女性の価値あるライフスタイルを築く住宅メーカー社長大澤成行

女性の価値あるライフスタイルを築く住宅メーカー社長

大澤成行

女性が、tomio（私の）ライフスタイルを育むための家づくり

　「『家が欲しい』って思ったお客様が僕ら工務店に聞きたいことって、外観や間取り以上に、家を建てたら私たちの暮らしはどう変わる？楽しいこと増える？とか…こういうことだと思うんです。だから、『ライフスタイルのある家づくり』を手伝いたいと考えています」と、柔らかな口調で話すのは株式会社トミオ代表取締役社長の大澤成行さん。社長に就任して17年。新たな工務店の在り方を発信し続けています。

　大澤さんが考える家づくりの根底にあるのは、30代女性の暮らしに何ができるか。「住宅はずっと男社会でした。営業も設計も大工も男。打ち合わせもお父さんが中心になることが多かった。けど家の中心にいるのは女性。結婚して子供が生まれて、さぁ次の幸せは何だろうって考えた時、女性は自分達らしい生き方を考えると思うんです。DINKS、親と暮らす…すべての選択を含め、女性の自信に満ちた生き方を尊重する家づくりができる会社で在りたい。だから、女性にありったけの思いを聞かせてほしい。イメージに合うまでとことん一緒に考え、提案します」

　建物を造るだけでなく、暮らしを楽しむコミュニティをつくるまでが工務店の仕事だと考える大澤さん。これを象徴するかのように、同社HPには多くの人が集い、家の進行度合や新居での日々を報告し合います。感性が溢れた家は、大切な人達と過ごす豊かで幸せな時間を想像させ、その幸せはtomioの家づくりを通して広がります。家づくりという同じ夢を共有して生まれたコミュニティは、他では得難い出合いなのです。

〝夢を引き算する家づくり〟から〝幸せの質を高める家づくり〟へ

　〝一つとして同じ家を作ってはいけない〟今でこそこう考えていますが、5年前までは正反対の家づくりをしていました。一般的に売上や棟数が会社の価値とされる工務店。当時、年間140棟もの大量生産をしていたと言います。

　「今ご契約なら、ここまで値引きます…お客様の夢を引き算する家づくりでした。売上は伸びたけど…こんなはずじゃなかったとお客様に泣かれ、目が覚めました」。この時、初心を問いなおし、〝幸せの質に比重を置いた家づくり〟をしようと志を新たにしました。

　現在、本社敷地内には作業所があります。この作業所では、大工や担当営業が一緒になりお客様と柱のペンキ塗りをしたり、イスや表札を家族で手作りしたりします。こうして、様々な所に人の思いや証が満ちた家が出来上がります。「家は工芸品と同じで、人の手がかかっただけ価値あるものになる。以前、お客様から『隣の家は2人の大工が数日で作ったのに、うちは多くの人が出入りするし時間もかかった』と言われ、思わず申し訳ありませんと返したら『違う違う、この手間が嬉しいの。家に関わる人みんなが、私たちの顔を見て家を造ってくれたんだから』と話してくれて。あの時、支店を閉めてまで会社の方針を変えて良かった」と、転換期を振り返ります。

　今の家づくりに、やりがいと誇りを感じているという大澤さん。「住み始めたお客様からお手紙をいただいて引き渡しは完了する」と言い、お客様の幸せと満足を高いレベルで追求する強い姿勢を感じさせます。

暮らしの「プロで在りたい」から、心を豊かにするゆとりを提案

　ライフスタイルのある家づくりを進めるうちに、お客様から家具の相談を受けるようになりました。「僕らはプロ。だから、暮らしを豊かにする方法を提案していくことも必要」こう考え、雑貨インテリアショップ・カフェを立ち上げました。

　無垢材でできたインテリアはメンテナンスも効くので、一生物です。雑貨は、内祝いにもできる一級品。家へのこだわりに劣らぬよう、部屋づくりにも個々のライフスタイルを取り入れます。このセンスが話題となり、最近ではヘアサロンやケーキ店の建築依頼も増えました。開店準備に忙しい店に替わりショップカードをつくるなど、細やかな心遣いも喜ばれています。

　そして、2Fのカフェでは、新居で友達をもてなせるようテーブルマナーや料理の勉強ができるワイン会も実施されます。「家づくりが完了したお客様に、遊びにきてくださいと言っても、実際には遠慮してしまう。だから、活用してもらえるカフェをつくったんです」。
また、建設を受注したことをきっかけに、4年前から介護施設の経営もしています。プロ意識の高さはここにも発揮されており、自身も介護員資格を取得。「働く人の気持ちが分かりたかったし、何も知らない状態ではお年寄りに失礼だから」と言います。

　最近では生命保険の勉強もはじめました。「家をつくることはリスクもある。お客様の漠然とした不安を取り除ければ、自分達らしいライフスタイルをもっと楽しんでもらえると思う。お客様のライフスタイルをより価値あるものにできるよう、家づくりだけじゃなく、もっとできることを探していきたい」と、大澤さんは未来を見つめます。

（取材年月：2012年9月）

OnlyOneの幸せは、お客様に認められる価値を創造した注文住宅から

女性が、tomio（私の）ライフスタイルを育むための家づくり

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