地域密着で企業成長を導くM＆Aコンサルティングのプロ佐良土雄亮

地域密着で企業成長を導くM＆Aコンサルティングのプロ

佐良土雄亮

M＆Aの第一歩は正確な情報収集から。判断の迷いを解くセカンドオピニオンを提供

　北海道の中小企業や小規模ビジネスに特化し、合併や買収（M＆A）の仲介および事業承継のコンサルティングを行う「SBAパートナーズ」の代表・佐良土雄亮さん。売り手と買い手の双方が納得できる、円滑な取引支援を得意としています。

　「私は道内で生まれ育ち、北海道の高校で教員を務めていました。地域の商習慣を理解し、多くの企業と良好な関係を築いているため、独自で強固なネットワークを構築できています。何か動きがあればスピーディーにご案内できるのが大きな強みです」

　そのネットワークを最大限に生かすのが、月額制の「M＆Aアシストラボ」。 LINEなどを活用し制限なく相談できるほか、非公開情報の提供や他社案件に対するセカンドオピニオンなど、手厚いサポートを行っています。さらに、売り手が買い手に財務状況や競争優位性を伝えるための企業概要書や、契約書のテンプレートも用意しています。

　「いきなり会社や事業を売買するのではなく、状況をしっかり把握しながら戦略を練りたい方にお勧めです。特に仲介業者に頼らず自らM＆Aを進めたい経営者の方から高い評価をいただいています」

　サービスの根底にあるのは「北海道に根ざし、小さくても確かな価値を持つ企業に光を当てたい」との思い。北海道全域をカバーし、札幌市内をはじめ道内各地の企業・個人事業主の相談に柔軟に対応。事業規模を問わず丁寧に向き合う支援姿勢を貫き、事前に費用感を明示する料金設計により、初めての相談でも安心して依頼できる環境を整えています。

商業科教師から専門分野を生かして経営者へ。地元企業の課題に触れM＆Aの可能性を追求

　佐良土さんは道内の高校卒業後、自らの世界を広げようと北海道内の大学の商業科に進学。その後は公立高校で商業科・情報科の教員として教壇に立ちました。

　「両親も教師だったので、まずは同じ道を進もうと思っていましたが、学校で簿記や会計を教えながら経営者になる夢も持っていました。そんな時に、M&Aについて学ぶ機会があり、公務員を辞め、一般企業の経理財務担当の役員をやりながらM&Aの知識経験を獲得していきました。その後も、複数の会社で会計業務や財務管理を統括、経営の安定化に貢献しました」

　やがて個人事業主として道内にある企業の会計や経理業務を代行するように。各社の経営難や後継者不足の実態を目の当たりにするとともに、その解決につながるM＆Aの可能性に着目します。

　「当時の北海道は今よりも企業や事業の売買が活発ではなかったため、始めるなら今だと判断しました。そこで協会や監査法人、投資ファンドで実務を学び、2018年にSBAパートナーズを立ち上げました。開業当初からさまざまな状況のさまざまな業種のお客さまのM&Aに携わらせていただきました。2022年にはMBA（Master of Business Administration）も取得しています」

　さらに自身も企業を買収し、数十倍の価値まで高めた実績も。顧客基盤の安定化と業務の標準化に注目した戦略が成功の要因だといいます。

　「不要なコストの削減はもちろん、不採算事業の廃止や業務オペレーションの見直しによって利益体質へと転換しました。企業価値をここまで高められたことは、自信を持てる成果です」

買収後の統合から再生支援まで。企業の命運を共に背負うことが醍醐味

　「M＆Aは成立すれば終わりではなく、あくまでもスタート地点。ここから失敗する可能性もあるので気を引き締めてほしいです」と佐良土さん。買収後に「想定していたよりも売上や利益が出ない」「買収後に従業員が大量に離職した」などのケースも珍しくないと指摘します。

　「そんな失敗を防ごうとPMI（買収や合併後の統合作業）の支援も引き受けています。買収後の100日間でやるべきことを明確にし、組織を迅速に再構築するお手伝いです。また、経営難に陥った方々の企業再生も支援します。いずれも会社の命運を分ける重要な局面であり、深く携わり、共に歩めることがこの仕事の醍醐味です」

　例えば中小製造業の経営者から「廃業しかない。でもお客さまに迷惑はかけられないし、従業員もなんとか守りたい」と相談を受けた際には、会社を分割した後に一方の会社の譲渡を実現。一方で、買い取った企業に経営者が関心を示さず、すぐに倒産してしまうケースもあると振り返ります。

　「時と場合によりますが、買い手の経営者はM&A取引成立後から少なくとも3カ月間は対象会社や事業に専念する必要があります。また、経営に行き詰まった場合も、無理な資金繰りや一時しのぎの策に走るのではなく、自社の価値や従業員の顔を思い浮かべて、早い段階でどんなことでもよいので我々に相談してほしいです。これから中小企業の存続はますます難しくなるかもしれませんが、北海道の経営者が決断に迷った際にM＆Aを当然の選択肢として考えられるよう、今後も尽力していきます」

（取材年月：2025年9月）

北海道に根ざし、地の利を生かした月額制M＆A支援サービスを展開

M＆Aの第一歩は正確な情報収集から。判断の迷いを解くセカンドオピニオンを提供

商業科教師から専門分野を生かして経営者へ。地元企業の課題に触れM＆Aの可能性を追求

買収後の統合から再生支援まで。企業の命運を共に背負うことが醍醐味

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