企業の成長を支える人財育成のプロ野村明未

企業の成長を支える人財育成のプロ

野村明未

自分を認め他者を受容し、相互理解を深めるステップで組織づくりをサポート

　「四大経営資源に挙げられる『ヒト・モノ・カネ・情報』。中でも、企業が成長するために大きな役割を果たすのは、『ヒト』です。仕事は人と人との関わり合いの中で発展していくものだからです」

　こう話すのは、広島市に拠点を置く、「マナーズ・クリエイトカンパニー」の代表であり、人財育成コンサルタントの野村明未さん。これまで延べ2000人以上と関わってきました。サービスの向上、事業の伸展などクライアントのビジョンをかなえるため、社員一人一人の能力を高め、企業の未来を創造するコンサルティング・研修を手掛けています。

　「働き手が減っていく今の時代、採用した人には長く勤めてほしいもの。当方では、グループミーティングで課題を共有したり、個人面談でその人が抱えている職務上の悩みをヒアリングしたりして、早期離職の防止につなげています」

　自分を認めることで他者を受容し、相互理解に至るというステップで、仕事への意欲を引き出す野村さん。若手社員がつまずくことが多い、顧客とのコミュニケーションの取り方もロールプレイングなどを通じて細やかにレクチャーします。

　「業務に関する専門知識は、みっちりやれば頭に入るでしょう。しかし、知識だけでは、いろいろな考え方を持つお客さまに対応しきれません。スムーズに人間関係を構築できる実践的なスキルを伝授します。独り立ちまでの期間を短縮し、主力化することは、企業にとっても大きな利益となるはずです」

　マネジメント層に対しては、部下への接し方や会議の進め方、情報伝達などに関するコンサルティングを実施。風通しのいい組織づくりを後押しします。

会社員からフリーアナウンサーに転身。接遇やマネジメントについても学び起業へ

　野村さんは、短大卒業後、一部上場企業の総務課に勤務。10年後偶然アナウンススクールの広告を目にして、「自分がやりたいのはこれだ」と直感します。
　「30歳の時でしたから、アナウンサーとしては遅いスタートではありましたが、挑戦したいという気持ちの方が勝ちました」

　スクール修了後は、会社に勤めながら結婚式やイベントの司会業をスタート。晴れの日に携わるには、挙式や披露宴のことを知っておいたほうがいいと考え、ウエディングプランナーの勉強もしました。
　あるホテルのブライダルフェアで新規来場者の接客を担当した際は、高い成約率を納め、ホテルのほうからコツを教えてほしいと頼まれたこともあったそうです。

　「なぜ契約を取れたのか振り返ってみると、お客さまの話をよく聴いて、要望を引き出すことを心掛けていたからかなと思います」

　婚礼における知見と実績をもとに、ブライダル講師として大学や職業訓練校で講義を受け持つようになりましたが、学生を見ていて気になることがありました。

　「皆さん熱意はあって素晴らしいのですが、その前に、話を聴く態度や話し方、プレゼン力、マナーなど、人間力をもっと磨く必要があると感じたのです。そこで、コミュニケーションや接遇について学びを重ねました」

　一度きりの人生、自分が本当にやりたいことをしたいと、会社を退職しフリーに。女性の生き方を支援するセミナーを開催する傍ら、大学の通信教育課程に編入学し、経営学やマネジメントを修めました。　

経営者と社員の間に立って社内環境の改善にも取り組み、定着率をアップ

　野村さんは、一般社団法人の設立を経て、2022年に現在の会社を起業。これまで、数々の企業や教育機関で研修やセミナーを実施してきましたが、クライアントの成長に継続的に関わっていきたいと、人財育成コンサルタントとして活動するように。アナウンサー経験を生かして、経営者にとって必要不可欠なプレゼンやスピーチのトレーニングもしています。
　　　　　　　　　　　
　「不動産賃貸業を営む企業では、パート社員が定着しないとお困りでした。経営者さまと定期的にミーティングを行い、組織のトップとしての立ち居振る舞い方もレクチャーしました。自分が変われば出会う人も変わり、出会いが変われば視野も広がり、仕事も人生もステップアップできます」

　社員に対しては、研修を通じて実務のレベルアップを図るとともに、経営者と社員の間に立って橋渡しをするなど社内環境の改善にも取り組みました。

　「面と向かっては言いにくいことでも、外部の私が伝えることで、冷静になって聞くことができるようです。職場の人間関係もよくなり、社員からは『働きやすくなった』という声が上がるようになり、離職率も下がりました。今では、ビジネスを支える大切な戦力として活躍してくれています」

　野村さんがクライアントと向き合う際に心掛けているのは、それぞれに異なる課題や目指す未来についてしっかりとヒアリングし、オンリーワンのサポートをすることだと言います。
　「現在生じている課題の解決はもちろんのこと、経営者さまの胸の内にある自社の将来像を明確にすることが大事です。目指すゴールを共に描き、たどりつくためのアプローチを二人三脚で支えます」
　
（取材年月：2023年11月）

経営者の目指す将来像へ、二人三脚で支える人財育成コンサルタント

自分を認め他者を受容し、相互理解を深めるステップで組織づくりをサポート

会社員からフリーアナウンサーに転身。接遇やマネジメントについても学び起業へ

経営者と社員の間に立って社内環境の改善にも取り組み、定着率をアップ

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