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相談者の心に寄り添い、障害年金の受給をサポート

障害年金相談に特化した社会保険労務士

小泉金次

小泉社会保険労務士事務所の小泉金次さん
人の気持ちが理解できる社会保険労務士として、労使ともに親身になって仕事に取り組む

#chapter1

障害年金を受給できる対象の傷病は幅広い

 関東障害年金相談センターの社会保険労務士・小泉金次さんは、障害年金の受給サポートに特化して活動しています。

 障害年金は公的な年金制度の一つで、原則20~64歳の方を対象に、病気やケガにより障害を負い、日常生活や就労に困難が生じた場合に国から給付されます。原因となった傷病の初診日に国民年金か厚生(共済)年金などの年金制度に加入していること、初診日前に一定の保険料を納めていることが条件です。

 「障害」と名のつくことから、重度の障害がある人が受ける年金だと思われがちですが、実は、幅広い傷病が対象になっています。例えば、がん、うつ病、双極性障害などの精神疾患、脳梗塞、脳出血などの脳疾患、狭心症、心筋梗塞などの心疾患、眼・耳の疾患、人工透析、糖尿病合併症、腎不全、人工関節、その他難病、交通事故による後遺症などです。

「しかし、障害年金の潜在的受給権者は270万人といわれながら、受給されている方はほんの一部。自分が対象の疾病であることを知らない、そもそも障害年金を知らないことから、もらえるはずの障害年金をもらっていない人も多い。障害年金を受給することで、本人や家族の経済的、精神的負担を軽減できます。一人でも多くの方に障害年金の存在を知ってもらいたい」と小泉さんは話します。

 障害年金の給付を受けるには、請求手続きが必要ですが、提出書類が多く、複雑なため、自力での請求をあきらめてしまう人も少なくありません。小泉さんは、社会保険労務士として必要な手続きを代行してくれます。
「障害認定を受けるには、行政の定める障害認定基準・障害認定要領の内容に適合していることが必要です。そのための重要な書類として“診断書”があります。障害認定や等級にも関わる書類なので、担当医とよく話し合い、症状に見合った適切な内容を記入してもらわなければなりません。当センターでは、診断書のチェックはもちろん、担当医とのやりとりの手助けも行います。実際の症状よりも軽い内容の診断書を提出することで、受給額が減額されてしまうことも。さかのぼって請求できることを知らずに申請しても、同様です。相談に乗ることで、給付金額が上がる可能性もあります。初診日が特定できないなど難しいケースでもご相談に乗っています。まずはお電話をください」

 給付額は、年金制度の種類、納めていた保険料、等級、配偶者や子どもの有無などによって異なりますが、年間約60~150万円程度です。これまで、小泉さんのサポートで、統合失調症で厚生年金2級と判定され、年間250万円を受給できた事例もあります。

#chapter2

個別相談のヒアリングでは相談者の状況を深掘り

 小泉さんは、小泉社会保険労務士事務所の所長を兼務。強みは、社会保険労務士としての豊富な実務経験です。障害年金だけではなく、雇用保険、労災保険など社会保険全般に精通しています。「保険を横断的に解釈しながら、想像性をもって、本人が申請をあきらめてしまった事例やむずかしい事例でも、粘り強く解決法を考えます」と小泉さん。込み入った状況での労災認定なども手掛けてきた実績もあります。

 近年は、職場のストレスなどからうつ病といった精神疾患での障害年金受給者が増加。家族が心配して相談に来るものの、本人が障害を認めたくない、逆に、子の障害を親が認められないなど、バックボーンに配慮しなければならないこともあるといいます。それだけに、「申請に必要な病状等のヒアリングに、時間をかけます」と小泉さん。相談者の心に寄り添い、納得のいく結果が出るように、就労時の環境など相談者の背景を深掘りしていきます。
 その一方で、ヒアリング中に近隣病院への同行が必要と感じたら、「今から一緒に行きましょう」と腰を上げる行動力も持ち合わせます。時には、相談者と担当医のコミュニケーションがスムーズに行くように仲立ちをすることも。小泉さんの人柄も、社会保険労務士としての安心感につながっています。

地域の方々と地元目線で活動できる街のよろず相談者でありたいと思う

#chapter3

地元の社会保険労務士として親しまれる

 社会保険労務としてのスタートは遅く、小泉さんが40代後半の頃。それ以前は、文学座の研究生として舞台に立っていました。「社会保険労務士の堅いイメージではないかもしれないね」と笑います。取材時も雑談で周囲を楽しませるなど、人を惹き付ける雰囲気は、人前に出る仕事をしていた人が持つ生来の性質なのかもしれません。

 行徳に事務所を構えて、約17年。社会保険労務士として、地元の人々に頼りにされてきました。年金事務所や労働基準監督署、公共職業安定所などの関係機関との関係も良好です。
「社労士業務に携わりながら、絶えず社会保険労務士としてのあり方を考え続け、たどり着いたのが、障害年金の仕事です。業務に携わってみると、障害年金の受給により、病気と闘うための環境が整えられ、ご本人が安心されることを実感。やりがいを感じます。今後もライフワークとして続けていくつもりです」

(取材年月:2019年6月)

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専門家プロフィール

小泉金次

障害年金相談に特化した社会保険労務士

小泉金次プロ

社会保険労務士

関東障害年金相談センター(運営:小泉社会保険労務士事務所)

社会保険労務士としての豊富な実務経験により、障害年金をもらうための相談業務を行っている。本人が申請をあきらめてしまった事例やむずかしい事例でも、丁寧なヒアリングで解決策を探る。

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