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「風呂釜」に潜む見えない細菌の恐怖

ご家庭の健康を守る「風呂釜洗浄」のプロ

鳥山修史

ご家庭の健康を守る「風呂釜洗浄」のプロ 鳥山修史さん
風呂釜洗浄の様子

#chapter1

ご家族の健康を守るため、家の中の「隠れた汚れ」に着目

 ハウスクリーニング業をご夫婦で営む鳥山さんは、2016年の創業以来、実直丁寧な人柄も相まって、300件以上の実績・口コミ数を集め、現在も口コミだけで依頼が殺到しているそうです。
 
 そんな鳥山さんが、一人でも多くの方に知ってもらいたいのが、私たちのとても身近にある「お風呂」のこと。衛生微生物研究センターの調査によると、ご家庭のお風呂を入浴後一晩放置すると、3人家族で、入浴前の7000倍、5人家族で15000倍まで雑菌の数は増殖するそうなんです。

 さらに、近年、家庭内のお風呂はどんどん進化し、ほとんどがボタン一つで自動化されているものも多くなりました。ただ、私たちが当たり前のように使っている「追いだき」機能には、その機能の仕組みを知り、きちんと手入れすることを心に留めておかなければ、私たちの健康を損なう恐れもあるのです。

 追いだきは、人の身体に触れたお湯が配管を通って循環するため、雑菌が繁殖しやすく感染症のリスクがあります。入浴後のお湯を流しても、給湯器から浴槽まで往復約10m近くの長い配管にお湯が残り続け、微生物の塊(バイオフィルム)がこびりついているのです。その菌の中には、みなさんもよく知る大腸菌や緑膿菌、そしてレジオネラ属菌などが含まれます。とくに、レジオネラ属菌は、「レジオネラ症」の原因となり、「急性レジオネラ肺炎」を引き起こし、最悪の場合死に至ることも。

「レジオネラ属菌は、湯気として肺の中に入り込むことにより、急性肺炎が発症するリスクがあります。私たちは家の中に潜む隠れた汚れを中心に、ご家族の健康を守るために掃除しています」と鳥山さんは語ってくれました。

#chapter2

見えない脅威を除去する「独自洗浄」技術

 最近では、風呂釜配管の汚れがもたらす脅威がテレビでも取り上げられるようになり、ホームセンターでも、風呂釜配管薬剤の取り扱いが増えてきました。しかし、家庭用の薬剤だけでは、配管内に蓄積されたバイオフィルムを十分に取り除くことができません。

 鳥山さんが行う風呂釜洗浄は、「給湯ポンプの力で配管を掃除する」という独自技術。2種類の独自薬剤と、マイクロバブル発生装置を用いた洗浄方法により、汚れを掻き出します。この技術は、従来の方法では除去できなかったレジオネラ菌などの配管内のバイオフィルムまでキレイに除去することに成功しています。鳥山さんは、この技術を開発した企業の定められた研修を受け、「風呂釜洗浄プロサービス士」に認定されました。

 鳥山さんは、とくにご家庭の水回りで発生する雑菌にスポットをあてて掃除されています。その背景には、お母さまを肺腺ガンによって亡くされたことにより、呼吸器疾患を引き起こす家庭内の汚れに着目し、同社を起業されたとお話してくれました。「安全だと思っている家にも、人の健康を脅かす雑菌が至るところに存在します。それらは見えませんが、確実に私たちの体の中に蓄積されていきます。そして、いろいろなアレルギーや皮膚炎に苦しむ人も。だから、汚れはとことんキレイにしたいと思うんです」。そうお話してくださる鳥山さんは、抵抗力の弱い新生児や、妊婦の方への雑菌接触の危険性も唱えられています。

鳥山修史さんとスタッフさん

#chapter3

新生児や妊婦さん、ご家族の健康を守り続ける

 風呂釜洗浄の依頼経緯のほとんどは、出産を控えたご家庭や、新生児の1ヵ月検診後の「お風呂デビュー」前のご家族が多いそうです。それもそのはず、赤ちゃんの沐浴は、生後しばらくの抵抗力の弱い赤ちゃんのために行うもの。お腹のなかで、母親と繋がっていたおへそは、まだ乾ききっておらず、おへそから細菌が入ってしまうこともあるそうです。そのため、大人と一緒の入浴でなく、まずは沐浴をさせる必要があります。そして、いよいよお風呂デビュー。パパやママからすると、できるだけきれいなお湯に入れてあげたいという思いからご相談をいただくそうです。

 過去には、里帰りして出産を行う妊婦さんから、「戻る前に、実家の風呂釜をキレイにしてほしい」と依頼があったこともあるそうです。

 ほかにも、賃貸マンションなどに新しく入居する際も、鳥山さんは風呂釜洗浄をおすすめしています。なぜなら、前入居者の退去時にハウスクリーニングは行いますが、追いだき配管の洗浄は行わないことがほとんどだからです。中古物件を購入する際も、以前お住まいの方の汚れが気になる方は、ぜひご相談を。

「目に見えないものなので、危機感をなかなか感じられない」と思う方もいらっしゃるかもしれません。これは掃除のプロが知る、隠された汚れ。もちろんご家庭でも洗浄はできますが、少なくとも1ヵ月に1度、プロには1年に1度相談することを推奨します。

 現代のお風呂や家には、プロでしか扱えない機器やメンテナンス方法が豊富にあります。「ここはどうしたらいいのだろうか」、「こんなとき誰に相談したらいいかわからない」というときは、すぐ駆けつけてくれるプロにお任せしてみてください。

(取材年月:2019年2月)

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鳥山修史

ご家庭の健康を守る「風呂釜洗浄」のプロ

鳥山修史プロ

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目が届かない黒カビ雑菌が繁殖する『風呂釜配管』『ドラム式洗濯機』『エアコン』の水回り家電クリーニングを専門に、夫婦で行う気配りときめの細かいサービスでお客様に健康と安心を届ける。

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