PROFESSIONAL
STORIES

Mybestpro Interview

音楽のある空間を提供したい

音楽の楽しさを伝える音楽家

峰村恵子

音楽の楽しさを伝える音楽家  峰村恵子さん
ドラムサークルの風景

#chapter1

講師として、ファシリテーターとして、そしてプレイヤーとして

 船橋市内の音楽教室「サウンドカンパニーケイ」を主宰する峰村恵子さんは、音楽講師・ドラムサークル ファシリテーター・ドラマー・生涯学習音楽指導員という多彩な肩書を持つ音楽家です。「音楽の楽しさを多くの人に伝えたい」と、幅広い音楽活動を行なっています。

 エレクトーン、ピアノ、シンセサイザー、ドラム、コンガやジャンベ他パーカッションなど、一つの空間に多数の楽器が並ぶスタジオ内。そこで、少人数制のグループレッスンを開講し、3才から70代までの生徒さんが、年齢を問わず音楽を楽しんでいます。「誰もが気軽に楽しめ、いろんな人に対応できる教室にしたかった」と話す峰村さん。そうした理想を胸に抱き、1987年にサウンドカンパニーケイを設立しました。教室からはプロとして活躍する生徒さんも多数輩出するなど、さまざまな目的やレベルに合わせたレッスンを行なっています。

 「音楽をやりたいという人の中には、途中でつまずいてしまう子や、大人でもトラウマや苦手意識を抱えている人、障がいを持った方などもたくさんいます。演奏する技術がなくても、例えばリズム感があったりと、そういった人もいるということに気づき、誰もが楽しめる教室を作りたかったのです」。

 ピアノで挫折した人には、例えばエレクトーン、鍵盤が苦手ならドラムを勧めたりと、室内に複数の楽器を置いたままレッスンを行なっているのは、応用を利かせることで音楽を楽しんでもらいたいから。レッスンでは、即興でバンドを組んだりアンサンブルを行なったりすることもあるのだとか。「(生徒さん自身が)自分なりに音楽をどう表現していくか。自分のサウンドを見つけて、奏でていってくれたら」と、峰村さんは教室内に留まらず、イベントやワークショップなどの企画や運営にも積極的に取り組んでいます。

#chapter2

ドラムサークルとの出会い

 小学生からピアノを始めた峰村さんは、ジャンルを問わず、さまざまな音楽に触れてきました。峰村さんの音楽人生の中で、一時は音楽から離れた時期もありましたが、社会人として歩み出す頃に、音楽が楽しくて仕方なかった幼少期を思い出し、「好きなことで社会に出たい」と原点に戻ることができたと言います。音楽の楽しさを一人でも多くの人に伝えていきたいと考え、講師活動に加えて、イベントやワークショップの企画・運営にも携わるようになりました。そうした中、出会ったのが、『ドラムサークル』でした。

 現在の教室を始める以前に、ドラムやキーボードを素材に音楽を楽しむ「リズム講座」を開いていた峰村さんは、参加者が輪になり即興で演奏する『ドラムサークル』を初めて体感し、「理由は分からないが、漠然と惹かれた」と振り返ります。『ドラムサークル』は、「(参加者の)潜在的な能力を引き出し、好きなリズムで音楽が出来上がる喜びを感じることができる。これまで自分がやってきた活動と繋がるのでは」と確信しました。

 それからは、ヤマハミュージックトレーディング社の研修やアーサーハル氏のワークショップなどでファシリテートの勉強をし、自分なりに試行錯誤しながらドラムサークルの推進に精力的に取り組んできました。また、福祉施設でのイベントにも積極的で、障がいの有無に関わらず「音楽は誰でも楽しめる」というご自身の考えを実践しています。

人との繋がりも大切にしている峰村さんは、プレイヤーとしても活躍。活動を通じて知り合ったさまざまなジャンルで活躍する人たちとのコラボは、峰村さんにとってもたくさんの収穫があるようです。アーティストとしての表現方法は、「音楽の世界にも通じるものがある」と、人との出会いに感謝しながら、自らの世界をますます広げていきます。

ドラムを演奏する峰村さん

#chapter3

音楽を通して、何かを感じてもらえたら

 「自分のやりたいことをやってきた」と半生を振り返る峰村さん。順風満帆に見える峰村さん自身も、挫折しかかった時期があると言います。そうした経験があったからこそ、人の痛みや苦しみに気づくことができ、今の峰村さんの音楽があるのかもしれません。人との出会いが、さらに世界観を広げ、より「音楽を楽しみたい」という気持ちを強くしていきます。

 そうした考えの根底には、師匠である猪俣猛氏からも大きな影響を受けてきました。お客さまに対するサービス精神や生き様など、猪俣氏の音楽から感じたことを、峰村さんは自身で奏でる音楽に乗せて発信することで、またさらに峰村さんの音楽を聞いた誰かが、きっと何かを感じ取っていることでしょう。

 「音楽が好きで、それを発端にさらに興味が広がるかもしれない。逆に何かがきっかけで音楽に興味を持ってもらえるかもしれない。ライブ会場の一体感や同じ空間を共有することで、何か一つでもいいから、『へぇ~』と思ってもらえたらうれしい」と、峰村さんはまた新たなステージに向かって音楽活動を続けています。

(取材年月:2012年7月)

リンクをコピーしました

Profile

専門家プロフィール

峰村恵子

音楽の楽しさを伝える音楽家

峰村恵子プロ

音楽家

サウンドカンパニーケイ

レッスンやワークショップ、ライブなどを通して、プロ志向から初めて楽器に触れる人、また年齢や障がいの有無なども関係なく、誰でも音楽が楽しめ、感じることのできる音楽空間を提供している。

\ 詳しいプロフィールやコラムをチェック /

掲載専門家について

マイベストプロ千葉に掲載されている専門家は、新聞社・放送局の広告審査基準に基づいた一定の基準を満たした方たちです。 審査基準は、業界における専門的な知識・技術を有していること、プロフェッショナルとして活動していること、適切な資格や許認可を取得していること、消費者に安心してご利用いただけるよう一定の信頼性・実績を有していること、 プロとしての倫理観・社会的責任を理解し、適切な行動ができることとし、人となり、仕事への考え方、取り組み方などをお聞きした上で、基準を満たした方のみを掲載しています。 インタビュー記事は、株式会社ファーストブランド・マイベストプロ事務局、または朝日新聞が取材しています。[→審査基準

MYBESTPRO