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上質な住環境を創造する家づくりのプロ

阿部正典

#chapter1

CADと「匠人の技」を駆使して誠実対応

　多くの人にとって、マイホームは一生に一度の大きな買い物。そして、一度建てた後は、必要に応じて手を加えながら、長く使っていくものです。それ故に、確かな技術を持ち、後々まで面倒を見てくれるような業者を選ぶことが重要です。

　朝日町の「阿部工務店」は、地域に根ざした工務店として、人々の信頼を集めています。木造住宅を中心に、アパートやグループホーム、公共施設など幅広い建物を手掛け、新築から、大規模な改修を伴うリノベーション、比較的小規模のリフォームまで、「匠人の技」を駆使して取り組んでいます。丁寧で確実な仕事ぶりに定評があり、朝日町内をはじめとした県内各地、そして関東方面からも注文が入ります。設計から施工、建てた後のメンテナンスまでを一貫して手掛ける、面倒見の良さが身上です。

　「地域に根ざした存在として、どんな要望にも応えられる技術が大切」。代表取締役社長を務める阿部正典さんが力説します。コンピューター利用設計システム（CAD）を早いうちから導入し、今では3次元（3D）画像で完成予想図を示しながら、建て主とともに設計の細部を詰めていくことが可能。一方、施工に当たっては、在来工法を基本に、最新の技術も導入しながら、耐震性と快適性に優れた家をつくり上げていきます。

　リフォームを数多く手掛けているのも、職人たちの高い技術力の証し。元々の家の構造が一つ一つ異なるため、柔軟に対応しながら要望に応えるには新築以上に「腕」と「経験」がものを言うのです。

#chapter2

住む人のイメージを形に。二人三脚の家づくり

　大工の3代目として建築、設計、管理、営業などを経験してきた阿部さんの、大きな転換点となったのがCADの導入です。パソコンが今ほど一般的でなかった1990年代。まだ工務店などには普及していない段階でしたが、思い切って導入し、独学で操作をマスターしました。3D画像で完成予想図などを提示しながら、具体的なイメージを基に建て主との打ち合わせを重ねるスタイルを確立して、10年以上になります。「今のシステムは平面図を描くと、立面図や完成予想図がすぐにできる。より具体的なイメージをスピーディーに示すことで、希望通りの家づくりに大きく役立つ」とメリットを強調します。

システムキッチンなどは、自信を持って薦められるメーカーのものを、ショールームに同行して選んでもらうなど、住む人の使いやすさを重視します。新築に限らず、リフォームでもCADが威力を発揮します。平面図ではイメージしにくい、壁紙の柄や家具の形なども、より具体的に提示することができます。

　リノベーションのモデルになっている、リビングダイニング（LDK）。もともとは、台所、食堂、居間が別々の部屋でしたが、壁を取り払って一つのスペースにし、モダンで居心地のいい空間につくり変えました。機能的で使いやすいアイランド型のキッチン、清潔感のある雰囲気など、とても築26年の家とは思えません。こうした内装のイメージは、CADを駆使して練り上げたもの。一方、壁をなくしても耐震性や強度を保つため、はりや柱の補強も行っています。CADと「匠人の技」が融合した、阿部工務店ならではの仕事です。

#chapter3

地域密着を実践する「頼もしい存在」

　阿部さんが大切にしているのが、「地域密着」の姿勢と、次世代を担う人材育成です。

　町内の建築関連業者で組織する朝日町建設総合組合の監事を経て、現在は事務局長を務めています。業界のまとめ役としても奮闘しています。

　また、職業訓練法人・河北職業訓練協会の役員も長く務めており、2019年11月には職業訓練功労の表彰を受けました。阿部工務店で働きながら、河北高等技能専門校で技術を身に付け、いい仕事をしている社員もいます。建築の現場でも省力化が進んでいますが、「効率が重視される中だからこそ、きちんとした技術を持つ『匠人』が大切」という信念を持っています。

　阿部工務店にはよく、近所の人たちが世間話をしに立ち寄ります。頼み事や相談にも応じています。「地方の暮らし」の良さが見直され、住環境の大切さがあらためて注目されている中、阿部さんのような「頼もしい存在」が、地域の中で必要とされているのです。

（取材年月：2020年9月）

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専門家プロフィール

上質な住環境を創造する家づくりのプロ

阿部正典プロ

建築業

株式会社　阿部工務店

大工職人としての豊富な経験と、CADを活用した設計手法を生かし、住む人のこだわりを反映した快適で安全・安心な住宅を多く手掛けています。リフォームやメンテナンスも責任を持って対応します。

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