笑顔で施術する中国鍼灸のプロ川村佳耀

笑顔で施術する中国鍼灸のプロ

川村佳耀

中国鍼灸により患部やツボに刺激を与え、病気の治癒や予防を行う

　佳耀弘漢鍼灸院の一番の魅力は、院長である川村佳耀さんの豪快な笑いかも知れません。
　患者が施術を受けて帰る際に、川村院長はいつも大きな声で「行ってらっしゃい！」と声をかけます。その声に後押しされるように患者は、「院長の豪快な笑い声とかけ声で、気持ちも楽になります」と言います。
　「患者さまから、『笑う鍼灸師』と言われています（笑い）断っておきますが『笑える鍼灸師』ではないですよ」と言って、川村院長は豪快に笑い飛ばしました。

「もちろん笑いだけでなく、施術で患者さまから信頼を頂いています。鍼や灸という道具を使った手技により症状の緩和をめざすのが鍼灸治療で、色々と流派（やり方）がありますが当院は中国鍼灸です。問題のある患部やツボに刺激を与え、病気の治癒や予防を目指します」

「施術に当たっては、施術計画とその日の体の状態、仕事や家事・育児のスケジュールなどを考慮して、患者さまにあった方法を選び施術します。また、ご自宅でもできる日々の症状・体質改善のための一円玉を使ったセルフメンテナンス方法や食事療法などもアドバイスさせて頂きます」

「これまで一万人以上の方々の施術をしてきて、『楽になった』と喜びの声をいただけたのがやりがいにつながっています」と笑顔を絶やさず説明してくれる川村院長。

川村院長の豪快な笑いも施術のひとつ

　川村院長の経歴を紹介すると、1983（昭和58）年札幌市生まれ。幼少期から、父・祖父と2代続く鍼灸師の後ろ姿を目にして過ごし札幌市内の大学に進学します。蛙の子は蛙の例え通り、父・祖父の鍼灸に打ち込む背中への憧れが消えず、自らも鍼灸師・柔道整復師となることを決意。大学を中退して札幌市内にある鍼灸柔整の専門学校に進学します。卒業後、厚別区にある「弘漢療法院（有限会社原子医学弘漢療法院）」にて、3代目鍼灸師として従事、修行を積むことになります。

　「弘漢」という名称は、「漢方医学を自ら弘（ひろ）める」という意味で、祖父の代から受け継いだものです。2008年3月イベント施術開始。2012年3月「月寒弘漢鍼灸院」開業。2015年に中央区南7条西16丁目1-1へ移転、「佳耀弘漢鍼灸院」開設。翌年、法人「合同会社アラトレ」設立。2018年佳耀弘漢鍼灸院旭川施術会開催。現在に至ります。

　仕事が趣味と語る川村院長ですが、話が上手なので、なにかで喋りにつながる経歴でもあるのかとお聞きすると、しばし考えて「学生時代には演劇にのめり込んでいましたね。初めは裏方の音響・照明の仕事に没頭していました。その後、演出・脚本、しまいには自らも出演するなど演劇三昧の生活でした。その影響でしょうかね」と聞いて納得しました。「読書や落語を聴くことも好きです。ジャズを聴くこと、お酒を飲むことも。最近では教養としてのダンスに汗を流しています。いわばコンテンポラリーダンスで、『おやじダンサーズ』として年2〜3回発表会を開いています。まあ、大人の学芸会といったところでしょうか」と息つく間も惜しむ勢いで語り、話し終えると豪快な笑いで締めくくります。「やはり仕事が趣味ですかね。人の喜ぶ顔を見るのが好きで、この仕事は天職だと思っています」と話す川村院長、手技をしながらのお喋りも含めて施術なのかも知れません。

地球の裏側南米アルゼンチンにまで鍼灸の普及活動に出かける

　今後についてお聞きしました。
「三つあります。まず第一は技術を磨くこと研鑽を積むこと、人間としての幅を広げることがあります。二つ目は、医療業として、当院を充実させることです。鍼灸院であると同時に、サービス業でもあると思っています。すべては患者さまの健康のお手伝いをするという気持ちを忘れずにいるようにしています。患者さまは、苦しくて、つらいから来院するのだということをしっかり受けとめ、“あなたのために自分がいる”ということで患者さまと接していくことを大切にしていこうと思っています」

「そして三つ目は、3代目鍼灸師として『弘漢』を広めていきたいということです。残念ながら父は亡くなりましたが、祖父は92歳の今も現役で、先日も横浜に出張するなどたいへん元気です。その祖父が考えた理論『弘漢』を受け継いで、東洋医学と西洋医学の架け橋的存在になり3代目としてもっと広めていくのがこれからの私の目標です」

「法人企業に対しての訪問診療や施術会も行っています。札幌市内・道内はもとより、最近は、母方の祖父がペルーで生まれ育ったという縁もあり、南米のアルゼンチンに出張施術にも行っています。今後も海外での鍼灸を普及する活動に取り組んでいきます」と熱く語る川村院長です。

（取材年月：2020年3月）

豪快に“笑う鍼灸師”と患者から慕われる川村院長

中国鍼灸により患部やツボに刺激を与え、病気の治癒や予防を行う

川村院長の豪快な笑いも施術のひとつ

地球の裏側南米アルゼンチンにまで鍼灸の普及活動に出かける

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