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スクールや部活のチームトレーナーとしてバスケットボールの楽しさを伝えたい

スポーツを通じて健全な心と身体を作るプロ

許斐彰太

許斐彰太 このみしょうた
許斐彰太 このみしょうた

#chapter1

小・中学生を対象にしたバスケットボールスクールとクラブチームを運営

 「バスケをみんなで楽しむことを第一に考えています」と話すのは、「ACS SPORTS」の代表・許斐彰太さん。福岡市西区を拠点に、小学生と中学生を対象にしたバスケットボールスクール「B-ROCKS」を運営しています。

 走る、跳ぶ、投げるといった運動能力の向上に加え、健康な心を育むために、子どもたちに必ず伝えることがあります。その一つが、失敗してもいいから自分のことは自分でするということ。
 「例えば、試合に必要なものの準備も、親任せにせず自分でするように伝えます。当日ユニホームを忘れてしまったとしても、それもまた経験です」

 普段の練習でも自主性を重んじます。プレーをいったん止めて、こういう局面ではどうするのが最善か、子ども同士で話し合いをさせることもしばしばです。
 「いろんな意見が飛び交い、とりまとめて課題を解決していく力が身に付きます。コーチが指示するのは簡単ですが、どこに行ってもリーダーシップをとれる人材を育てたいから、自分たちで考えてもらうんです」

 クラブチームも併設し、大会にも出場しています。2018年度に「U15ジャパンクラブバスケットボールゲーム」に福岡県代表として出場し、全国5位に。2019年度にも「全国U15バスケットボール選手権プレ大会」福岡県代表に選ばれました(全国大会はコロナ禍の影響で中止)。

 個々の力を伸ばし、チームワークを高めて成果につなげる許斐さん。「『B-ROCKS』には、バスケ最高!という意味を込めています。初心者から上級者まで対応していますので、ぜひお問い合わせください」と呼び掛けます。

#chapter2

けがに悩んだ経験からも柔道整復師の資格を取得し、トレーナーに転身

 許斐さんの前職は、航空輸送のハンドリング会社。航空機の誘導や貨物の積み込み・搬出などに従事し、30歳の頃に転機が訪れます。

 「趣味で観戦していたボクシングに関わる方法はないか模索していたときに、スポーツトレーナーの存在を知りました。一念発起して退職し、専門学校の柔道整復科に入学しました。勤めていた会社では役職もあり、安定した職を捨て一からやり直すことに不安もありましたが、チャレンジしたいという気持ちが勝ったのです」

 知識と技術を習得し、骨折や脱臼、捻挫などに対し施術を行う柔道整復師の資格を取得。トレーナーとして活動を始めました。学生時代はラグビー部だった許斐さん。体が細く、けがに苦しんだ選手時代でした。自分と同じようにパフォーマンスに伸び悩む人の力になりたいという思いは、人一倍強いと言います。

 「知り合ったトレーナーさんがバスケに携わっていて、その方のもとで勉強をさせてもらううちに、各方面からお声を掛けてもらう機会が増えてきました」

 これまで、国民体育大会の少年男子バスケットボールチームや、福岡県内の高校バスケットボール部、ボクシング部のチームトレーナーとして選手を支えてきました。

 「試合に勝った選手の表情を見ると、私もうれしくなります。逆に負けてしまった時は、今後に生かすためにも『もっとこうしていれば結果は変わったんじゃないか』と省みます。うれしさも悔しさも全部をひっくるめて、やりがいがあります」

#chapter3

けがで競技を断念することなく、持てる力を発揮できるようサポート

 「チームトレーナーの仕事は幅広いんです」と、許斐さん。体や筋肉を温めるウオーミングアップと、ゆるやかに体を落ち着かせるクールダウン、心身を整えるコンディショニング、けがの処置や復帰へのサポート、競技に適した食生活のアドバイスと多岐にわたります。試合に帯同するほか、学校生活の悩みを聞くこともあるとか。

 真摯(しんし)に取り組む許斐さんの姿を見て、「自分も競技を引退したらトレーナーを目指したい」という生徒も少なくないとのこと。「子どもたちの未来に影響を与える立場でもあると自覚し、研さんを積まなければ」と力を込めます。

 2016~2018年に担当したボクシング部は、在任中に2度インターハイに出場。2022年から担当している県南部地区のバスケットボール部は、2022年に「全国高等学校バスケットボール選手権大会」に初出場を果たしました。
 選手たちが本領を発揮できるように尽力している許斐さんですが、危惧していることもあります。

 「高校入学時点ですでにトラブルを抱えている生徒が結構います。10代前半で身長が大きく伸びる時期は骨がもろく、さらには激しい動きをすることも増え、体に負担がかかりやすいので注意が必要なんです。当方のクラブや教室では、長期的な視点で考えたケアやストレッチの仕方を子どもたちに教えています」

 故障で断念することなく好きなバスケに打ち込み、日々成長してほしい。そんな情熱を持って、許斐さんは子どもたちに向き合っています。

(取材年月:2023年10月)

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専門家プロフィール

許斐彰太

スポーツを通じて健全な心と身体を作るプロ

許斐彰太プロ

トレーナー

ACS SPORTS

福岡市西区でバスケットボールスクールとクラブチームを運営。バスケットボールを通じて自分で考え、リーダーシップを取れる人材を育てます。チームトレーナーとして国体選手団や高校の部活のサポートもしています。

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