感銘を受けてのこと。法学部に在籍しながら、弁護士への道のりでいえば周回遅れになりかけていた岡村さんご自身のことも重ね合わされていたのかもしれません。

　そこから弁護士を目指すために岡村さんは、大阪市立大学法科大学院に進学。そこで同じく弁護士を目指していた現在の奥さんに出会います。「大学院では心機一転、弁護士になるために脇目も振らず一直線に勉強に打ち込むようになりましたね（笑）」と語る岡村さん。しかし、将来の奥さんを見つけるほどには、大学院での学生生活を楽しんでいたようです。

司法修習生時代に気持ちが通じ合った仲間とともに独立

　司法試験に合格し、司法修習生として実地に学ぶなかで出会ったのが、ITO法律事務所を立ち上げた藤橋悠二弁護士と渡邊悠弁護士といった同世代の仲間たち。岡村さんは神戸市に本社のあるメーカーで法務職として経験を積んだ後、司法修習生時代の仲間たちと独立することとなります。独立するにあたって目指したのは、「知性、忍耐、そして溢れんばかりの優しさをすべて兼ね備えた弁護士になること」。司法修習生時代に仲間たちと語り合っていたテーマを実現するための事務所設立でした。

　岡村さんが主に担当しているのは、債務整理と刑事事件ですが、離婚等の男女問題、消費者被害問題及び債権回収等の幅広い案件をこなしています。「ご相談者さまの話に真摯に向き合い続ける日々が自らの理想に近づく唯一の方法だと信じています」と岡村さんはにこやかに語ります。「法テラス」は敷居が高いと思われがちな弁護士のサービスをより身近に受けられるようにする窓口。経済的に余裕のない人も一定の条件を満たせば、無料の法律相談を受けたり、費用を立て替えてもらったりと制度を利用することができるそうです。

「経済的に余裕のない人であっても『法テラス』を利用することで、法律相談を無料で受けることができます。電話やメールで気軽に問合せして欲しいですね」
　岡村さんが得意とするのは込みいった複雑な問題を整理して、お客さまに意外な解決策を提示すること。「債務整理の相談を聞いていると、もう破産しかないと思い込んでいる方は多いんです。でも、そうではありません。ご相談者さまの家計収支や生活を丁寧に見ていくことで破産以外の方法が見つかることも少なくありません」と自信に満ちた表情で岡村さんは持論を展開していきます。

生活トラブルをワンストップで解決する仕組みを作っていきたい

　借金がどれぐらいの額で、どうすれば無理なく返済できるのかを整理したうえで、債権者と粘り強くタフな交渉を行うこと。さらには新たな収入を確保する道を探ったり、カットすべき支出をあぶりだすことも仕事のひとつ。弁護士という仕事の範疇を超えて、多角的な視点から可能性を検証しながら地道に問題解決へとアプローチする泥臭いスタイルが岡村さんの持ち味です。

　こういったトラブルを抱えた人たちの悩みを総合的に解決するための仕組みを作っていきたいというのが岡村さんの将来的なビジョン。ファイナンシャルプランナーや税理士、人材派遣、そして弁護士といった安定した暮らしを支えるスペシャリストのスキルをワンストップで提供するネットワークを作っていきたいと考えているそうです。

　「平日夜間、土曜・日曜・祝日といった休日でも厭わず相談にのること、フットワークの軽さや気長に丁寧にお客さまのお話を深掘りして、込みいった複雑な問題を解きほぐしていく根気強さでは、誰にも負けない自信があります」とは岡村さんの言葉。実際に岡村さんは丁寧に言葉を選びながら取材に応じてくれました。色々な例を引きながら、落ち着いた口調で話す親しみやすいスタイルも魅力。そういった雰囲気は仕事をするなかで育んできたものなのでしょうかと問いかけてみると「それはもともとの性格です」とからりと笑う岡村さん。そんな肩の力が抜けたところがあるからこそ、先入観にとらわれることなく、有効な解決策を提案できるのではないだろうか。

（取材年月：2019年4月）

一人一人の「困った」に答える、もっとも身近な法律家を目指して

ドキュメンタリー番組に感銘をうけ弁護士を志した学生時代

司法修習生時代に気持ちが通じ合った仲間とともに独立

生活トラブルをワンストップで解決する仕組みを作っていきたい

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