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「ありのままの現場」を誠実に伝えるドキュメンタリー動画で、ミスマッチの少ない採用を支援

現場密着ドキュメンタリー制作で、現場職の採用を支援するプロ

本淳樹

本淳樹 もとじゅんき
本淳樹 もとじゅんき

#chapter1

メリットもデメリットも、求職者が知りたいことを映し出す採用動画を制作

 「土木・建築・運輸・福祉など、いわゆる“現場職”では人材不足が深刻化しています。入社後に『イメージと違った』とすぐに辞めてしまう若者が増えている今、従来のように『仲が良い職場』『福利厚生が充実』といったメリットのアピールだけでは、もはや限界があります」

 そう語るのは、「JAMS」代表で映像カメラマンの本淳樹さん。現場を記録したドキュメンタリー動画による採用支援事業を展開しています。

 「企業が発信したい情報と、求職者が本当に知りたいことの間には、大きなギャップがあります。映像の力で、企業と求職者のミスマッチを防ぎます」

 本さんは、従業員や経営者に1日密着し、仕事の様子や人間関係をありのままに映し出す約30分のドキュメンタリーを制作。脚色せずリアルな空気を誠実に伝えることで、現場で働くプロフェッショナルの技術や誇り、存在意義を届けています。

 「生き生きと働く姿や、休憩中の和やかな雰囲気といった魅力的な面だけでなく、早朝集合や高所作業など厳しい側面も含めて、求職者が気になるすべてを包み隠さず描いています。メリットとデメリットを納得したうえで『ここで働きたい』と感じた人であれば、早期に離職することも軽減できるでしょう」

 作品はYouTubeチャンネル「現場の達人」で公開するほか、TikTokやInstagramでショート動画を配信。拡散力を備えたSNSでアクセス増加を図っています。

 「制作費は、既存の求人広告より高く感じるかもしれません。しかし、動画が若者に与える影響力は強く、長期的な視点で見れば広告費の削減にもつながると考えています」

#chapter2

求人誌の営業から映像制作へ。スキルを掛け合わせ、採用の課題解決に貢献

 かねてより採用分野に関心を寄せていた本さん。リクルートグループが発行していた求人情報誌「タウンワーク」の営業からキャリアをスタートしました。その後も複数の企業で営業職に従事し、福祉施設へも転職。数々の業界に触れ、職務に励む人たちの情熱を体感する傍ら、趣味でカメラにも親しみます。

 「転機となったのは、コロナ禍です。テレワークや副業が普及するなど働き方が大きく変わる中で、カメラマンとして独立を決意しました。当初は企業のYouTubeチャンネル運用、ホームページ用のビジュアルやECサイトの商品撮影など、映像制作の下請け業務を中心に実践を重ね、腕を磨きました」

 事業の基盤となったのは、拠点を置く群馬県前橋市の青年会議所やビジネス紹介組織「BNI」でのネットワークづくりです。

 「独立当初は人脈がなかったので、経営者の方から仕事をいただくきっかけをつくるべく、信頼関係を築くことから始めました。経営者とお話しする機会が増える中で、多くの方が『採用がうまくいかない』という悩みを抱えていると知ったんです。自分が培った求人誌の営業経験と映像制作のスキルを掛け合わせれば、課題解決に貢献できると気づきました」

 経営者との交流を通してビジネスに関する知見も深まり、「ドキュメンタリー動画による採用支援」という事業の方向性も明確に。2024年8月に企画を立ち上げ、10月にセールスを開始。重機や工具などを操る職人らの勇姿や、生の声を捉えています。

本淳樹 もとじゅんき

#chapter3

人材確保に苦戦する各地の中小企業を支える仕組みをスタンダードに

 「今後はYouTubeチャンネル『現場の達人』をメインに、TikTok、Instagram、Xなど各種SNSと連携し、複数の媒体からなるマルチチャンネルを構築。有用な情報を盛り込んだオウンドメディアを運用することで、求職者にアプローチする仕組みを目指します」と本さん。

 また、採用について助言・提案するコンサルティング事業も視野に入れ、サポート体制のさらなる強化を図る計画です。

 「私の地元・群馬県をはじめ、地方には人材確保に苦戦する中小企業が数多くあります。当方の取り組みに共感してくれる仲間を全国で募り、各地域で質の高い就職支援サービスを提供できる体制を整えていきたいと考えています。『ドキュメンタリー動画による採用』が、業界の新たなスタンダードになればうれしいですね」

 本さんが掲げる究極の目標は、一人一人が自分の望むフィールドで活躍し、「退職代行」という言葉が必要なくなる社会の実現です。

 「企業と求職者が最初から深く理解し合える関係を築ければ、入社後のすれ違いは起きにくくなるはずです。誇りを持って働く人々が正当に評価され、若い人たちが現場職に憧れを抱く社会にすることこそが、自分の使命だと自負しています」

 2人の子を育てる父としても、「若者が希望を持って働ける、明るい未来をかなえたい」と力強く語ります。

(取材年月:2025年7月)

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専門家プロフィール

本淳樹

現場密着ドキュメンタリー制作で、現場職の採用を支援するプロ

本淳樹プロ

動画を活用した人材採用支援

合同会社JAMS

プロカメラマンが現場職の1日密着ドキュメンタリー動画を制作。リアルな現場を誠実に伝え、企業と求職者のミスマッチを回避。独自のYouTubeやSNS各種、求人サイトを連携させ、効果的に視聴を加速。

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