PROFESSIONAL
STORIES

Mybestpro Interview

現場に寄り添う伴走型支援で、企業の「ありたい姿」へとナビゲート

地域企業にイノベーションを生む経営コンサルタント

村上直人

村上直人 むらかみなおひと
村上直人 むらかみなおひと

#chapter1

業績改善から人材、新規事業までさまざまな経営課題にテーラーメードで対応

 「売り上げが伸びない」「人材が育たず、採用にも困っている」「新たな事業を始めたい」など、経営者の悩みは多岐にわたります。「地域人財イノベーション協会」代表理事の村上直人さんは、愛知を中心に、東海エリアに根差して、中小企業のサポートを展開。製造業を経て、経営コンサルタントに転身した経験を生かし、特に製造業の支援を得意とします。

 同じような課題であっても、企業ごとの実情や規模に応じてテーラーメードでプランをつくるのが村上さん流。
 「何より重要なのは、現状を正確に把握することです。経営者が感じている課題と、従業員の意識にギャップがあり、問題の本質に気付いていないということはよくあります。売り上げなどの数字だけでなく、経営者、現場の従業員、双方にヒアリングを行い、実態の把握に重点を置きます」

 改善点を洗い出した上で、取り組みの優先順位をどう決めるか、いつまでにどのレベルまで行うかなどを相談しながら、段階に応じた道筋を描きます。
 「アドバイスだけでは、解決には至りません。現場のみなさんと一緒に具体策を実践し、その後も効果的に取り組めているかをチェックするところまで伴走します」

 例えば、業績改善なら、品質や納期を左右する生産工程の見直し、新規事業の立ち上げでは、市場調査などマーケティング戦略、人材育成では管理職研修や組織体制づくり、採用は、求人方法の選択から面接の同席まで、数々の支援メニューを用意。対応の幅広さから頼りにされ、4年、5年と長期の付き合いになるクライアントも少なくないそうです。

#chapter2

イノベーションを生むことを大事に、〝カーナビ〟のように導く

 村上さんが重視する成果は、「組織や人にイノベーションをもたらすこと」。
 「経営者も従業員もさまざまなタイプの方がおられますが、それまでの〝ものの見方〟が変わるように導きます。経営者自らが変わっていく姿を社内に示してもらうことが、何より効果的です」

 コンサルを手掛けた経営者から、「社員とのコミュニケーションがうまくいくようになった」「違う角度から物事をとらえられるようになった」との声が寄せられているそう。中でも村上さんの印象に残っているのは、ある経営者からの「人が育たない」という相談でした。
 「もともとワンマン経営で、社員の意見に耳を貸さないところがありました。1年半ほど社員とのミーティングに同席して司会進行役を務め、協調しながら物事を進める風土を醸成。経営者、社員の双方から『社内の風通しがよくなった』とお聞きしたときは、成果を実感してうれしかったですね」

 村上さんは、コンサルティングを「カーナビ」に例えます。カーナビでは、現在地が分かっているからこそ目的地を設定すると、距離や時間や最短ルートなどが分かります。自社の現状を知り、〝ありたい姿〟を定め、実現への道筋を描くという点で共通していると言います。
 「さらに、カーナビが目的地付近で音声案内が消えるように、私の存在が必要なくなる状態まで導くことが最終ゴールだと考えています。クライアントが自分たちで課題に対処できるようになっていただくために、最初は上司が部下に教えるスタンスで共に取り組み、都度チェックすることで、社内に定着を図ります」

#chapter3

地元への恩返しとして、地域密着で経営者の身近な相談相手に

 独立以前は、電気機器メーカーに約25年勤務していた村上さん。調達を経て、工場責任者を務めていた頃、勤務先がM&Aで買収され、外部のコンサルタントともに自社の業務改革に取り組みました。
 「工場の生産性を高めるための具体策を実践した経験は、今につながっています。当時、コンサルタントとして社長を務めていた方が、会社を立ち上げることになり、参画しました」

 現在もコンサル会社で取締役を務めながら、長年暮らしてきた地元への恩返しとして、「地域人財イノベーション協会」を立ち上げ、並行して活動しています。協会名の愛称である「Shicas(シーキャス)」とは、「中小企業(Small and medium enterprises)・人財(Human capital)、変革・新規事業(Innovation)・地域(Community)、支援(Active Support)」の頭文字で、活動の軸を表しています。
 「中小企業の成長を支えているのは、現場の方々です。時代が変わっても、そこで働く人を元気にして〝やる気集団〟をつくることは、発展への近道です」

 村上さんは、「コンサルタントは経営者の味方」と力を込めます。
 「コスト面などでコンサル利用をためらう経営者は多いですが、私どもは、企業をはじめ地域に貢献することを何より大事にしています。丁寧かつスピード感を持って、改善を実感できるところまでお手伝いします。さまざまな業種業態も数多く経験していますので、製造業以外の経営者さまもまずは気軽にお悩みをお聞かせください」

(取材年月:2023年12月)

リンクをコピーしました

Profile

専門家プロフィール

村上直人

地域企業にイノベーションを生む経営コンサルタント

村上直人プロ

経営コンサルタント

一般社団法人地域人財イノベーション協会

地域密着型で、東海エリアの中小企業をサポート。業績改善や人材育成など、多様な経営課題に、テーラーメードで対応します。現状把握から施策の実行まで、現場で伴走し、組織や人に変革をもたらします。

\ 詳しいプロフィールやコラムをチェック /

掲載専門家について

マイベストプロ愛知に掲載されている専門家は、新聞社・放送局の広告審査基準に基づいた一定の基準を満たした方たちです。 審査基準は、業界における専門的な知識・技術を有していること、プロフェッショナルとして活動していること、適切な資格や許認可を取得していること、消費者に安心してご利用いただけるよう一定の信頼性・実績を有していること、 プロとしての倫理観・社会的責任を理解し、適切な行動ができることとし、人となり、仕事への考え方、取り組み方などをお聞きした上で、基準を満たした方のみを掲載しています。 インタビュー記事は、株式会社ファーストブランド・マイベストプロ事務局、または朝日新聞が取材しています。[→審査基準

MYBESTPRO