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日本で働く夢を、企業の力に(人手不足に悩む企業と外国人材をつなぎ、双方に笑顔を生むサポートを)

特定技能・派遣などの外国人材を一貫支援する専門家

竹澤諒

竹澤諒 たけざわまこと
竹澤諒 たけざわまこと

#chapter1

ベトナムやインドネシアの現地校と提携し、特定技能600人以上の支援実績

 人手不足が深刻化する中、外国人材の活用が企業の解決策として注目されています。人材派遣や特定技能外国人の支援など、人材サポートを軸に事業を展開する「中部工業」。2020年に、特定技能外国人の登録支援機関として認定されて以降、人材紹介から生活支援までワンストップで対応。これまで600人以上の支援実績があります。
 「ベトナム、インドネシアに提携校があり、面接完了後に入社支援や教育などを行います。特に、飲食料品製造業での実績が豊富です」と話すのは、取締役の竹澤諒さん。

 ある飲食料品の製造販売を行う企業では、工場のライン作業に従事する人材確保をサポート。それまでは派遣スタッフが中心でしたが、定着率の低さが課題でした。特定技能外国人を採用した結果、定着率が約10%から約70%に改善し、求人コストは約10分の1に削減。さらに派遣スタッフ1人あたりの人件費も年間約25万円削減できました。
 「定着率が上がったことで熟練者が育ち、不良品が減少。社員の負担が軽減され、商品開発に集中できるようになったことで、ヒット商品も生まれました。職場の雰囲気が明るくなったという声もいただいています」

 成果の背景には、生活面を含めたトータル支援があります。来日直後は、トイレの使い方やゴミの分別など日本の生活習慣を一から指導。入社後は、通訳スタッフが職場を訪問し、悩みをヒアリングして現場責任者と共有し、働きやすい環境づくりをサポートします。また、LINEでの相談も24時間対応です。
 「海外から日本に初めて来た自分の家族を迎える気持ちで、人と人とのつながりを大事にしています」

#chapter2

住宅支援や企業内転勤など、幅広いサポートで企業に伴走

 同社は、もともと紡績機械部品の商社として創業し、80年の歴史を有します。1985年に、取引先から請負業務の依頼を受け、日系ブラジル人向けの教育・雇用を始めたことが、人材サポート事業の原点です。
 「両親が営む会社で、母が日系ブラジル人なので、現地とのつながりから、日本で働きたいブラジル人を紹介しました。現在は、外国人材の派遣のほか雇用・採用支援、物件探しから退去手続きまで行う住宅支援も手掛けています」

 近年は、海外に拠点を持つ企業から企業内転勤のサポート依頼も増加しています。
 「例えば、国内で減少する紡績機械技術者を補うため、インドネシア工場のスタッフを国内工場へ異動させるケースがあります。ビザ申請から入国時の支援はもちろん、国内工場での安全教育も通訳が同行してサポートできます」

 「人が定着するまであきらめずに伴走します」と竹澤さん。人材を紹介して終わりではなく、人の課題を解決に導き、企業が発展できるよう心を配ります。
「お客さまから『安心して任せられる』というお声をいただけることが、うれしいですね」

 今後は介護分野への特定技能外国人活用にも力を入れたいと語ります。
 「何度も訪問したインドネシアで、イスラム教には徳を積む文化があり、若者の多くが、高齢者を敬う価値観を持っていたことが印象的でした。介護施設や病院などと、インドネシア人の介護人材をつなぎ、日本の未来のために、お役に立てればと考えています」

竹澤諒 たけざわまこと

#chapter3

多様な海外経験を生かして、外国人材の活躍と企業の成長を支援

 ブラジル生まれの竹澤さんは3歳で来日し、中学生まで日本で過ごしました。アメリカの高校を経て、帰国して進学するも、海外でやりたいことを探したいと世界各国を旅することに。26歳のときに、「中部工業」に入社しました。

 下積みとしてブラジル人の派遣スタッフとともに工場などで働いたほか、アフリカのアンゴラで、大手商社グループが主導する綿産業の復興プロジェクトにも参画。ユニフォーム工場の再生に携わり、ブラジル人エンジニアを現地に派遣して製造設備の据え付けから稼働、技術指導まで仲介役を担いました。
 「母国に家族を残して、ひたむきに働くブラジル人の姿を間近で見たことや、海外の現場で異なる文化の人々と協力する中で、人と人をつなぐ役割の重要性を実感したことは、今につながっています」

 人材サポートを通して、「日本人が想像する以上に、日本で働くことに夢を持っている外国人は多い」と竹澤さんは話します。日本で経験を積んだ後に、母国で起業し、貧困地域に好影響を与えるケースも多く見てきたといいます。
 「これまで1500人以上の外国人材の面接を担当してきましたが、皆さん意欲的で目の輝きが違います。熱意ある若い人材を迎えることで、社内に活気やグローバルな視点が生まれるなど、日本企業にとっても、人手不足の解消以上のメリットがあると感じています。人材不足に悩む企業と、日本で働きたい外国人材の“架け橋”となり、双方の成長と笑顔につながる持続的な支援を行ってまいります」

(取材年月:2025年7月)

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竹澤諒

特定技能・派遣などの外国人材を一貫支援する専門家

竹澤諒プロ

人材派遣業・登録支援機関・有料職業紹介

中部工業株式会社

特定技能外国人の登録支援機関として600人以上の支援実績があります。各国の提携校と連携し教育から入社後の住居・生活支援まで一貫して対応。定着率改善やコスト削減など、課題解決に貢献します。

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