個人・法人問わず不用品を買い取るリサイクルのプロ小椎尾知幸

個人・法人問わず不用品を買い取るリサイクルのプロ

小椎尾知幸

品目に制限は設けず、出張買い取りを手掛け、見積もりは無料で対応

　「不用品を売りたいけれどお店に持ち込む時間がない」「捨てるのはもったいないので誰かに使ってほしい」「大事にしてきたので次の人に引き継ぎたい」といった声に応えるのは、「リサイクルカンパニー」の代表・小椎尾知幸さん。

　福岡市を中心に、出張と宅配による買い取り事業を展開。バッグ、アクセサリーといったブランド品、金・プラチナなどの貴金属、時計、家電製品やスポーツ・アウトドア用品、ゲームにおもちゃ、楽器、食器、骨董品、お酒、本、切手など、対象は多岐にわたります。

　「品目に制限は設けていませんし、お見積もりは無料で行っています。お値段を付けられない場合は無料で回収するか、難しければ処分の仕方をアドバイスしています。WEBやLINEで簡易査定もしていますので、お気軽にご相談ください」

　小椎尾さんは、高額な処理費用を想定していた顧客に買い取りを提示してきた経験が多々あるそう。「以前、引っ越しに伴い荷物を仕分けていた方から連絡をもらいました。数点の家電があり、お客さまは廃棄に数万円を要するのではと心配されていましたが、当方が6000円で買い取り、大変喜ばれました」

　引き取った商品は、インターネットや古物市場で販売したり、輸出したりする他、年に数回近くにある商店街で売り出し、再使用へとつなげています。「ご自宅に伺うにあたっては、笑顔でごあいさつし、気持ちのよいコミュニケーションと分かりやすい説明を心掛けており、女性のお客さまが多くご利用くださっています。個人のお客さまだけでなく、個人事業主や法人さまのオフィスにも赴きます」

高単価な品だけでなく処分に困るものを買い取ってあげたいと考え独立

　小椎尾さんは1979年に糟屋郡須恵町で生まれました。大学卒業後、約10年間アパレル業界に身を置き、営業職として活躍。その後、「トラックの運転をしてみたかった」という理由で運送会社に入社し、ハンドルを握る毎日を送ります。

　しかし、次第に顧客と接する営業が恋しくなり、2014年、以前から興味があった出張買い取り業者に転職。ごみとして簡単に廃棄せず、できる限り有効活用していくため、品物を適正に評価する査定のスキルを身に付け、実務を重ねるうち、独立したいと思うようになったとか。

　「主に、貴金属やブランドバッグなどの高単価な品を扱う会社だったので、お客さまが処分に困る品々を受け付けることができず、心苦しさがありました。4年間勤めてノウハウを蓄えた後、お客さまから多様な品を買い取る店を自分で立ち上げることにしました」

　顧客の悩みを解決するサービスとして自信を持ち、独立に際して不安はなかったと振り返る小椎尾さん。集客はホームページなどWEBを中心に行い、コンスタントに依頼が舞い込んでいました。ただ、需要が高いアイテムはすぐに換金できますが、流通数が多い雑貨などは売却までに時間を要するため、最初はキャッシュフローに苦労したと苦笑します。

　「出張訪問と売却を全て一人でこなす忙しい日々ですが、これまでにない充実感があります。『まとめて引き受けてくれて助かった、ありがとう』などとお客さまに感謝の言葉をいただけるのですから、やりがいがあります」

心のこもったサービスを届けるため、目指すは少数精鋭でアットホームな会社

　「プライベートでは口下手で人見知りですが、営業時代から仕事ではスイッチが入るせいか、お客さまとの会話がとても楽しく、接客が好きなんです」と笑顔を見せる小椎尾さん。

　客先では、家族の思い出が詰まったものや、長らく愛用してきたもの、趣味としてコツコツ集めたものなど、それぞれが持つストーリーに触れる場面もあります。一つ一つの品物、一人一人の思いに丁寧に向き合うことで満足度を高め、繰り返し頼むリピーターも。今では人手が足りないくらい問い合わせが入ると言います。

　「断捨離や終活に取り組む人も多いですし、事業者さまが在宅勤務を導入したことで業務用品を整理されるケースもあり、買い取り事業はまだまだ成長の余地があると考えています。数多くのご要望に応えていくために人材の採用を進めていくつもりで、法人化も検討しています」

　目指すは少数精鋭でアットホームな会社です。「とても感じがよかった」「いつも親切に対応してくれる」といった感想が寄せられているそうで、顧客に寄り添う姿勢を大切にしてくれるメンバーと一緒に、心のこもったサービスを届けていきたいと意欲を語ります。

　「さらには、新規事業への挑戦も視野に入れています。私は犬とキャンプが好きで、将来は、ドッグランを併設するキャンプ場を手掛けることも展望しています。不用品の買い取りを通じて皆さまのお役に立ち、レジャーの場を提供することで地域に貢献していけたらうれしいですね」

（取材年月：2024年5月）

丁寧なコミュニケーションを通じて大事な品物を買い取り、次の人へ

品目に制限は設けず、出張買い取りを手掛け、見積もりは無料で対応

高単価な品だけでなく処分に困るものを買い取ってあげたいと考え独立

心のこもったサービスを届けるため、目指すは少数精鋭でアットホームな会社

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